いつの日からか
私は人と出会う度
その歌声を聴くようになった
当たり前だけど
ひとりひとり違っていた
あれから月日が経つごとに
出会いと別れを繰り返し
私は歌声が人の心を知る手段だと確信する
器用過ぎる程
音の扱いが慣れているけど
本当は切なさ混じった鳴き声だったり
凄く熱くて
とても優しいとは言えない声
予想を遥かに越えた男臭さが見えたり
不器用過ぎて
大きな目標が自分の胸にあるけど
まだ自分を掴めていないただのカッコつけだったり
とても落ち着いていて
意外な程に優しい声
身に染みるほど癒してくれたり
言葉では言い尽くせない位
身体から発せられる歌声に
何もかもが秘められている
誰かの本当の心を知りたい時は
その人の歌声を聞くべし。
人と人を繋げるカタチというものを
振り解いた私はお気楽で芯の太い道を歩いた
過去を振り返る事も
気紛れに誰かと愛を囁いても
何の罪悪感もなく過ごせて
自分を愛してくれるなら
誰でも大切にするなんて嘆く奴に
片肘ついて嘲笑ったり
自分には魅力がないと悲しむフリして
誰にでも誉めてもらおうとする奴に
面白がってワザと思い通りにしてやったり
そうこうしているうちに
私の攻撃と悪戯は
放たれる場所が無くなって
時間が経つと共に
又孤独を身に染みさせ
誰かの愛を欲しがる
そんな私の未来が見える