★「54-71 TOUR 2003 "one hour show of true men"」@下北沢SHELTER
■夏の終わりには54-71。 …かどうかはわからんけど、去年も晩夏はモーサムと54だったしなあ。 自分的には8月最後の日に54ってとても相応しい感じ。 季節で考えると厳冬より灼熱のほうが似合う感じもするし。 今年は夏らしくない夏ではありましたが。 実は同日のdip&ART-SCHOOL@横浜とかなり悩んだのだが、 横浜は2バンだと思ってたのがいつのまにかもうひとつ増えてたり あとやっぱり埼玉在住の私には横浜より下北のほうが魅力的(^^; なによりワンマンだしねー。ということで54に決定。 シェルターの音は大好きだしね。 今回のチケットもソールドアウト、次回ワンマンはアストロホール。 もうシェルターで見られることも少なくなるのかもしれないしなー。
■整理番号は2番だったのですが、 今回はぴあ、ローソン、ラストラム、シェルターと4種類もあったので 番号順に入っても最前列はあっという間に埋まって私はやや端。 前回はボボさんのドラミングを堪能したので 今回はスカムさんのギター満喫デーだ!と決めてもいたので 願ったりかなったりの場所ではありましたが。 シェルターにしてはめずらしく、開場から開演まで1時間もとっていただけあって ソールドアウトの会場はかなりギッシリ入っている模様。 つーか男性が多いため小さい私に後方が見えるわけもなく。
■開演時間、男前4人組が次々と舞台に登場。 久々に見たビンゴさん、ぺったり七三にチョビヒゲ… ヒットラー?(爆) 電車で横の席が空いていてもちょっと躊躇する感じではある(爆)
■ライブは 新譜を順番通り(前半)〜54ヒットメドレー〜新譜を順番通り(後半) という構成。 今の54を観るのにこの上なく最高のセットリストだと思いました。 春、復帰明け後のライブを見たときは、 現行モードと既存の曲との間に違和感を感じたのだけれど、 新曲がよりよく馴染んできたのか、 私が現在進行形の54-71に馴染んできたのか、 もっとくっきり色の違いが浮き出るかな?と思った新旧の曲の対比が 思ったより感じられなかった。よい意味で。 復帰後ライブで新章突入を感じた、と書いたけれど、 それからツアーを経て脂のりまくった状態だなーと思いました。
■前に「以前がピンと張ったピアノ線なら今は有刺鉄線」と書いて その後某さんに“想像がつかない…”と言われたのですが(笑)、 「以前が緊張感なら今はバイオレンス」、 または「以前が痩せたソクラテスなら今は太ったソクラテス」… まあそれは冗談としても、 以前より血、肉、脂を物凄く感じる。 あ、そうだ。 以前がサイボーグなら、今は北斗の拳のケンシロウという感じだ。 鼻水や唾液や汗などの体液という体液を飛び散らせながらライブをしてても どこか生身の人間が演奏している感じがしなかったのが、 表面的な部分の形態は全く変わらないのに 今は外面的にはマッスルアップされた、 内面的にはもがきのたうちまわりながら上へ、上へと這いずり回る、 そんな人間の生々しさを強く感じるようになったのだ。 演奏の完璧さは今も昔も変わらないのだけれど。 盲目の剣士が敵をバサバサと斬りおとしていくかの如く なんのコンタクトもなくそれぞれが違う場所を向きながらも ガチッとかみ合ってるのはいつもながら圧巻。
■中央を向き△になるモーサムとは全く逆なんだけど あの「ガッチリ」感は似てるなあ。
■それにしても4人がバラバラの動きでお互いを全く気にしてなさげなのに あの狭いステージで衝突事故が起こらないのは不思議だ。 実は見えないだけで透明なハリネズミのハリみたいなのを 皆身にまとっているのではないだろうか。
■変化は舞台の外にも現れていて、 以前は固唾を飲むようにじっとステージに集中していたお客さんも、 最近は音に合わせて揺れ、声をあげるようになっている。 勿論モッシュなんて起こらないし、オイなんて言う人は居ないけど(笑) 「what color」や「I'm in love」の「L・O・V・E」では大合唱。 合唱隊ってものすごくキライなはずなのに、全然気にならなかった。 むしろ、あの声があって曲が完成したかの印象。
■初めて54を観たときだったら絶対考えつかない方向に変化。 これだからバンドのライブを観るのってやめられない。 最後は笑顔と大歓声で幕を閉じた。
■あ、なんだかお芝居を見ている感覚に近いものも感じました。 ストーリー、起承転結があって、最後は笑って大団円。 舞台上にあった、ってんじゃなくて、 見てる側の自分にお芝居を見てるときの感情に近いものがあったというか。 しかもお芝居っていうより、ドキュメンタリーを観てる感じ。 …なんかライブの感想なんだかわかんなくなってきたな。まあいいや(笑)
■やっぱりターニングポイントは去年の夏のクアトロだったんじゃないかなー。
■ところでこの日なんと言ってもすごかったのはこの後の余興(?)も同様で。 演奏を終えてそでにはけるメンバーさん、 そしてひとり舞台上に残ったビンゴさん…ここからワンマンショーだった(笑) まるでオペラのように歌い出し(笑)、 しまいには控え室に帰る舞台上のドアが閉まっているのを見て指差し、
「♪今夜は〜帰れな〜い 帰りたくない〜♪」
『氷雨』かよ!!(爆笑) (注:実際は♪帰らない〜帰りたくない〜♪です) まさか21世紀のこの下北沢のライブハウスで『氷雨』を聴こうとは…(笑) それで最後はリーダーに首根っこつかまれて 控え室に引っ張って連れて行かれて退場してました(笑) よりによってリーダーに…(自粛)
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