無責任賛歌
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|藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年08月08日(金) 新車の名前はまだない。/DVD『諫山節考』/『低俗霊DAYDREAM』5巻(奥瀬サキ・目黒三吉)ほか

 車がないので、朝まだ暗い時間帯に、しげはてくてく「チカンさんいらっしゃい」な小路を帰ってこなければならない。
 一応、私はしげの夫であるから、まあほたらかしとくわけにもいくまいと、朝の3時過ぎにしげのバイト先まで迎えに行くことにしていた。
 そこまではまあ、よかったのだが、帰り道、些細なことでまたしげとケンカになってしまった。きっかけは「しげが曲がり角を間違えた」(私は夜目が利かないので、しげを頼りにしていたのである)という単純なことだったのだが、しげが開きなおって「アンタがどのくらい目が見えんかなんてわかるわけないやん!」と言い放ったもんだから、私も「ふざけんな!」と激昂しちゃったのである。
 最終的にしげが謝るまで、また半日かかってしまったが、しょっちゅう私に甘えてくるクセに、こちらの身の上を何も考えないというのは、本気で疲れるのである。
 日記の更新なども頑張ってしようと思っていたのに、すっかりくじけて夕方まで寝る。ああ、せっかくの休みがこんなツマランことでムダに……(T∇T)。


 で、私が寝ている間に、しげの新車が届いた模様。
 さっきまで叱られてベソかいてたしげは打って変わって有頂天。喉元過ぎればなんとやらと言うが、こんなに簡単に過去のことを忘れられる才能が羨ましい。実際、人生に悩みなんてないんだよなあ、こいつ(しげにとっては「今晩の晩飯」以上に悩む材料はないのである)。

 新しい車は、グレーだか銀色の軽である。
 車に興味が全くないので、車種はよく知らんのだが、買った会社を聞いてみると、なんと親の知り合いのところであった。
 それ先に聞いてたら、少しは安くしてもらえたかもなあ、と、一瞬思ったけれど、あまりそういう「特典」を頂くのも好きではない。真っ正直にローンを払うほうが気持ちいいからまあいいか。
 私が寝てる間に、しげ、試運転をしてきたらしく、「広くなって、乗り心地いいよ!」と超ゴキゲン(×3)。
 午前中叱り疲れて腹が相当に減っていたので、早速新車に乗って「しーじゃっく」まで。夏の企画のエビ天寿司など、安い寿司をたらふく。
 そのあと、「ヤマダ電器」で、しげのポイントカードを使って(パソコン買った時に1万円以上溜まっていたのである)、DVD‐Rを買いこみ。さらに「ブックセンターほんだ」で、買い損ねてたマンガをしこたま買う。
 水害からこっち、出歩く足がないと、ホントに買い物が減るのだということを実感した日々であった。

 
 DVD『諫山節考』。
 蛭子能収第1回監督作品。所詮イロもの監督の余技とか軽く考えてる人がいたら、ちょっとニイさん、そりゃあ心得違いってもんだよ。
 文芸でも映像でも、何十年も作品を作って来た超ベテランより、ポット出の新人の作品のほうが遥かにみずみずしく面白い、という例はいくらでもあるのだ。「映画は私の30年来の夢だった」というのは、仮にも監督やろうって人間が口にしちゃあ、かえって陳腐でこっぱずかしくなるセリフだし、テレビのバラエティ番組に出ている時の蛭子さんしか知らなければ、これを聞いて笑う人もいるだろう。けれど、実際に作られた映画を見ていただきたいのだ。

 田中良夫(ベンガル)はごく普通のサラリーマン、今日も便器のセールスに励んでいたが、飛びこみで入ったある会社で、“謎の言葉”を聞く。それどころか、その日を境に、彼の妻、保子(伊佐山ひろ子)も、部下の山本(神戸浩)も、“謎の言葉”を口にし始める。田中の回りで、何かが確実に歪み始めていた……。

 短編映画は、その短さゆえにアイデア一発勝負の要素が強く、ともすればイメージ映像ばかりの不条理劇に逃げがちだ。石井聰五なんて、一時期そんな映画ばっか撮ってて、いささか閉口させられたものだった。凡庸な監督がたいてい勘違いをしていることは、不条理と言うのはただデタラメをやりゃいいってもんではなく、我々の世界とは別の論理によって成り立っている世界を構築しなければならない点に気づいてないことである。
 この映画はまさしく田中良夫の聞く“謎の言葉”たった一つで、見事にその「異世界」を作り上げている。幻想小説ではよく使われる手ではあるが(SFファンならすぐに、「ああ、つまり『馬の首』モノだね」と気づくだろう)、『世にも奇妙な物語』のスタッフあたりなら、臭い演出でだいなしにしてしまうところ
が、蛭子さんの演出は、田中の孤独を、たった一人だけこの宇宙に受け入れられなかった者として、切なく描いていく。メイキングで蛭子さんは「失敗した」を繰り返すが、この作劇技術は決して凡手ではない。自信を持って2作目、3作目を監督して構わないのではないか。

 蛭子さんのマンガを読んだことがある人なら、それが実際の人間によって演じられていることに、妙な違和感、奇妙さを感じるのではないかと思う。
 もともと蛭子さんのマンガのキャラクターは人間などではない。人間の情念が具現化された「もの」としか言いようがないものだ。それが肉体を持てば、これはもう「もののけ」になるしかない。ここに至って私はようやく蛭子さんが水木しげるの系譜に連なる人であることに気づいたのだ。……って当たり前だったんだよな、『ガロ』に描いてんだから。
 蛭子さんの描いた絵コンテもDVDには収録。これだけでも一つの立派なマンガである。実際の映像と見比べてみるのも面白かろう。


 マンガ、奥瀬サキ原作・目黒三吉漫画『低俗霊DAYDREAM』5巻(角川書店/角川コミックスエース・588円)。
 壊れたマンガ家と言われて真っ先に思い浮かぶのは冨樫義博だったりするが(^o^)、奥瀬サキも一時期から微妙な壊れ方をしてきている。新人だったころ、御本人は自分のマンガを本気で「面白い」と、自信を持っていたようだ。そして驚くべきことには、それは生意気な新人の思い上がりなどではなく、本当に面白かったのである。
 このマンガの前身で未完のままに終わっている『低俗霊狩り』は、不幸なことにマニアなマンガ雑誌『COMI−COMI』に連載されていた。奥瀬さんの面白さは、実は『ジャンプ』や『マガジン』でも通用するようなメジャーな面白さであったと私は思っている。「低俗霊」といういやらしげなものを扱いながら、エピソードごとのラストは、たいてい底抜けに明るかった。絵はいろんなとこからの寄せ集めで(当時は天野喜孝と少女マンガを合体させたような凄まじい絵であった)、お世辞にも上手いとは言えなかったが、このまま上達していけば、雑誌の看板を背負って立つくらいにはなれると思ってていたのだ。
 しかし、現実はご覧の通りの寡作作家、『コックリさんが通る』は中断したままだし、この久しぶりの『低俗霊』シリーズは原作のみの担当である。
 なんでこうなっちゃったかを分析していったらまたいつまで経っても書き終わらなくなっちゃうので(^_^;)、結論だけを乱暴にも断定しちゃうと、マニアなファンと、バカな編集者が付いたことが奥瀬さんを不幸な道に追い落としていったのだ。
 パイパン深小姫女王様、今巻はもう大サービスである。巻頭はカラーで露店風呂に使ってギリギリまでの御開帳だし、まあやっぱりナニがあんな風に食い込むのはとてもいいものです(^o^)。でも、昔はあった「明るさ」は、どんなにギャグを飛ばしてももうないんですねえ。
 オビにもあるけど、このマンガ、アニメ化決定ですって。エロアニメでもないのにモノホンの「女王様」がアニメに登場する時代になったのだねえ。これが奥瀬さんに活力を与えてくれるきっかけになればいいんだけど。


 マンガ、魔夜峰央『パタリロ!』76巻(白泉社/花とゆめコミックス・410円)。
 久しぶりに越後屋波多利郎が出てきたな。まあ、前に出て来た波多利郎と同一人物かどうかはわからんが。
 76巻も続くと昔の設定なんて忘れてることも多いだろうしね。そう作者本人もどこかで書いてたよ。
 遺影で登場のパタリロの父王、ヒギンズ三世、1巻登場時の崩御時の顔とは全然違うが、「年を取られてからはかなりガタガタに」の一言ですませている。きっとどんな顔だったか忘れた上に、1巻読み返すのが面倒臭かったに違いない(^o^)。
 なつかしキャラでは間者猫も再登場。アニメ版では大竹宏さんが声アテてたな……ってニャロメじゃん。そういう遊びも楽しいアニメであった。正直な話、今度出るというDVD‐BOX、買おうかどうしようか、これまたむちゃくちゃ悩んでいるのである。


 マンガ、安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』5巻(角川書店/角川コミックスエース・588円)。
 『ガンダムエース』を買ってる時に感想は書いてるから今更書くこたたいしてないんだが、纏めて読むとやはり「流れ」による高揚感が弥増すのが面白い。特に、最初単発で読んだときには本編に組み入れたら浮くんじゃないかと危惧していた「シャア復活編」、シャアの審問を経て、ズゴックの開発に至るエピソードが、そう違和感もなくハマッているのには驚いた。キシリアがここでジャブロー後略の計画を練っていることが、ちゃんと次の本章でマ・クベによって語られる、その繋ぎ方も上手い。
 こういう興味深い新しいエピソードを見せられてしまうと、この部分だけでも新しくアニメ化してもらえんものかと思ってしまうファンも多いんじゃないか。特にガルシア・ロメオ少将のようなクセのある役に合う役者さんは誰だろう、なんて創造するのは楽しい。顔見るともうこれは大塚周夫以外にいないってイメージではあるんだけどね。

2002年08月08日(木) モラリストは読まないように(^_^;)/『軽井沢シンドロームSPROUT』1巻(たがみよしひさ)ほか
2001年08月08日(水) 代打日記
2000年08月08日(火) ボケ老人の夕べ/『カランコロン漂流記』(水木しげる)ほか


2003年08月07日(木) さよならロドリゲス/『クロノアイズ グランサー』2巻(長谷川裕一)/『謎解き少年少女世界の名作』(長山靖生)

 名付けといて殆ど使ってなかったけど、こないだ水没したしげの車、ロドリゲスと言うのであった。
 水没直後もまだ動いちゃいたんだけど、しげがムリヤリ動かしてるうちについに完全にオシャカになってしまった(乗るなよ)。しげがこないだ、練習に出かけようと乗って、県道に出る寸前に、プスンと音を立ててエンコ、仕方なくしげと私と二人で駐車場まで押して戻してたのである。うまく戻せなくて隣の枠にギリギリだったので(でもハミ出てはいない)、そこの車の持ち主からクレームがあって謝るというオチまでついた。水没までは天災としてもあとの苦労は人災だぞ、少しゃ悪かったと思えよ、しげ。
 で、そのエンコしてたロドリゲス、私が今朝、朝寝坊してる間に、クレーン車に釣られて持ってかれたそうな。
 しげ、「起こそうかと思ったけどやめた」と言うが、どうしてそんな面白いものを見せてくれなかったのだ。そういうときは叩き起こしたって全然構わないのである。
 でも実際にその様子を目の当たりにしたら、かなり淋しい気分になったかもしれない。自分では基本的には唯物論者のつもりなんだが、いざ別れるとなると何か胸に迫るものがあるのである。そういうのは唯物論者とは言わないか。


 昼はずっとDVD。『プリズナー�癸供戞■穎辰�ら立て続けに9話まで見る。もう1話1話の感想書いてたらキリがないので省略(^_^;)。
 でもこれが私のSFマインドの基盤を作ってくれたドラマであることは間違いない。完全版がようやく見られて嬉しいんだけど、差別用語の吹き替えがやたらカットされてるのは業腹なのであった。
 「きちがい」の類はまだ仕方ないとしても、「女中」や「粉屋」までカットするなよ。そっちのほうが職業差別だろうが。


 車がないので、外食も歩きである。
 しげ、最初は「でも近いとこ、ラーメン屋とCOCO一番しかないやん」と愚図るが、「ガストくらいまでなら行ってもいいよ」というと目が輝き出す。
 ラーメン屋とCOCO一番屋はマンションから歩いて3〜5分の距離にあるが、ガストは20分はかかる。食事のあとの帰りは多少、苦しいかもしれないが、この程度で出不精になってちゃあまりにも老けこみ過ぎというものである。
 まあ、たまにはしげと二人で、てくてく歩いて行く雰囲気も悪くはない。歩き遅れまいとしげが腕を“つまんで”くるのには困ってしまうが。

 ガストのディスプレイでユニーク占い。人間の値打ちを測るってのがあったんでしげと試してみたら、私が四億円で、しげが三万八千円。この極端な差は何なんだいったい(^_^;)。この手の測定をやると必ずと言っていいほどしげは最低ランクの評価が出るのだが、別に企んでやってるわけではないのである。
 

 夜、チャットで鍋屋さんとまたもや『トリビアの泉』話。
 鍋屋さんはまだ『トリビア』を御覧になったことがないそうで、「観なくてOKなんですか?」と聞かれたので「それなりに面白いですよ」と答える。
 毎回、貶すだけ貶しといて何だと思われる方もおられようが、興味がなきゃ見るわきゃないのだ。三木さんや唐沢さんが関わっていながら、このレベル? って思いがあるから、自然、モノイイもキツクなっちゃうんである。小、中学生から見れば、あれでも充分面白いだろう。ネタの間違いや演出のヘタレぶりは、オトナになってくうちに自然と気づくものだ。
 誰とは言わんが某君の息子さん、この日記は別に子供を読者には想定してないんで、この番組が面白いからって、バカにしたりはしてないから安心してね(^o^)。


 マンガ、長谷川裕一『クロノアイズ グランサー』2巻(講談社/マガジンKC・560円)。
 最大の敵……ってことになるんだろうな、かつてタイキやアナたちの仲間として「グランサー」であったグリーナム・ターンディックの登場。実は「真に平和な世界を生み出すための実験」として、数々のパラレルワールドを作り出し続ける“千界の王”。もちろん、「うまくいった」世界もあるのだけれど、「失敗した」世界もある。そしてその「失敗した世界」は……。
 リクツとしてはグリーナムのやり方には一理も二理もあるから、主役であるグランサーとて完全正義にはなりえない。これまでにも善と悪との単純な二項対立に陥らない、ある意味、夢も希望もない「どうしようもない未来」とも見える世界を構築しながら(『マップス』なんて、宇宙消滅の予定調和で終わるはずだったんだものなあ)、なおそれを越える「指針」を描いてきた長谷川さんのことだ。きっとトンデモナイ落ちを用意してくれてるとは思うのだけど、やはりハラハラしてしまうのである。ダイナミックなSFマンガを書かせたら、長谷川さんが第一人者であることは間違いないと思うんだが、今までは何だか不遇をかこってたような気がしてならない。それがついに本年度の星雲賞コミック部門受賞。未読の人は前シリーズの『クロノアイズ』から揃えて読もう♪


 長山靖生『謎解き少年少女世界の名作』(新潮新書・714円)。
 オビに「大人にしかわからない名作のウラ側」とある。
 『フランダースの犬』『王子と乞食』『小公子』など、世界の名作の時代背景やウラ話を簡潔に纏めたもの。こういうのは実際の「なんとか名作全集」の最後にはたいてい付いてるんだけど、読者の子供への教育的な配慮なのか、あまり悪いことは書かないものである。
 でもアノ名作のアノ作者が実は徹底した人種差別主義者だったとか、アノ名作が書かれた理由は戦意昂揚が目的だったとか、子供でも知っといたほうがいいことってあると思うけどねえ。創作が欺瞞の産物だってことは事実だし。
 でも『吸血鬼ドラキュラ』の「伯爵=カウント」が「数える=カウント」に通じてて、それが「貴族の搾取」の象徴だってのは偶然の一致だと思うけどねえ。

2002年08月07日(水) コギャルかく語りき/DVD『久里洋二作品集』/『ヒカルの碁』18巻(ほったゆみ・小畑健)ほか
2001年08月07日(火) 代打日記
2000年08月07日(月) 胃袋には限界があるのだ/『江戸幻想文学史』(高田衛)


2003年08月06日(水) 落ちていくのーねー♪/『ミステリー民俗学者八雲樹』5巻(金成陽三郎・山口譲司)/『クレヨンしんちゃん』36巻(臼井儀人)

 今日から五連休。
 その間、して過ごすかってことなんだが、目のこともあって遠出はムリなのである。結局、本を読むかDVDを見るかしかないんだが、一応、「日記の更新」なんてのを目標に立ててはいるんである。あくまで目標ね(^o^)。


 ネットをあちこち覗いていたら、押井守ファンサイトの『野良犬の塒』で、ちょっと気になる記事を見つける。
 以下は2003年7月29日付けの記事である。

> 現在発売中の攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX DVD 8巻。こちらに収録されている第16話「心の隙間 Ag2O」だが、これを見て「あれっ?」と思った人がいるだろう。この話の冒頭、タチコマが「赤い靴、履〜いてた〜♪」と「赤い靴」を合唱しているシーン。ここは実はCSの放映時には、「ドナドナド〜ナ〜ド〜ナ〜♪ 仔牛を乗〜せ〜て〜♪」と、タチコマが歌っていたのは「ドナドナ」だったのである。権利関係で問題があったためというバンダイビジュアルの回答があったため調べてみると、悪の組織JASRAC(日本音楽著作権協会)にドナドナは登録されていた。この関係で横槍が入り、急遽差し替えられた模様である(「赤い靴」も登録されているが、映像作品での使用は自由となっている)。
> これに伴い、歌の直後のタチコマのセリフもすり替えられている。

>「仔牛が市場に売られちゃう歌でしょう?」
「自己の存在を継続してゆく上で、人が重要視するのは心情よりも経済的な因子って事でしょう?」
「そうそう、友情が貧困に負けちゃう歌なんだよね」

から、

>「女の子が異国に連れて行かれちゃう歌でしょう?」
「母親が開拓地に入植するんで、異国の神父に預けられちゃうんだよね〜」
「そうそう、家族愛が貧困に負ける歌なんだよね」

にすり替えられているが、いまいち物語に一致していない。


 やっぱ、『ドナドナ』のほうがいいよなあ。
 CS放映はAT−Xだろうか。私は加入してないのでこの変更の事実にも気づかなかったのだが、横ヤリ入れてきたってのは本当にJASRACなのか? いちいちCSの番組までチェックして文句つけてるのか? 仮に文句つけられたとしても使用料を払えばすむ問題ではないのか。それともトンデモなく莫大な使用料を取られてしまうのか? JASRACの存在自体が違法なんて説もあるが、実際の法的解釈はどうなのか。
 ネットでいろいろ検索してはみたんだが、どうも要領がわからん。


 週刊誌『WEEKLY漫画アクション』(双葉社)が、部数低迷のため、10月14日号(9月30日発売)で一時休刊が決定。どれくらい売れてなかったかっていうと、十万部行かないってんだからヒドイものだ。今更だけれど、部数立て直しを図ってエロ雑誌に転向したのがかえって裏目に出たのは間違いない。『クレヨンしんちゃん』も追い出しちゃったし、今実際に読める連載って、『ルパン三世』だけになってたしねえ。
 「来春には誌面を刷新して復刊する予定」とのことだけど、休刊して再刊して長生きした例ってそうそうないからなあ。それどころか「復刊予定」と言っときながら未だに復活してない例もあるぞ。……オレ、まだ朝日ソノラマの『DUO』の再刊待ってんだけど。速星七生、かむばーっく!


 『トリビアの泉』、今週も何とも困ったネタ揃い(先週のは書き忘れてたけど、「『サザエさん』のエンディングは実は1番ではない」とか、これまた「どうだオマエラこんなの知らなかっただろう」と視聴者をコバカにしたものばかりだった。エンディングをネタにするんだったら、今はカットされてるセリフ入りバージョンを放送せんかい)。
 「『考える人』は地獄について考えている」なんて、補足トリビア言う前にタモリに解説されかけてやんの。どっちかというと補足トリビアの方が面白かったりするんだよな。
 「広辞苑には『美少年』は載っているが『美少女』は載っていない」ってのもブンガクブ系には有名なんだけど、一般的には知られてないんだろうな。ただ、広辞苑が独善的な編集の仕方をしているようなコメントを取ってるのは演出のやりくちが卑劣である。他の辞書には全部「美少女」が載っていないような放送の仕方してるけど、「美少女」の項目を立ててない辞書はほかにいくらでもあるのだ。岩波も学研もそうだし、伝統的な辞書は殆ど「美少女」を載せていない。理由はやはり「『美少年』は男女ともに指す語」であり、「『美少女』は歴史が浅い」から。その編集方針の是非はともかくとして、ネタ自体に「ウソ」が混じってるんでは困るのである。

 チャットであやめさんと『トリビア』について話したのだが、やはり演出のイヤラシサに疑義を唱えられていた。
 「オーケストラのバイオリンとシンバルは同じギャラ」というトリビア、放送ではワザとシンバルの数が少ないマーラーの「交響曲第5番嬰ハ短調第3章」を選んでいるが、シンバルが大活躍する交響曲もあれば、バイオリンが殆ど使われない曲もあるということだ。だとすれば、このトリビアはそもそも成立しない。両者が同じギャラなのは当たり前だからである。

 ネタにいろいろ問題があっても、唐沢俊一さんの「一行知識掲示板」ならば、誰かがツッコミのレスをつけて「補正」することが可能だ。けれど、テレビ番組は放送しっぱなしである。いや、そもそもムリヤリ事実を捻じ曲げて虚偽のトリビアを作り出してるのだから、仮に間違いを指摘されてもあのディレクターたちは訂正しようなんて気は全く起こらないだろう。全く、こんな犯罪的な行為はない。
 視聴率が下手に高いだけに、視聴者の中に「広辞苑の編集方針は偏狭だ」とか「シンバル奏者は楽してカネが稼げる」とか、あらぬ偏見を持つ連中も増えてしまう危険がある。あの腐れ脳のディレクターども降ろしちまうことはできないものか。
 ああ、本当に三木さんや唐沢さんは何をやってらっしゃるのであろうか。


 マンガ、金成陽三郎原作・山口譲司漫画『ミステリー民俗学者 八雲 樹』5巻「わらべ謡殺人事件」(集英社/ヤングジャンプ・コミックス・580円)。
 『わらべ謡殺人事件』と『女雛はなぜ殺される』の二編を収録。
 タイトルが「わらべ謡殺人事件」だからと言って、これが一連の「童謡殺人もの」だと思ったら大間違いです。童謡殺人ってのは、「犯人がなぜ童謡になぞらえて殺人を犯さなければならなかったのか」って点に根拠がなきゃならないんですけどねー、本作に使われてる「花いちもんめ」は、犯人が仕掛けたトリックとは何の関係もありません。その消失トリックも手品の域を出てない。火サスや土ワイならこの程度でもいいかもね。
 『女雛』は『名探偵コナン』でも使ってたトリックのパクリ。おいおい、ライバルマンガから堂々とかっぱらうなんて、本気でプライドなくしたか?


 マンガ、臼井儀人『クレヨンしんちゃん』36巻(双葉社/アクションコミックス・560円)。
 アクション幼稚園に転入してきたトモちゃん、しんちゃんの「ぞおさん」をほしがるの巻。
 もちろんこの「トモちゃん」とは『ヤキニクロード』にも出演したあの「黒チクビ!」の人である。ちゃんと「あーきらめましょお♪」と歌ってるしな。さては臼井さん、もう一回テレビの方にもゲストとして出てほしくてこのマンガ描いたな(^o^)。
 でも、また引越していくトモちゃんのために自分の「ぞおさん」をテレビカメラにアップで映して見せてあげるってネタ、テレビでやれるんかいな(^_^;)。




ご指摘がありましたので訂正です。ただし本文書き換えるとしげが「卑怯者!」と怒るので(間違いを正すのがどうして卑怯なのか、全く理由が分からんのだが、阿呆に逆らってもムダなのである)、ここに書いときます。

まずはあやめさんから、

> マーラーの「交響曲第5番嬰ハ短調第3章」を選んでいるが、
                 
『第3章』→『第3楽章』

> シンバルが大活躍する交響曲もあれば、バイオリンが殆ど使われない曲もあるということだ。

「殆ど使われない」→『活躍しない』

 補足として、

> 打楽器が活躍するって言ったらやっぱりラヴェルの『ボレロ』。小太鼓叩きっぱなしです(笑)

だそうです。


 更にヨナさんから補足。

> 所謂、古典派の交響曲・・・例えばベートーヴェンの曲ですが、金管系も実は暇な楽器です。
> 第九のリハーサルの時、ある指揮者が自分の解釈をオーケストラに説明しました。非常に感動的な演説だったそうです。
> 「何か質問はありますか?」
と指揮者が尋ねたら、トロンボーン奏者が手を上げました。
> 「今日の練習ではトロンボーン使いますか?」
> それぐらい暇なのです(^_^;)


 音楽に詳しい人がいてくれるとホント、助かります。

2002年08月06日(火) プールサイドの妖精……誰が?/映画『パワーパフガールズ ムービー』ほか
2001年08月06日(月) 復活日記(笑)1・加筆もあるでよ/村上春樹『約束された場所で』ほか
2000年08月06日(日) まぬけ三態/『テレビ消灯時間2』(ナンシー関)


2003年08月05日(火) 仕事ひと区切り/『金魚屋古書店出納帳』1巻(芳崎せいむ)ほか

 盆前の仕事、概ねひと区切り。
 明日から一応休みになりはするんだけど、今年は有給を結構使ってるので、飛び飛びで、用もないのに出勤しなきゃならない日がある。なにしろ、私以外、二人しか同僚がいない日もあるのだ。私もなんだが、いったい何しにその二人は来るんだか。

 アニメ『探偵学園Q』を久しぶりに見る。
 第17話「死に至る秘境! 神隠し村伝説」で、やっぱりありふれた例のトリックが使われたアレだなと思ったんで、ストーリーはもう気にせずに、専らアニメの部分だけ限定して見る。 キャラデザインが原作より随分オトナっぽくなってるけど、なんかどこかから要請でもあったのか。メグなんか中学生にはとても見えんが。

 今日から始まった新番組『愛と誠』。といっても、これも深夜番組の進出版だ。ゲストの顔を隠してインタビューし、独身の異性100人に「結婚したいかどうか」、ボタンを押してもらうってもので、名前に捕われないそのゲストの「モテ度」(「結婚偏差値」って番組では言ってるけど、「偏差値」ってコトバの使い方間違ってるぞ)を図ろうってもの。なんか昔、学園祭とかでやってたような気がするな、こんなの。
 今日のゲストは柳葉敏郎だったけど、この結婚偏差値が高い高い。100人中96人がボタン押してる。話聞いてるうちに柳葉敏郎だってことに気づいた人もいるかもしれないけど、それにしても高いなあ。まあ、プロポーズの言葉なんか、衒いもなくヒトコトでビシッと決めるあたりが「男らしい」からだろうね。
 実際、たいていの女性は保守的で道徳的なのである。モテない男はモテたいと思うからモテないんであって、真正面から相手をちゃんと見てるってことが相手に伝わってれば、女の子ゲットするの、そんなに難しいことじゃないんだよな。「浮気しそうにない」ってのは充分ウリになると思うぞ。


 マンガ、芳崎せいむ『金魚屋古書店出納帳』1巻(少年画報社/ヤングキングコミックス・800円)。
 「金魚屋」という名前のマンガ古書店を舞台にした連作短編集。1話1話の登場人物が変わり、それぞれのマンガ本への「思い」が語られる趣向が面白い。
 1話目の、「父の残した」『サイボーグ009』を読んで島村ジョーに恋するようになる少女の話など、「遅れて来たマンガファン」の悲しみがヒシヒシと伝わってきて切ない。我々の世代は幸せだったのだ。
 もちろん私とて、昔、母から『のらくろ』や『冒険ダン吉』を「リアルタイムで読んでいたこと」を聞かされて、随分羨ましい思いをしたものだ。そんなだから「少年倶楽部文庫」が発刊されたとき真っ先に買ったのがその2シリーズだったのだが、多分諸般の事情で再刊は不可能だろう(実はオリジナル版の単行本は戦前戦後含めてそれしかない)。『009』も既に改訂されてオリジナル版が読めないものもある。リアルタイムと言うのは重いのだ。
 このシリーズは「そういう話」だから、中に出てくるマンガの知識を「濃い薄い」で読んでも仕方がない。マンガオタクはすぐそのあたりに拘りそうだから、未読の人には注意しとくね。
 ……しかしこの古書店の主人ってどんな人なんだろう。

2002年08月05日(月) いのち棒に振って/『おせん』其之四(きくち正太)/『ワンピースブルー』(尾田栄一郎)
2001年08月05日(日) ちょっとさよなら/『シルバー仮面・アイアンキング・レッドバロン大全 宣弘社ヒーローの世界』ほか
2000年08月05日(土) しまった、翌日になっちゃった/『人喰いの滝』(有栖川有栖・麻々原絵里依)ほか


2003年08月04日(月) 映画の話いくつか/『モンティ・パイソン・スピークス!』(デヴィッド・モーガン)/『だめっこどうぶつ』1巻(桑田乃梨子)

 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』の撮影の様子がようやくマスコミ公開。写真だけ見てると『ゴジラVSメカゴジラ』のラドンがモスラに置き換わっただけという感じだけど、大丈夫なんだろうか。
 でもモスラの造型は随分リアルになったんだな。平成シリーズに、例の思い出したくもない三部作はただのヌイグルミにしか見えなかったから、随分マシになったと言えるか。
 今回のキモはもう、私にとっては「小泉博」の出演だから、ドラマの方はもう期待しない。脚本がいいと言うウワサはあるが、ウワサが当たったタメシがないしねえ。


 映画の話題もう一つ。
 ハリウッド実写版『アキラ』の監督に予定されていたスティーブン・ノリントン監督が降板。
 『アキラ』のストーリー自体はコケオドシが多過ぎて今一つ好きになれないのだが、ビジュアルイメージはやはり日本版サイバーパンクの一つの頂点を極めたことは事実だと思う。
 企画の貧困から日本のアニメに着目するのはいいけれど、あのイメージを越えるものができるかどうか、『ブレイド』は予告編しか見てないから断定はできないけど、ノリントン監督は「自分の手には余る」と判断したんじゃないのかな。
 まあ、あのイメージを越えた「実写」を作るのはちょっとやそっとじゃいかないと思うし、この企画、このままポシャるんとちゃうか。


 デヴィッド・モーガン(須田泰成訳)『モンティ・パイソン・スピークス!』(イースト・プレス・2625円)。
 タイトル通り、グレアム・チャップマン以外の存命のパイソンズへのロング・インタビュー集。収録は1999年だが、日本版出版に4年もかかったのは、膨大な脚注に時間がかかったせいじゃないのかな。なんたって『ローワンとマーティンのラフ・イン』の解説に「『ゲバゲバ90分』の下敷きになった」とまで書くのである。マエタケさんの自伝でもそこまでは書いてねーよ(^_^;)。
 翻訳の須田泰成さんには既に『モンティ・パイソン大全』という大著があるが、この二書を合わせ読むだけで、内外のコメディ史にかなり通暁できるだろう。……こんなのの解説し出したら、何10ページあっても終わらんわ。ちょっだけ言うなら、「ホンモノ」を目指す人間が集まれば、離合集散は運命だと言うことである。パイソンズがパイソンズとして集合することはもうないだろう。けれど、だからこそあのテレビシリ−ズがあれほど輝いていたとも言えるのである。
 シティボーイズの「話変わるけどさあ」のギャグは「お話ガラッと変わって」にインスパイアされてるのかな。


 マンガ、桑田乃梨子『桑田着ぐるみ劇場 だめっこどうぶつ』1巻(竹書房/バンブーコミックス・620円)。
 桑田さん、初の4コママンガ集。動物もののキャラクターを擬人化するんじゃなくて「着ぐるみ」で表現したあたりが秀逸。いったい動物なのか人間なのかとらえどころのないビミョーさがおかしいのである。つまり「中の人」の性格によって動物の性格も左右されるわけですね。おかげで狼はウサギに苛められるわ、狼はチータに片想いするわ、ユニコーンとペガサスは双子の兄弟だわ、何だかよく分らない世界がシュールになることもなくほのぼのと成立してしまっている。いや、凡手じゃないよ桑田さん。片想いに悩んでる男の子は気休めになるかもしれないから読んでみよう(^o^)。

2002年08月04日(日) 爆走……できねーなあ(^_^;)/『スーパーロボット烈伝』(石川賢)/『光の島』3巻(尾瀬あきら)/『黒ベエ』1巻(藤子不二雄A)ほか
2001年08月04日(土) やっと入院準備/映画『猿の惑星』/『20世紀少年』6巻(浦沢直樹)ほか
2000年08月04日(金) 特許成金、夢じゃない?/『20世紀モノがたり』(紀田順一郎)ほか



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藤原敬之(ふじわら・けいし)