日々日記
いちらんあたらしい


2004年01月31日(土) 犬の掟

犬は本当はしゃべれるし、人間の言っていることが全部わかっている。

でも世間の犬たちは、
『犬の役』を演じる約束でこの世に生まれてきたので、
演技の上手い下手はあるけれど、犬らしく振舞わなければならないのである。

多くの愛犬家が一度は思うはずだ。
「あぁ、この子と会話ができたらなぁ」と。

犬だって、「しゃべった方が早いのになぁ」と思うことが絶対あるはず。

しかし、犬たちは『犬の掟』という
とても厳しい決まり事を守らなければならないので決して話さない。

その掟の厳しさは相当なものらしく、
人と犬との付き合いは相当長いにもかかわらず
今だかつてしゃべる犬の存在が世に明らかになったことはないのだ。

恐るべし犬の掟。
愛犬家の願いが聞き届けられることはこれからもないだろう。


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いつも犬といるときにぼやーんと考えていたことを、↑文章にしてみました。

犬がしゃべったら…いつもいつもそう思います。
でも犬がしゃべるはずもなく。

養老さんに言ったら「犬がしゃべらないなんてどうして決めつけられる?」と
言ってくれるかしら…

犬と暮らす無上の喜びを知ったいま、
自分は今後犬のいない生活ができるか、今からおおいに不安。

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月がとっくに沈んだ空に、星たちが賑やかに瞬いている。
寒かったので、とむを懐に入れて抱いてウッドデッキに出た。

見上げると、星星星。
漠然と、自分を取り巻く大きな何かを感じる。
宇宙の長遠な時間を思う。
そして自分の人生は、大きな大きな何かの流れの中のひとつなのだと思う。


ふと、今なら二人きりだし、しゃべるかも?と思って話しかけてみる。

おまえはどこから来たの?
どこかの星からきたの?
それはここから見える?
どうやってここを選んだの?
行き当たりばったりで来たの?
それとも選んで来たの?

ぴったりとくっついて体を預けてくるとむに、そうやって話しかける。

でも、肩に顔をくっつけたまま耳をぷるぷる動かしただけだった。
…くそぅ。ダメか。

あはは〜。
犬バカもここまでくると、病的というか、周囲も心配になるよね。
犬をバカかわいがりしていると、母が「哀れ」という目でわたしを見る。
気にするな母よ。
ものは捉え様なのだ!ああ楽しいなっと!


あ。ふと思った。

ある人が言っていた。「大昔の人は、動物と話せた」と。
(話すといっても本当に会話するわけではないとも書いてあったけど)
その事が、スコーンと身に入ってきた。

ふむ。
今もきっと動物は人間に話しかけているけど、
人間がそれを聞き取れなくなってるんじゃないだろうか。

言葉を忘れてしまったのは人間のほうだな。

数々の横暴で横柄な振舞いによって、人間は動物と話す言葉を忘れてしまった。
そして、ほかの生き物の住処を奪った挙句、自分たちの生存もピンチに。
アホだなー。

いろいろ考える…。
でも考えてばかりじゃダメで、考えたり、行動したり、
そうすることをし続けたい。

なんか内容が違う方向にきたか?タイトルは「犬の掟」なのに?
でも、違うようで通じることなのよ。これって!


しかしながら犬よ。
わたしは誰にも言わないから、そしてたった一度でいいから
人間の言葉でしゃべってごらんよ?ん?


2004年01月29日(木) ちゃいろの子犬

ちゃいろの子犬

ちゃいろの子犬

くんくん鳴くよ

くんくん鳴くよ



ちゃいろの子犬

ちゃいろの子犬

ふんふん嗅ぐよ

ふんふん嗅ぐよ



ちゃいろの子犬

ちゃいろの子犬

すぴすぴ寝るよ

すぴすぴ寝るよ


ちゃいろの子犬

ちゃいろの子犬

かわいいな

かわいいな


2004年01月13日(火) 春遠からじ 雪降る夜に

きみは知らないだろうけど…

きみをはじめて認識したとき

世の中には面白いことをやってる奴がいるもんだなぁ と思った



きみはいつもどこかを旅している

目の前にいたときも ここにいるけどここにいない

そんな気がした

しかし どこにいても 何を見ても 何を聞いても

きみはきみ自身であり続けているようにも感じた



まだ自分自身でも繋げきれない 様々な問題への考えや いろんな体験の塊を

きみはきみの中にたくさん持っている

たくさんの思いがめぐるだろう

それでもきみは淡々と きみ自身であり続けているように見える



これは 本来若い感性が持っている柔軟さなのだろうか

それとも 生来持っているきみの資質によるものなのだろうか

それとも わがままで頑ななだけか?

いずれにせよ きみが頑固なことは 容易に見て取れるけど…



要するにぼくは

『責任を伴う自由』を わざわざ謳歌しにいこうとするきみの姿勢に

心から賛同し エールを贈りたい


きみのわがまま(きみは自分の行動をそう呼ぶ)は

ぼくに勇気と情熱を与えてくれた

それは確かなのだ



きみは まだまだいろんなことがしたいようだ

しかし 身体も命も自前のたったひとつだけ

スペアはないので くれぐれも気をつけて旅を続けてほしい

ぼくはそう願っている


ぼく自身も いつの日か漕ぎ出すだろう

そのときもきっと きみはどこかを旅しているのだろう

そう思うと とても楽しいワクワクした気持ちになるのだ


−春遠からじ

雪の降る音のない夜 信州にて


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