終点   桜木町     . hoge 2004年02月01日(日)




そうそう、


姉の付き添いなしで、電車に初めて乗ったのは確か小学2年生コロ。





行く先は菊名の図書館。
母に渡された500円が大金に思えた。
泥棒に狙われたらどうしようといったら、笑われた(プンスカ)。
友達と二人、急行でひとつ。菊名まで。


通過駅は大倉山。
クヤクソの町。
大学を出るまではあまり降りる事もなかったけれど。
ここ10年、結構通った。
改札をくぐる毎に心の持ち用はサマザマで。
今でも、改札から区役所までの道のりを、
モチベーションをあげつつ、歩く。



菊名の次は、妙蓮寺。
夏になれば、姉のオマケで連れてって貰った
妙蓮寺プール。ションベンプール。
売店のラーメンの長ネギが辛かった。
帰ってきたら、冷房の効いた部屋で姉と二人
泥のように眠った。
今も同じ部屋で寝ている。







白楽、
東白楽、
未だに降りる事がない通過駅。



反町は、
高校の時の友人が住んでいた。
その友人と3人、おせち料理工場でバイトしたな。
とぎれることなくやってくる、
煮豆、黒豆、栗きんとん。
ベルトコンベアは容赦ない。
ここも今では地下駅に。



反町すぎれば、横浜で。
よこはま。
夕暮れラッシュアワー、登りホームは帰途を急ぐ人でいっぱい。
今にもこぼれ落ちそう。
下りホームでは大量の人が電車からはき出されては、
階段に吸い込まれていく。
使う人の量に対して、古びた懐かしいような庶民的なホームだったよな。
昨日いってみれば、もう小綺麗な地下駅。
苦手な蛍光灯満載の構内。まぶしすぎる。
夕暮れのもの悲しい喧噪からは遠い。
改札を出てみれば、ここはどこなの?どこにおろされちったの?
迷う人々、の群れと一緒にうろうろ。
かつての改札は。




桜木町までの間についでにつくられちったの?高島町。
っていうくらい、いつも人がいなかったのに。
一昨日おりてみれば、駅にあふれんばかりの人人人。
こんなに人がいるのはじめてなんでないかい?高島町。
ここのホームにこんなに駅員がいるのをみたのも初めて。






終点、桜木町。


 


高校生のコロ、ミュートマ(TVKの音楽番組)の間の
CGでつくられた「みなとみらい計画」のCM。バックのベースの
音が気になった。じゃなくって、ほんとにそんなものがあそこにできるのか?
と思っていた。だって、それまで桜木町はなんとなくどんより灰色な
磯臭いオフィスがひしめいた印象だったから。
計画をたてた市長はなくなってしまうし。あんなにビルたてて、
テナント埋まるの?と思ったモノだけど。
今では、立派な人だかり。
去年は3ヶ月ばかり、通学に使わせて貰った。






改札でいろいろな人と待ち合わせをしたな。
縁があって、そして縁がなかった人たち。
でも、確かにいつもその時は楽しかったから、
帰りのエスカレータはわくわくした気持ちだった。

そのせいか、エスカレータを登って広がるホームの風景は、
すがすがしく、広々として好きだった。









うまれてこのかた、横浜方面の終点は「桜木町」だった。

みなとみらい線の計画は、あんまり前からありすぎたせいか、
なんとなく、いつまでたってもまだ先の話のような気がしていた。
いつまでも工事中みたいな。
でも、やっぱり時間は流れてるんだわ。



終点は「桜木町」だった。
たぶん多くの人にとって。
だって、30日はすごいひとだかりだったもの。




好きな風景がなくなるのは、みんな寂しい。

最後の桜木町は
風景を写真に納める人でいっぱいの桜木町だった。




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