銀色の日記
モクジイク?モドル?ススム?


2009年08月30日(日) Chronicle 樹

2003年4月27日生まれ、桜の子供の樹(いつき)
5匹兄弟で生まれました。








真っ白で、父猫・源造に似て少し尻尾が短め
避妊手術をするまでは、他の子達に比べて細くて小さい子でした。
いつも私の目をジッと見ながら甘えて鳴いていました。
あまりに目をジッと見るので
「樹ちゃん、穴が開く」と笑っていました。

手を出しながら、私の手がいるという風に
手を引き寄せては甘えて鳴いていました。
「手がいるん?」
これもいつも樹に話しかけていた言葉です。

『猫の恩返し』というアニメ映画に出てくる『ゆきちゃん』に似ていたので
「お魚のクッキーが欲しいん?」と
話しかけていました。
樹にお魚の形のクッキーを焼いてあげたくて
魚の型抜きを探したこともありました。
尾道へ来て、サティのパン屋さんで魚の形のクッキーを見つけ買ってあげました。

実際には一口ほど食べさせただけで、ほとんど人間の口の中へ・・・ですが。

樹は一度お母さんになりました。
子猫たちの中には樹そっくりな子も居ました。
みんな元気にしているのでしょうか。


8月29日夜、猫たちにおやつをあげていたのですが
いつもは食いしん坊な樹が来ません。
近くには来ていたのですが、元気がなくションボリしていました。
見ると体が汚れています。
なんでこんなに汚れているんだろう?と思いながら
顔を近づけてよく見ると鼻水とヨダレが出ていました。
この時は、前の晩に誰かがケンカしていたような鳴き声がしていたから
きっと樹だったのだろうと暢気に思っていました。

翌朝も樹は元気がありません。
水を飲みたそうに水入れの前に寝そべっていたので
口の縁に水をつけてみましたがイヤイヤをするばかり・・・
それでも歩いたり、部屋の隅や押し入れの隅に行って
動き回っていたので、それほど緊急性はないと思っていました。
この日は日曜日。
この辺りの動物病院は日曜は休みです。

店を開け、やはり気になってネットで『ヨダレ・鼻水』で
猫の病気を調べてみましたが、どれも当てはまらないような病気ばかり。
時々、樹の様子を見に行っていましたが、やはり変わらず

いつもは午後5時には店を閉めるのですが、
この日はお客様が庭の外猫親子を見ていて閉めるのが遅くなりました。
庭から家の中をチラッと見た時、樹は寝ているように見えました。

店を閉め、家に入ると樹がケイレンしています。
オシッコも漏らし、嘔吐もしていました。
電話帳で調べ、片っ端から動物病院に電話してみましたが
やはりどこも休みです。

近所の仲良くしてくださっている猫飼いさんのお宅に行き
日曜でも開いている動物病院がないか聞きに行きました。
松永という少し離れたところに
日曜でも診療している病院があると教えてくれましたが
そこまでどうやって行こうと悩んでいると
車を出してくれるとキーを持って来てくれました。
動物病院にも電話をしてくれ、今から行くと連絡してくれました。

病院の駐車場に着いた時に、樹は激しく嘔吐しました。
すぐに病院に入り、手術室のような部屋へ。
心拍がかなり弱くなっていて人工呼吸や電気ショック、注射など色々と
先生はやってくださりましたが樹の意識は戻らず
必死で「樹ちゃん頑張れ!」と励ましました。

人工呼吸の管をはずせば、長くは持たないだろうと言われました。
最後は家に連れて帰ってあげたかったので
樹を抱いて病院を後にしました。
家に着く頃には樹は息を引き取っていました。

次の日、去年チビを火葬してもらった動物霊園で
樹を火葬してもらいました。
お魚の形のクッキーとカリカリを入れてあげました。

突然、天国に行った樹ちゃん
あまりの急な死に、後悔ばかりしています。
こんなに早く亡くなるなんて・・・
もっともっと「樹ちゃん」と呼んであげたかった。
樹ちゃんのために美味しいものを食べさせてあげたかった。

今でも樹を思うと涙が出てきます。

樹ちゃん、なんで死んだん?
苦しかったん?
どこが痛かったん?
かあちゃんに教えて

ごめんね、樹
ごめんね。
可愛い樹ちゃん、ごめんね。



9月23日・記


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