きまぐれをジェット気流に乗せて。...菱安

 

 

はじまりのうた - 2002年08月15日(木)

立ちこめた蒸気と
機械油にまみれて
まだ見たことの無い
地平線を見つけたぜ
アイツは真っ赤なシャツを着て
笑っていたぜ

とても綺麗な夢をみたんだ

引き摺って歩くには
酷く残酷過ぎるんだけど

冒涜とも呼べるような
甘い感情を抱いた俺は
失い始めた歯車の枷
昇る階段を駈け堕りてくよ

失ってなんかいないぜ
創めから持ってなんかない
泣き疲れた子供のように
眠るのを待とう

だってもう
最初の出会いは忘れかけたから

きこえるのは
呼吸のように微かな
でもおれだけに
響くうただけ

さようなら
でも

こんにちわ




...

彼方 - 2002年08月02日(金)

土手から見える水面は
きらきら揺れていて
明滅する自我と
無意識の境界線のようだった
気付かれないように
そっとうまくコントロールをつけて
触れてみたい
届きそうで
絶対に届きはしない
祈りみたいなモノ
だから今日も
彼方へと向かう


...



 

 

 

 

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