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2009年03月21日(土) 第8回「ナラティブと臨床」研究会のお知らせ!

「ナラティブと臨床」研究会。いよいよ次回日程が決まりましたのでお知らせします!!。今回は、京都大学で教務補佐を務めておられる安田裕子先生に話題提供をお願いしました。

 安田先生は、これまで不妊治療の経験語りを聴きとってこられた気鋭の研究者&臨床家です。安田先生の研究方法論は「複線経路・等至性モデル(TEM)」という新しいものですが、立命館大学のサトウタツヤ先生とともにその方法論の開発に携わってこられました(TEMについては、近々に誠信書房から『TEMではじめる質的研究−時間とプロセスを扱う研究をめざして』が出版予定です)。

 今回は、研究・臨床の多方面にわたって、先生のこれまでのご参加いただければ幸甚です。*ご予約はいりませんので当日、直接会場へお越しください。

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日時:5月16日(土)17:30-19:30
場所:湖南クリニック デイケアルーム
話題提供者:安田裕子 先生
演題:不妊治療でも受胎しなかった女性の語り―その次の選択に向けて

発表要旨:
「自分に子どもができないなんて」。不妊を経験した女性の多くが、こうした衝撃を語る。近年、不妊の夫婦は7組に1組存在するとされ、生殖補助医療の進歩と普及の下、不妊治療に通う人びとが少なからず存在する。しかし、不妊治療にはストレスや不安など種々の負の感情が伴い、かつ、高度な治療法でも成功率は決して高くはない。また、不妊治療に期待をかけて没頭する過程で、不妊であるというアイデンティティが膨張し、感情のコントロールが困難になることが指摘されている。それは、不妊治療で原因を治癒したり、妊娠・出産することで解決が図られることもあるが、他方で、その恩恵にあずかれない人もいる。その場合、子どもをもたない人生や、養子縁組で非血縁の子どもをもつ選択をすることにより、不妊のアイデンティティを払拭するのである。発表者は、不妊治療でも受胎することなく治療をやめる選択をし、養子縁組で子どもをもった女性の人生物語を捉えてきた。研究会では、彼女たちの語りをいかに捉えてきたかということを題材にして発表し、議論を通じて臨床との接点を見いだしたい。
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