-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 搬入


搬入終わった〜!
2年ぶりの【College Street Bar】での展示。
壁の色など、所々リフォームしてあって綺麗になってた。
オーナーのマリーンさんは
オイラの絵のファンでもあるので
「リアルタッチになったわね」とか
絵の感想を色々と言ってくれる。










手伝ってくれた慎也さんも、この場所を気に入った様子で
マリーンにスケジュールを伺っていた。
奮発して大量に絵を持っていったので
かなりギッシリと壁を埋め尽くしたな。
ちょっとした個展て感じ。

夕方から4時間くらい寝た。
もぉ〜本当に体がシンドい。
でも搬入も終わったし
何だか休み前の子供みたいな気分なんだよね、今。
そうは言っても
実際には休日なんて無いので
ポツポツとWEBサイトの更新(全然してなかった)とか
友人の文章に目を通したりとか
普段、余裕がないと出来ないことをやり出す。


2005年02月13日(日)



 ベッドで寝たい


朝9時まで描いて
そのままソファで居眠りしてしまった。
腰が猛烈に痛い!

午後、ノブモーリーとの待ち合わせを一時間ずらす。
3月末に開催の第三回
【Showa Show】にゲスト出演するんだけど
個人的に知り合いである某漫画喫茶に
そのスポンサーをお願いをしている。
今日はノブを一緒に連れて本格交渉。

決まった!
かなり良い条件+アドバイスまでもらった。
ノブは初めてのスポンサーということもあり
かなりご機嫌な様子。
調子に乗って、二軒目に行ってみたけど
残念ながら担当者が休みだった。
今日はこれで良しとしよう。
帰って絵を描かねば!

搬入は明日の午後1時なので
今からだと残り時間は18時間ほど。
3枚目が7割方、4枚目がまっ白な状態。
これは手強い。

頭で考えるより
手を動かす時間が長くなってきた。
普通は逆なんだけどね。
いつもは、じーーーっと考えるのが長くて
描き始めたら早いんだけど
今日は筆が乗らず
塗り直しや、塗り潰しが多くなってきた。
まずい兆候。

深夜3時、気分転換に夜食を食べながら
隣人AとGladstoneホテルの
デザインについて打ち合わせ。
あの【巨大繭玉】は
かなり実現は難しいデザインであると判明。
材料費は出るので
無理すれば業者発注できない事はないけど
もっと実生活に適した改良を派す必要があるな。

朝7時、ついに4枚目が完成!
おぉぉ、手首が完全に固まった。
動かすだけで痛い。
無理して描く代償は、決して少なくないよな。
腰に、手首に、睡眠不足・・・。

さて、まだ寝れないです。
それから作品全部の梱包、
ガラスが入ったやつは埃をふき取る。
全てパッキングしてから
今度は値段ラベルの印刷や
壁に貼る解説シートの制作。

あぁ、あと2時間で昼だ・・・。
2日間、ベッドで寝ていない。



2005年02月12日(土)



 大人なメンツでディナー


目を開くと、そこには描きかけのキャンバス。
どうやらソファで寝ていたらしい。
寝起きでキャンバスを見るのはキツイ。
早速、気に入らない部分が目に付き
タバコを一服しながら手直しする。

シャワーをぱっと浴びて
それからまた描き出す。

GladstoneのクリスティーンからTEL。
例のホテル部屋をデザインする件で
どの部屋をチョイスするかという質問。
出来れば一番大きい部屋がいい。
本当は今日、ホテルに下見に行くはずだったけど
絵が押してるのでキャンセルした。

3月半ばに始まる【Toronto Art Expo】の
電源やらゲスト用招待券の書類を受け取る。
そうか、あと一ヶ月しかないじゃん!
すっかり忘れていた。
それ用の作品もそろそろ描き始めないとヤバイ。
ニューヨークで描いた作品がたっぷりあるけど
それは展示しないつもり。
パステルだから、全てガラス入り額装しなきゃいけない
っていうのもあるけど
春先に個展っていう形で一気に発表したいのが理由。

夕方、Bitsの入稿日なので
オフィスに少しだけ顔を出す。

今日の夕食は
慎也さん、Kさん、Mちゃんと
ちょっと大人なメンツで
ノブモーリーが働いてる【NINKI SUSHI】へ行く。
彼曰く、
夜は暇で【INKI(陰気)SUSHI】になるというイカした寿司屋。
皆がビールを飲む中
オイラはお茶で我慢。
帰って絵を描かなきゃいけないからね。
酒がダメなら、腹だけでも一杯にしようと
チキンカツカレーを注文。
う〜ん、微妙。
そもそも寿司屋でカレーってのが間違ってたか。

食後にコーヒーを飲もう!ってことで
Mちゃんオススメの
Eatonセンター内のステーキハウス【Baton Rouge】へ。
てか、何でステーキ屋なのさ?
「雰囲気が良く、テーブルも広くていい!」とのこと。
寿司屋のバイトくんも仕事を終えて合流。
ウェイトレスの
「え、ほんとにコーヒーだけ?」っていうプレッシャーを
物ともせず、ゆったりした雰囲気の中でくつろぐ。

さて、深夜になる前に帰らなきゃ。
一足先に帰宅してキャンバスに向かう。
お腹一杯で気持ち悪い・・・。



2005年02月11日(金)



 ロンドン


今日から一週間、R子がロンドンへ旅行に行く。
大学卒業前の、最後の春休みだ。
アイスランドへ行きたいと言っていたのに
何故かロンドン。
羨ましすぎる。
ロンドン・イングランドといえばビートルズ。
そうさ、ビートルズのHomeさ。
オイラは未だ足を踏み入れていない聖地さ。

R子はビートルズに無関心で
【ストロベリーフィールズ】や
【アビーロード・スタジオ】さえも行く気が無いらしい。
ビートルズ巡礼を外せばロンドンの魅力も半減だと言うのに。
そんなR子を空港で見送り、ダウンタウンへ戻る。

日曜日から始まる【College〜】でのショーのため
4点の新作を描いている。
描いている、というか
描き上げる予定・・・。
今日から3日間が勝負だ。
1枚はほぼ仕上がり
これから2点目に取り掛かる。











もう朝。
2点目が7割方に達するので
同時に、3点目にも取り掛かる。

時間がないというより
きっと技術が足りないんだな。
頭に思い描いたヴィジョンに
色や形が到達するまで
紆余曲折、たくさんの回り道をする。
ストレートにそこに到達するには
やはり技術が必要だと痛感する。


2005年02月10日(木)



 【via JAPON】に決定










スタジオから10分くらいのところに
R-shopというカフェがある。
家具屋(って書くと陰気だが)に併設された
小さなカフェだ。
写真家であり、友達のMが
切り盛りしているのは知っていたが
長い間、未攻略だった。
多分それは【夜行性トモレノン】ゆえの問題であり
昼間のみ営業というR-shopの問題ではなかった気がする。

さて店内、ワーホリの女の子(清楚な感じ)たちが
生真面目に動き回っている。
それだけで清潔感を感じるというのは
いかにカナダ流小汚さに馴れてしまったかを物語る。
カフェの判断基準は、やはりコーヒー。
ほほ〜ぅ、美味い。
細挽きエスプレッソタイプの豆を
スチームで抽出するスタイルだ。
それからMが
【カツサンド】や
【ジンジャーアーモンドチキン】や
【インド風カレー】を次々と出してくれる。
どれも美味い。

普通、軽食が取れるカフェというのは
料理とコーヒーの美味さが反比例だったりするが
ここは両方とも一定の基準(オイラの)を満たしている。
へぇ〜。
ウチからも近いし、あとは営業時間が延びれば
かなりの確立で常連なんだけどなぁ。
惜しい。

夜7時、Rafiとミーティング。
例の浮世絵プロジェクトのタイトルが正式に決まった。
題して

【via JAPON】

飛行機の日本経由トロント行きみたいな感じで
オイラが描いた絵が、一旦日本のフィルターを通って
出てきたようなイメージ。
JAPANじゃなくて、JAPONなのは
別にフレンチとは関係ない。
単に音が良かったから。
ヴィア・ジャポン!
って語感がいいでしょ。

あとは今回作ろうと思っているカタログについて。
出版業界は常に不況なので
おいそれとホイホイ出版してくれるところなんて無い。
前途はかなり厳しいと予想される。
とにかく展覧会用の作品を作って
一軒一軒当たっていくしかない。


2005年02月09日(水)



 ホテル客室をデザインする!


Rafiとのミーティングをキャンセルし
電話で簡単に打ち合わせるだけにする。
とにかく描かねばならんのだ。
2枚の絵を同時進行。

1枚は来週から始まる【College〜】用のもの。
1枚は【浮世絵プロジェクト】用のもの。
技法、支持体など2つともスタイルが異なるので
休憩を挟みつつ、頭を切り替えて進めなければならない。
これが以外とシンドイ。

Gladstone HotelのクリスティーンからTEL。
150年前に建てられた、トロントの歴史的建造物である
このホテルは昨年、大富豪によって買い取られ
大リニューアル準備中なのだ。
その一環として、50を超える客室を様々なアーティストが
デザインするというプロジェクトが浮上。
オイラはその一人として選ばれ、簡単なラフスケッチを提出し
この度、正式にそれが受諾される運びとなった。

一瞬「マジかよっ!?」と
驚きと同時に、一抹の不安が過ぎった。
何故かと言うと
オイラの提案したアイデアは
部屋の中央に、ベッドを覆うようにして巨大な繭玉が発光するという
かなりイケてるが、はっきり言って突拍子も無いものだからだ。
クリスティーン曰く、

「こんな斬新なアイデアを提示したのは
あなただけよ。皆、すごく期待しています」

えぇ〜、マズイよそれは。
そう思いつつも、引き下がれないのがオイラ。

「ホテルを代表するような部屋にするんで、ヨロシク」と
よせばいいのに快諾してしまった。

もう悩んでもしょうがない。
又とないチャンスであることには変わりないし
やるしかないのだ。
隣人A(建築、IDを勉強中)を引っ張り出して
デザイン具体化のための相談をすることに。


2005年02月07日(月)



 後遺症


昼前に目覚める。
体中が痛い。
筋肉痛が直後にあるってのは、体が若い証拠って言うけど
はぁ〜、若いのか若くないのか、とにかく気力が無い。

スタジオの大家から「鍵開けて」と連絡があったので
一旦家に帰る。
ピンポーン!とベルが鳴ったので
大家だと思いドアを開けると
そこには見慣れないカナディアンのカップル二人が。
先日「絵を見にスタジオに行きたい」と連絡をくれた人だった。

アポ無しで来るなよ、オイ!
と思いながらも30分ほど待ってもらい、中へ。
オイラも常にアポ無し人間だから、人の事は責められない。
【Till there was you】が目当てだという二人。
かなりデカイし、値段も張るので
とにかく見るだけでもイイから、と訪問したらしかった。

彼氏は文筆家。現在二冊目の著書に取り組んでいる。
トロント大学などで講演多数。
彼女はインテリアデザイナー。
偶然にも、オイラが関わっている極秘プロジェクト(インテリア関係)
の関係者であることが判明!
俄然、盛り上がる。

どうしても【Till there was you】が欲しい!という二人。
いくら気が合って、盛り上がったとしても
オイラにとって大事な作品であるから、値引きは出来ない。
しかし、漠然と2004年の作品は全部売ってしまいたいと
考えているオイラは、いくつかの条件を提示。
それを二人が飲む形で、ついに手打ち。
目出度く【Till there was you】を御購入となった。

それにしても、お互いラッキーだなと思った。
たまたまオイラが帰ってきたから会えたわけだし、
オイラもまさか今日、絵が売れるとは思ってなかったし。

R子と待ち合わせて、カズさんの家へ遊びに行く。
いや、遊びじゃないや。
最近オイラ達の間で密かに研究を進めている
「シュークリーム」の試作、試食のためだ。
何のため?
ははは、一発当てるためです(笑)

夜、一人スタジオに戻って画家モード。
スキーに行って、一日ロスしたんで
ハイピッチで作業を進めなければならない。
細部を描き込んでいる時
ずっと腕がピリピリと震えている。
筋肉痛のせいか?
今夜は寝ないつもり。
体がもてば・・・。



2005年02月06日(日)



 ゲレンデの酔っ払い


Bits主催のバス・ツアー。
昨年に続き、今年で二回目。
絵の方が追い詰められてたんで
実のところ「キャンセルしようか?」と思ったんだけど
この企画自体、言い出しっぺはオイラなんで
責任果たさなきゃな、と。

昨夜、ノブモーリーの焼酎で眠れなくなり
【北の国から】を明け方まで観て、そのまま出発。
朝7時にYonge x Bloorに集合してバスに乗り込む。
47人乗りの大型バス。
司会のクミコが喋り出してから、速攻寝る。

3時間後、Blue Mountainに到着。
驚くような快晴!
雲ひとつない。
眠さと二日酔いから来るダルさを何とか叩き出し
いざゲレンデへ。

参加メンバーは、それぞれバラバラに散っていく。
オイラはカズ、清美さん、シホさん、イオリン、ノブモーリーらと
至近のリフトからチャレンジ。
尾根を伝うように、横へ横へと移動していった。

雪のコンディションは「やや悪」。
アイスバーンの上に、さらさら雪が乗っかってる感じ。
何本か滑るが、一向に調子が戻らない。
一年のブランクか、
それとも寝不足か、二日酔いか、
はたまた年齢から来る衰えか(!)

ゲレンデで「トモレノンさんですか?」と声を掛けられる。
結構日本人も来てるんだなぁ。
偶然、SUZUKIカナダの社長にも出会う。
せっかくなんで、皆で一緒にランチを食べる・・・いや、
食べる前に飲む。
ビールをジョッキで2杯。

この時点で、もう復活は無理だろう。
体内にはたっぷりとしたアルコールが沈殿しているのだ。
それからは、Enjoyモードに切り替え
ハーフパイプに突入して、ジャンプ→脳天から着地
ノブモーリーとスピード競争したりして
かなり適当に楽しむ。
アスリート根性の欠片もない。

夕方までタップリ滑って、ロッジに戻って再び飲酒。
もう飲みっ放し。
若い頃は、ゲレンデで酔っ払いを見るにつけ
「こんな大人にはなりたくない!」と思っていたが
いざそうなると、平然と
「飲んで滑るから楽しいんだよ」とのたまうように。
最悪だ。

夜、8時半にトロント到着。
そのまま皆でディナーへ雪崩れこむ。
オイラは味噌ラーメンを、皆もカレーやらカツ丼やら
日本でスキーに行ってたら、ロッジで食うであろう品々を注文。
やっぱ、こっちのスキーって食事がダメだよね。
ピザとかホットドッグじゃ、雰囲気出ないもん。

その後、早くも体が筋肉痛を訴えてきた。
家に帰って寝ようかと思ったけど
オアシスに直行して爆睡。



2005年02月05日(土)



 手土産に焼酎


明日、トロントから3時間の所にある
Blue Mountainというスキー場にスノボしに行きます。
なので、今夜は早めに寝ようと思っていたところに
再びノブ・モーリーが登場。
手土産に焼酎【時代蔵】を持参で・・・。
てか、ノブも明日のスキーに参加だよね?
バスの中で司会&漫才やるんだよね?
「いやいや、大丈夫っすよ。焼酎は次の日に残らないから」
とか何とか言って、隣人Aに酒のつまみを発注してる。
恐るべし。

結局、ルームメイトも交えて酒盛り大会へと突入。
ノブのトークが白熱してきた。
そうか
愚痴りたい事があったのね。
毒舌、爆笑トークは4時間に及んだ。
合間に、紀州の梅干を入れたお湯割りで、焼酎をいただく。
笑いすぎて腹が痛くなってきた。

「もう帰る」
と言いながらもズルズルと滞在し
深夜にやっと帰宅。
何も準備をしてないオイラは
とりあえずスノボのウエアだけを引っ張り出して就寝。

・・・・。

眠れない!
焼酎が効いたのか、普段寝る時間じゃないからか?
とにかく1時間、布団の中でもがいたけど
頭は覚醒するばかり。
起床時間の5時30分まで、あと4時間もある。
う〜ん、どうしよう。

焼酎の残りをチビチビとやりながら
【北の国から'83 冬】を観る(笑)
あどけない蛍の演技に、またも涙!
しかし、飲酒+不眠でスノボ大丈夫だろうか!?
もう若くないのに・・・。


2005年02月04日(金)



 自画自賛


夜中に食べた餃子が効いたのか
何度も目が覚める。
7時ごろ、シビレを切らして起きた。
そっから怒涛のように絵を描く。
たまにね、あるんですよ。
パチッと回路がONになるように描かされる時が。
それが何時であろうと、次の日が何であろうと。
で、そういう時は
何をやっても上手くいく。
迷いが無い状態というのかな
まるで答えをなぞるようにライン(線)を引いて
初期のプロセスを4時間ほどで終わらせる。
はぁ〜。
集中してるので、終わった時にドッと疲れがくる。

昼までちょっと休んで
午後には画材屋へ繰り出し、カンヴァスを購入。
しかも3枚。
あ、そうそう昨日【College St Bar】から連絡があって
今月の13日から展示が可能になったんだよね。
本当は新作を出す予定は無かったんだけど
会場も広いし、最近溜まってる鬱憤を晴らしたいので
今日買ったカンヴァスは、それ用のものなのだ。

鬱憤ていうのは、【浮世絵プロジェクト】の事で。
頭ん中はすんごい事になってるのに
まだ一枚も完成できてない事実。
それがストレスになってるんだ。

【College〜】用のは、これまでの作風なんで
何も考えず(考えてるけど)筆を動かす事が出来る。
早速カンヴァスに下地剤を塗る。
いつもは2回しか塗らないジェッソを
3回も重ねる。
昔、アシスタントがいた頃は
それを彼女にやらせていたのだが
「私には3回塗らせるのに、トモさんがやると2回。ずるい!」
と言われていた。
もし彼女が見たら「トモさん、やる気ですね!」
と言うに違いない。
そう、やる気なのだ!










気分がノッてる時は、オイラは非常に筆が早い。
下地が乾く間もなく一枚描き始め
もうすぐ完成という所まで一気にいく。

やっぱ、これだよな。
自分で自分に満足することは大切である。
文字通り自画自賛。



2005年02月03日(木)
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