詩のような 世界

目次


2007年04月29日(日) or


静寂の中では、立っていられない


暗闇が覆う道は行き止まりで

痛々しいひびの入った壁に

さらに漆黒の扉があった

 
呼ばれ

しゃがみこんで耳をふさぎ

恐る恐る見上げると

扉は気味の悪いほどゆっくりと開き

悲鳴に似た声で笑い出した


静寂の中では、立っていられない


ここから地獄の始まりなのか

それとも


案外

きみの描く遠かった天国は

近いところで

涎を垂らして待っているかもしれない



My追加
しえり |MAIL