縁側日記  林帯刀





2005年10月28日(金)  葦。


朗読するのが好きなんだな、と実感して、
読みたくなったら声を出すようにしている。
特に「平安な夕べ」と「いにしへの日は」。
八木重吉、三好達治。
口の動きがやわらかくてたのしい。
あっ、高階杞一も読みよいね。
そういうわけで本屋で詩集をめくっている。
品揃えがよくないんだけれども。

文庫になっていて小説の中に埋もれていると
見つけにくいとは思われませぬか。

誰かの詩を読むのが好きなんだね。
定期的にそういう場があればいいのにな。
「裏庭」とか「トリプティク朗読会」みたいのが頻繁に。
月二回ぐらいのペース。で。
だめ?<だめて





近場に引越してきた某さん宅に行ってきました。
ここには、最近きた子猫と前からいる2猫がいます。
子猫(あごひげ)と握手しました。
にぎにぎ。
話をしている間も、あいかわらずキジトラは僕の膝でくつろぎ、
茶トラはなでようとする手をすりぬけます。
ヒゲ子猫は終始ぴょろぴょろしてました。
今度行ったらヒゲ子猫を抱くのです。野望。





夢に葦の原が出てきたのだが、
これが豊葦原だとして、まさか国造りじゃないだろうな。
まさかまさか。
「陰陽師」の読みすぎだっつの。
ただの人の群れかもしれないじゃないか。





商学科でなく文学部とか数理学系に進んでもよかったんじゃないかと
最近読んだ本の山を見て思う。
役立ってるからいいんだけどね。
つきつめて学んだらどうなるのか興味があるだけ。

図書館が近づいてきたらいいのに。
またはどこでもドアー。





村上春樹の「遠い太鼓」のような、
おもしろくて読みごたえのある
海外滞在・旅行エッセイを探しているのですが、
なかなかめぐり会えません。
おすすめがあったら教えてください。
や、これに限らずどんな本でもよいのですが。
メールでも、サイトのフォームからでもよいので、どしどしと。
よろしく頼みます。

今気になっているのは「もやしもん」。
菌がー菌がー。







2005年10月21日(金)  秒針。


野良猫の写真を見ていると、
「海辺のカフカ」のナカタさんを思い出してしまう。





「電波塔」という名のはてなアンテナをサイトにつけました。
動物写真ブログとFlashゲーム関連。
ひまつぶしとのんびりにどうぞ。





風邪でしょうか。
数日前から鼻水が。
(その前は腹痛、で、頭痛微熱、喉痛と変遷)
鼻のかみすぎで鼻のあたりが痛いです。
と、痛くなってから、
そういえばやわらかティシューがあったじゃないかと。
やっぱりありました。
「保湿ペーパー」という名前のやつ。
やわらかくてほどよくしっとりしててよいです。
痛かった鼻も痛くない!
偉大だ。





どこからか出てきた腕時計がテーブルの上にある。
どうやら妹のものらしい。
忘れずに渡せるようにここにあるわけだ。
秒針の音がする。
僕はこの音が好きじゃない。
部屋の壁に掛ける時計も、
わざわざなめらかに動く、音のしない秒針のものを買ったくらいだ。

僕は耐え切れなくなって、
その辺にあったハンカチでぐるぐる巻きにした。
音はしなくなった。
これで安心して本が読める。





「しゃばけ」(畠山恵 新潮文庫)を読んだ。
でてくる妖怪がかわいい。
僕に鳴家(やなり)をください。

これは漫画にしても映えそうだな。
あ、今週末はついに「蟲師」が!





テレビの「必殺シリーズ」(中村主水がでてくるやつ)の
小説を探してみたんだけど、なかった。
残念。
池波正太郎の「藤枝梅安」は持っていて。
これをドラマ化して、
どうやらそのあとはドラマオリジナルらしい。
針でぐさっとか、頚椎ぼきっとかは小説になってないのだね。
さむしい。
というか、ドラマをちゃんと見ていないんだよね。
再放送してくれないだろうか。

ちなみに僕の梅安像は渡辺謙です。
水戸黄門は西村晃。
銭形平次は北大路欣也。
若先生は渡部篤郎。
明智小五郎は陣内孝則。





猿が山で騒いでいます。
おねがいだから下りてこないでおくれ。







2005年10月15日(土)  裏庭。


無事に行ってきましたよ。
とてもよかった。
よかったにゃー。
渡すものも渡したし!忘れ物しなかったし!
満足満足。満腹。

サイト 裏庭朗読会

僕が読んだもの
「まんきい」金子光晴
「平安な夕べ」八木重吉
「ねこ」エリナー・ファージョン
 (「活発な暗闇」編・江國香織 から)





朗読の印象が言葉になったひとを。

ワニラが三人で読むと、芝生でキャッチボールしてる子供が見える。
そのボールの中は水中花だったりスノードームだったりする。
いつも妙にどきどきしてしまうんだよな。
キキさんの声は、水槽の底の石の中で、
ひとつだけ光ってるきれいな石。または水銀。
カワグチさんの声を聞くと、「ああカワグチさんだ」と思う。
安心する。
ワニラとは違うどきどきがある。波打ち際。
つきちゃんは空を舞う桜の花びら。はかなくてきれい。
りっとさんとあおばさんはたのしい。
僕は笑わせるということができないのでうらやましい。
村田さんの朗読を初めて聞いたのだけど、すごかった。
(話す)声も好きだな。
あれだ、ロッキー山脈をすごいはやさで登ってく機関車だ。

印象なので滅裂です。
なんかみんなすごかったよ。
もっと経験積まないといかん、と思った馬鹿。





きょうは(めずらしく。とてもめずらしく)同行者がいたのです。
ふたりとも、一緒してくれてありがとうありがとう。
公園ごはんていいね。





道すがら昨夜の「恐怖!ゴリラ襲撃」の夢を同行二人に話しました。
でも、その前の夢には巨大な虎が出てきたんです実は。
なんなのだ一体。







2005年10月10日(月)  長雨。


家へと続く細い坂道をのぼると、
甘く腐ったようなにおいがただよっていた。
庭の無花果だった。
家の中にいても、同じにおいをかぐことがあった。
そのときはあまり気にしなかったのだけれど。
上に伸びすぎた柿の木の実も、
鳥たちにまかせきりになっている。
ときどき屋根から大きな音がして、
それはたいてい鳥が飛んでいるうちに落とした柿だったりする。
拾ったほうがいいだろうかと過ごすうちに、
また別の鳥が食べてしまうので、
屋根にあるのはへただけになってしまう。
柿をとっていくのはたいていカラスで、
他の鳥も来ているようだけれど、
あまり声が聞こえない。
無花果の木からはたくさんの鳥の声と気配がするから、
体の小さい彼らにとっては無花果のほうが食べやすいのかもしれない。





秋の長雨でしょうかね。
ここ何日かぐずぐずした天気ばかり。
彼岸花が終わって、これからはコスモスでしょうな。
それから紅葉かな。
いい季節であります。
湯治に行きたい。





自分の詩の原点は「漢詩紀行」かもしれない。
もう十五年も前の話。





マラソンを見ながら「宴の始末」を読んでいたら、
(こっちに入ればテンポはよくなると思うよがんばって読むのだKさん)
なんだか聞いたことある歌が。
しかも好きな感じだとよく聞いたら、
「THE POLYPHONIC SPREE」のゲームで流れるあの歌だった。
ゲームやったときも好きだと思ったけど、
やっぱりいいな。
CD買うか?
書店で探しても探してもない本もあるし、
CD屋で探しても探してもないCDもあるし、
あまにょんでまとめて頼んでしまおうか。

栗コーダーカルテットを聞きながら眠りたい。





「裏庭朗読会」まであと5日。
聞くに徹するべきかどうかに迷っている。

ってえかさ、行ったら絶対読みたくなるんだよ経験から言って!







2005年10月03日(月)  無花果。


赤蜻蛉が飛んでいる。
小さいころは、よく虫取り網をかついで、
葱畑で蜻蛉をつかまえた。
きみどりの虫かごに片っ端から入れて、
最後にふたを開けはなして、
蜻蛉が自力で逃げていくのを眺めていた。
彼らはどこで死ぬんだろう。
象と同じに、決まった場所があったとしたら、
そこはきっと彼岸花のようにあかいんだろう。





や、ここんとこ涼しくて過ごしやすくてよいね。
昨日だけはすごく暑かったけども。
まだ初秋かな。
紅葉もはじまらないしね。
今のような時期は好きだな。
暑くて気が抜けなくて、カーっとなってた夏が終わって、
ちょっとおだやかになるというか、
気を抜いても体壊さないし、
クールダウンしているような感じ。
やっぱり季節の変わり際が好きなんだと思う。
二つの季節が重なってる時期。





赤い彼岸花が咲いている。
まるで死体みたいだ。





無花果(いちじく)の話はしたような気がするんだけど、
してなかったみたい。
あれ?

庭の無花果が豊作で、
最近までヒヨちゃん(ひよどり)
(灰色で後頭部が逆立ってるファンキーな鳥)
がわらわらと群がってた。
彼ら、よく鳴くのです。ひよひよと。
なので、無花果の木が、なんつうの、
奥さんの井戸端会議のような、女子高生のかたまりのような、
ええ、にぎやかでありました。
カラスもきます。
トタン屋根からつつこうとしたところ、
すべってあわてていたのを母に見られたらしいです。
おばか。





濃くなった影に逃げ込むように、
僕は耳をふさいでいる。




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