JERRY BEANS!!

2004年03月15日(月) あなたの誕生日

3月14日は父の誕生日だ。

亡くなった人の誕生日は、虚しくやりきれない気持ちになる。

けっしてその人が踏む事の無い歴史が、またひとつ増える。
毎年毎年、こんなふうに、白紙のページだけがめくられて行って、
そのうちきっと、そのページの方が多くなっていってしまうのだろう。

悲しい。虚しい。私が大人になって行くにつれて、悲しさと、
「父親の居ない私」が確立して行く事が、それらが当たり前になる事が、
そんな現状しかなくなって行く事が、虚しくてたまらないのだ。

友人がどんどん幸せな結婚をしていくなか、私はふと、その「幸せ」が、
自分には一生来ない物のように感じる。

我が家は昔から年功序列で厳格な家であったから、私は父に逆らった事
もなく、特別に困らせたり、感情をぶつけ合うようなこともしなかった。

今思えば、もっと、思った事を全て言い合って困らせたり困らせられたり
する時間があったって良かったのかも知れないと思った。

本当なら、こんな気持ちにはならずにすんだのかも知れない。だけど、
現実はいつもひとつだけで、それ以外を選択することは出来ない。
私はまた、自ら望まざるこの現実の日付を、彼の屍を超えるような気持ちで
一日をやり過ごして、紛らわして、ただただ気持ちを引きずりながら
生きて先へ進むのかも知れない。


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nana [HOMEPAGE]

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