つぶやきDiary
何気ない日常のつぶやき
聞きに来て下さってありがとう。

2010年11月30日(火) 久々に・・・




夏前に仕事環境が変ってから、ずっとせわしなく、ゆとりがないまま、今年最後の月に入ろうとしています。

疲れがたまり、お休みの日にも何かする気力がわかず、できるだけ体力温存を考えてしまう(^^;
買い物は、仕事の日はできないので、どうしてもお休みの日にまとめ買いしなくてはなりませんが。

そして、一番ほったらかしになったのが、玄関前の鉢植えたち。
夏の花は、忙しくなる前だったので植えてあったのです、いろいろ。
でも、その後ひたすら余裕はなくなり、手入れはできず・・・(:_;)
それに加えて、この夏の猛暑のせいもあってか、鉢植えは悲惨な在り様。
夏が終わり、秋になっても、そのままでした。
荒れた鉢植えを見るたびに、ちくちくと(笑)心は痛みましたが、「だめだ、今は無理」と自分に言い訳するだけ。

でも、この間ふと、「そうだ、そろそろ来年に向けて、ビオラを植えたい」と、ようやくそんな気持ちになったのでした。
善は急げ(笑)、思い立った時にやらないと、また先延ばしになる(^^;
久しぶりに、ホームセンターの園芸コーナーへ。
いやあ、やっぱり心躍りますねえ(*^^*)
あれもかわいい、これもきれい、と目移りする楽しさを味わいました。

ビオラやパンジーなどを数鉢買って、なんとか根性で、数日後のお休みの日に移し植えることができました。
まだ花は少なく、細々ではありますが、それでもあの荒れきった状態に比べれば、ずっと清々しく見えます。
よかった。これで、来年の春まで、ビオラたちが頑張ってくれるのを見守るばかり。
ささやかな鉢植えではありますが、健気に咲いているのを見ると、心が和みます。
こんなことなら、もっと早く頑張ればよかった・・・かも(笑)
やはり花はいいですねえ(しみじみ)



2010年11月09日(火) 米澤穂信「インシテミル」

また風邪をひいてしまった・・・(^^;
ついこの間、ようやく治ったと思ったのに。
毎日、疲れがたまっている上に、ややもするとストレスが加わるのだから、風邪のウィルスをもらえば、ひとたまりもないってことでしょうかヽ(´・`)ノ
ちょっとでも悪化させようものなら、二日間は寝込まないと治らない。
当然、仕事も休み。あ〜あ、やることたくさんたまっているのに(-"-;)

でも、こんな時の唯一の楽しみが、本を読めること。
困ったことに、最近は寝込んだ時くらいしか、ゆっくり本を読む時間が持てないので。
鼻がつまり、咳がでて、熱でぼーっとしながらも、眠りから覚めた隙を見て、本を読む。

この間の風邪の時に読んだのが、米澤穂信さんの「インシテミル」でした。
この不可思議なタイトルを知ったのは、本よりも先に、テレビで流れていた映画のCMでした。
主演が藤原竜也くんと言い、映画のサブタイトルに「七日間のデスゲーム」とあるところと言い、嫌が上にも数年前の「デスノート」を思い出し、いったいどんな話なのだろうと思っていたら、原作があることを知りました。
この後、ちょっとネタばれです(^^;
知りたくない方は、読まないで下さいねm(__)m


ある人文科学的実験のモニターとして、11万2千円と言う、常識を超える時給を出すと言う広告に惹かれ、集まった12人の男女。
彼らが連れてこられたのは、人里離れた山の中に建つ奇妙な建物「暗鬼館」。
その地下に七日間閉じ込められることになる。
洋館を思わせる造りの暗鬼館。ラウンジやキッチンを中心にして、円形に並んだ部屋は、それぞれのプライベートルームの他に、金庫室、監獄、そして霊安室などがある。
鍵のかからないプライベートルームには、おもちゃ箱と称するものがあり、その中には、それぞれの部屋ごとに違う、凶器となり得るものが入っていた。
いったい何のために? この実験の意味するところは?
疑心暗鬼な12人。やがて、最初の犠牲者が出て・・・


なんとも不気味なお話です。
でも、ミステリー好きな私としては、このいわゆる「クローズドサークル」ものは、つい興味がわいてしまうところ(^^;
船でしか行けない孤島、雪に閉じ込められた山荘などなど、そこから逃げ出せない状況の中での連続殺人、と言うテーマは、これまたミステリー作家さんは一度は挑戦してみたいらしい(笑)

代表格は、なんと言ってもかの有名なアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」でしょう。
あれは怖かった(^^; 読んでいて、ぞくぞくしました。
結末は、正直「これってアンフェアかも」みたいな感じはありましたが。
なにしろ、そこへ辿りつくまでの物語の見事なこと。
わりと最近読んだのでは、近藤史恵さんの「凍える島」なども雰囲気があって面白かったです。

このクローズドサークルものは、まず舞台がひとつの鍵になってくるのでしょう。
何人かの人間を一箇所に集める、しかも逃げられないよう閉じ込める。
その場所自体が、どれほどの雰囲気を持つかによって、怖さも不気味さも異なってきます。
「インシテミル」の舞台も、怖いですねえ。
なんたって、地下ですよ。窓ないし、外見えないし、私などそれだけでパニックになりそうです(笑)
しかも、最初から一人ひとりに凶器が与えられている。
身を守るためか、攻撃するためか、いったい何をさせようとしているのか、とみな不信感でいっぱいになる。

どきどきはらはらで、興味深く読み進めることができました。
ただ・・・最後は、どうにも私には納得がいかない!
あ、すみません、この後ますますネタばれですm(__)m

犯人は最後にわかります。トリックも明かされます。
でも、この舞台を準備し、この実験を行った者の正体はわからずじまいなのです。
それこそが、最大の謎だと、私は思うのですが。
今まで読んだクローズドサークルものは、最後にその状況を企てた本人が、真の犯人として明かされる。
そこに、犯罪の理由や意図が存在するのですね。
でも、この「インシテミル」では、あくまでも実験のまま。もっとも、だからこそ映画の副題が「デスゲーム」、これはゲームみたいなものなのだと言うことかしらん(^^;
これが現代風? 確かに、殺伐とした事件の起こる今だからこそ、かもしれませんが。
やはり私的には、最後にあっと驚く仕掛け人の正体がわかって、「ああ、そうだったのか」と納得したい!

ちなみに「インシテミル」は「淫する」からの言葉らしい。
淫する・・・度が過ぎる。
なるほど、実験としてもゲームとしても、これは度が過ぎますね。
とは言え、読んでいて、思ったより不快感はなかったです。
怖さもさほど・・・(^^;
怖さ、不気味さとも、「そして誰もいなくなった」には敵わない。
さすがミステリの女王アガサ・クリスティ!なのです。

この「インシテミル」、映画の方の評判はいまいちみたいで、私も見にいくひまはなさそうですが(^^;
原作の中の役を、誰がどう演じているかは、ちょっと見てみたい気がします。


 < 過去  目次  未来 >


涼 [HOMEPAGE]