戯言
目次過去未来


2001年10月31日(水)

君の手のひらは

あたしを転がすためにあるの?



あたしはもっと

強い女だと思ってた


自分の意志があって

簡単には揺らがない

可愛げのない

強い女だと

君に出会う前は思ってたんだ



だけど

君と出会って

あたしは

君に引き込まれていった


君から感じる全てに

あたしはすぐに

惹かれていった




君はそんなあたしを

赤ん坊のように扱ったね


優しく頭を撫でてくれたり

とろけるような言葉をくれたり

そしていつも

大きな体で包み込んでくれた



そんな毎日が続いて

あたしは気付けば

弱い女になってた


意志なんてなくなってた

君のために変わりたくて

君のためにきれいになりたいと

そう願うようになってた



君の大きな手のひらの中で

あたしは君の思い通りに転がって


自分を見失って

見えるものはもう

君だけで

なりたいのはもう

君に愛されるあたしで



それは確実に

堕ちてゆく感覚なんだけど

あたしはその感覚が

とても気に入ったみたいなんだ


まるで麻薬のように

あたしの中に流れていく


一度流れ込んできたその薬は

そこから逃れようとする

わずかな自分の理性をも

狂わせてしまった



だからこれからもずっと

君はあたしを

君の手のひらで転がすのを

やめないで




君の手のひらは

あたしを転がすためにあるんだから


2001年10月22日(月) 甘い

ほんとにちっぽけなことで

あたしは幸せになれる



君が笑いかけてくれたり

君が話し掛けてくれたり

君と一緒に笑い合えたり



そんなちっぽけで

ほんとに些細なことで

あたしは幸せになれる



まだ君に

愛される幸せを

知らないから



きっと

君に愛される幸せを

知ってしまったのなら

こんなちっぽけなことでは

幸せになれない



でもあたしは

いつか君に愛される幸せを

感じたいと願うよ



だってそれは

きっと今味わえる幸せより

ずっとずっと甘いから



君の唇から

あたしへの

愛の言葉が

こぼれる



その唇に

あたしは

特上のキスをして


そして

君の腕の中で

溶けていく



それは

とてもとても甘い

最高に幸せな瞬間



でも今はまだ

そんな幸せを知らないから

ちっぽけなことで

幸せになれるから



今のあたしには

君の存在が

とても甘い

蜜のように感じる



だから君は

そこにいてね

ただ甘いだけの

幸せをあたしに

ちょうだい



あたしも

いつか

君にとって

甘い甘い

密になりたい



君が

それを舐めると

めまいを起こすような

そんな甘い蜜に

いつかきっとなりたい


2001年10月09日(火) 気持ち

好きだけじゃ

どうにもならない

そんなことを

今になって

実感している



初めから知ってた

君を好きになればなるほど

君に惹かれれば惹かれるほど

あたしは苦しくなることを



知ってても

どうしようもなかった

あたしは君に

夢中になって

君だけを

見るようになった



でも

君はあたしを見てくれなかった

それも初めから知ってた



君とあたしには

どうしても縮まることのない

距離があって



それは

あたしの好きな気持ちじゃ

埋めることができない



もっと時間があれば

距離を縮めることが

できるのかもしれない



でも君は

そんな長い時間

あたしを待っててはくれない



きっと

あたしがその距離を

縮めようと努力する

長い時間の間に



君は

今ある距離とは

比べ物にならないほど

遠い所へ

行ってしまう



そこに行ってしまえば

あたしが

どれだけ長い時間をかけて

どれだけ努力したとしても

君には手が届かない



だから

君がそこに行く前に

あたしは

できるだけ短い時間で

距離を縮めないといけない



君に愛されるように

君から少しでも

あたしに近づいてくれるように

あたしは

努力しないといけない



君を好きだという気持ちを

心に掲げながら

その気持ちが

あたしを動かし



きっと

あたしは

君を

手に入れる


2001年10月03日(水) 最後

君に突きつけられた

最後の言葉を

あたしはどうしても

受け入れる事ができない



あたしは

君を好きで

今でも本当に大好きで



そんな君の言葉で

全部が終わるなんて

あるはずがない



君の中では

もうずっと前から

終わってたんだよね



でも

あたしの中では

今でもまだ

君が側にいてくれて



だけど

君があたしを

好きじゃなきゃ

それは意味がないし



あたしを

好きじゃない君でも

まだあたしは好きで仕方ない



あたしはもう

諦めるしかないの?



君にもう

愛される事はないの?



君の最後の言葉は

それでもまだ優しくて



冷たくしてくれるなら

その方がいいのに

君はそれができない



そんな人だから

あたしは君を好きになったんだよ



君が好きで

今でも好きで



でも君はあたしを

もう好きじゃなくて



あたしはどうすればいい?



終わりが来ることを

考えてなかったわけじゃない



だけど

こんなに早い終わりは

こんなに苦しい終わりは

全然考えてなかった



あたしには

なにも選べる事なんてない



あたしは

もう君の言葉を受け入れなければいけない



それ以外

あたしは何もできない



君を苦しませないために

あたしはそうするしかない




最後の言葉を

あたしからも

告げる時がきた


2001年10月02日(火) 半年

君に出会ってから

気付けばもう半年


今 一番

君があたしの近くにいる


今までで一番

近い所にいて


今までで一番

あたしは幸せで



君を愛した事を

後悔し

笑えなくなった日もあった


これは恋じゃないと

愛じゃないと

否定し続けた日だってあった



でもそれも

今では全部

忘れ去ってしまいそう


それほど

君が近くにいて

あたしは

幸せなんだよ



あたしは

君以外見えなくなり

君で幸せを感じて

君で苦しさを感じる


君がいない場所は

意味がないし

君がいない時は

何も感じない


それは

怖い事だと

それは

正しくないと

誰かが言った


きっと

君に出会う前のあたしも

そう思ったのかもしれない



だけどもう仕方ない

あたしは

君に出会ってしまったから

一番大切で

一番失いたくなくて

一番かけがえのないもの


だから

二番なんてない


君以外

何もない



だけど

君のそばにいられるのも

あと 少し


あたしは知ってる

あと半年


それまでに

きっと

なにかを見つけるから




君がいなくなっても

生きていけるように


君がいなくなっても

笑っていけるように


藍音 |MAIL

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