2004年06月15日(火) |
「博士の愛した数式」/小川洋子 |
小川洋子の違う本を読もうと思ったんだけど「本屋大賞1位!」にひかれ買ってしまいました。 読んで単純に「良い」本だと思った。例えて言えば、「中学生に夏休みに読ませて感想文を書かせたい」感じ。博士と主人公の息子・ルートとの交流・関係に心温まりました。
関係ないかもしれないけど、最近少年犯罪がニュースでよく話題になり、その「少年」の育った環境の複雑さが取り沙汰されるけど、やっぱり周りの大人の関わり方が子供の性格とゆうか心にすごく影響するんじゃないか、とこのごろ思う。 てゆーか、大人と少年を区別しようとするから先に進まないんだと思う。 博士とルートみたいに友達になって、いろんな体験を一緒にしてみれば気持ちがわかるのに。 とかこれを読んでまた思いました。
2004年06月08日(火) |
「生まれる森」/島本理生 |
以前雑誌で見かけてからずっと読みたいと思っていて、やっと読んだ。 島本理生の本は初めてです。 (最近、いろんな人の本を読もう、と思っているんだけど。)
初めの方から主人公のツラさ?イタさ?がせつなすぎて、一度本を閉じた。
「それは彼がふとした拍子に見せる攻撃的なものの言い方や神経質な性格が原因ではなくて、もっと奥のほうにかかえた強い不安が一番身近な人間の心を容赦なく揺さぶるからだった。そばにいると苦しくてたまらないのに、離れようとすると大事なものを置き去りにしているような気持ちになった。」
「楽しいこともあったけど、いつも洗い流せない疲れ」に身に覚えがありすぎてズキズキした。
こうゆう恋愛はしない方がいい。と知識で知っていたとしても、落ちてみないと「こうゆう」恋愛なんて分からない。 そして望まなくても落ちていくものだ。
読み終えて、これは再生の話ではなく、この後も長い時間をかけて苦しみながらも少しずつ癒される、その過程の話なんだろうな、と思った。
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