-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 没収

母親が送ってくれた荷物がやっと届いた。
日本で出したのが、12月18日。
そして、今日は1月29日。
航空便は、通常1−2週間で届く。
あんまり遅いので、もしかしたら紛失・盗難か!?
と思っていただけに、ホッとする。

遅れの原因は、中に冷凍食品が入っていたこと。
「税関で没収しました。」という紙切れが一枚入ってた。
お前ら、その食品どうすんだ?
食っただろ!?
って突っ込みたくなる。

学生の頃から【没収品】の行方は気になっていた。
「こち亀」を先生に没収された後、
職員室でこっそり読んでいる先生を見たことがある。
警察にタバコを取られた事があるけど、
絶対「お前が吸うんだろ!」ってミエミエだったし。

だいたい、麻薬でも密輸でもないのに
政府が税関で没収するなんておかしいぜ。
前に、政府関係の人に聞いた話で、
政府の人は、空港の荷物チェックを拒否できるらしい。
なんだよ、それ。

俺なんて、バンクーバー旅行から日本に帰った時、
お土産のチョコレートの包みまで破られて
中身を検査された事がある。
没収されてはいないけど、ボロボロの包みで
誰にお土産渡せるんだ!ってキレた。

規則と法律は別モノだけどさ、
でも、違法でない限り、
人が人の物を取り上げるのは良くない。
ジャイアンがのび太から物を取り上げるのと同じかも。

2004年01月29日(木)



 プロモーションの日

夜は絵描き、昼間は個展のプロモーションをやろうと思い、
今朝寝たのは7時。
起床、10時。
初日から無理っぽい。

個展の会場【Wagner〜】で、Paulaにカードとポスターを渡す。
「ポスターまで作ったなんて素敵!」と、
いつもは愛想の良くない彼女が笑った。
つかみはオッケー。
ギャラリーが客に出すダイレクトメールは300通。
大富豪が含まれてることを望みます。

近くのアート系カレッジ【George Brown】へ侵入。
こっそりと掲示板にカードを貼る。
二階にも貼る。
三階にも貼る。

一階に戻ってきたら、もう取られてた。
果たして職員が剥がしたのか、
生徒が持ち去ったのか不明。

アート施設【Distillery】へ行き、和紙職人のアケミさんと、フォトグラファーのメラニンに招待状を渡す。
メラニンの紹介で、同じ敷地にあるインテリアショップ【Distill】へ行く。
二階がギャラリーになっていて、
「ショウやらない?」という話になった。
ちょっと考えよう。

King stのストリートカーが事故で不通になっていた。
結局歩いて帰宅。
夏だって、こんな長距離を歩くのは嫌なのに、
今日は大雪。
足の感覚が無くなってきたので、
「俺は今、トレーニングをしてるのだ。
来週、格闘家としてデヴューするのだ!」
と、言い聞かせて歩く。

帰ってから、彼女の買い物に付き合って【Eaton】へ。
お父さんの洋服を選ぶ。
フードコートで夕食。

帰ったらもう10時だ。
夜中に友達と飲む。
どこも閉店間際なので、結局隣にあるBar【Cicago】にする。
結構、熱い話になったなぁ。
しんみりするはずだったのに。

さて、頑張って絵を描くべ!
足の指が冷たいので、ヒーターに足を乗っけて描く。


2004年01月28日(水)



 地元のアーティスト

大雪です。昨日から降り続いた雪で、街はすっかり埋まってます。BC州では体感気温がー43℃だという・・・。トロントはー39℃くらい。

個展のポストカードが出来上がったので、朝イチで印刷所に取りに行く。プルーフ(校正)よりも色がくすんでてショック・・・。1000枚頼んだのに、何故か1300枚もあって、おかしいな?と思ったら、300枚はお店がサンプルとして配布してくれるのだそうだ。嬉しいのか勿体無いのか、微妙。

昨日に引き続き、【Bits】の面接官をやる。と言っても、今日来る子は友達のMちゃんなので、もう聞くことも無いし、ほとんど確認だけの面接。即戦力だと勝手に決めている。

ランチに近所の【Sushi Time(Bloor店)】へ。ウチの一階がSushi TimeのQueen店なのは有名だが、せっかく外食するのにまたSushi Timeとは、我ながらいい客だと思う。

店員に知り合い発見。枝豆と唐揚げがサービスで出てきた。間もなく日本帰りのHさんが合流。昼から食いすぎっていうくらい、食った。

Queenの画材屋に寄って、個展のプロモーション。ここの店員は嫌な奴が多いが、一人だけMonicaって娘は俺の味方だ。本当は置いちゃいけないカウンターに、俺のカードを置いてくれた。

他にも、トロント画材屋には一店舗に一人くらい味方がいて、色んなサービスをしてもらっている。

学生でもないのに、学割にしてもらったり、
会員用のクーポンをもらったり、
コンペの情報をもらったり、
袋を二重にしてもらったり。・・・これは微妙。

まぁ、大体みんなアーティスト志望だから、地元のアーティストには優しいみたい。

おっ、

待てよ。

って事は、俺は【地元のアーティスト】って認められてるわけか?

考えるとバカバカしいけど、そんな事が嬉しく感じられるのは、認められない時期があったからだよな、やっぱり。

もし、俺がカナダ生まれだったら、絶対そんな事感じないもん。

何気に嬉しいことに気付いた。

2004年01月27日(火)



 新鮮な言葉

吹雪です。今冬初めての冬らしい日かな?北海道で育った頃は、冬といえば路面という路面がすべて雪で埋まるもんだと思っていた。トロントもやっと冬らしくなってきた。

雑誌【Bits】のプロデュースに関わって2ヶ月。営業部門の新人を面接した。久々に「面白い子だな」と思った。

こちらが望む答えを探し当てて、さも「私はこう思います」と平然と答える子よりも、こちらが思いもよらない答えを持ってる子に惹かれる。

言葉を沢山知ってることは便利だけど、時につまらなく感じることは無い?

「心臓がドキドキする。」

ドキドキすることを、「ドキドキ」という言葉以外で表現しようなどとは、もう思わないほど頭が固まってしまっているのだ。俺って、言葉のセンスないなぁ・・・、と思う。

もしかしたら、
「心臓がパクパクする。」
や、
「心臓がトクトクする。」
の方が、自分の表現に近いのかもしれないのに、「心臓」といえばイコールのように「ドキドキ」と言ってしまう。

自分の中の【当たり前】な感覚を刺激してくれる言葉を聞いた時、とても新鮮な気持ちになる。


2004年01月26日(月)



 SPIN Galleryが再オープン

SPIN Galleryが移転して、Queen Westに再オープンした。以前のスペースが閉まったのが昨年秋、それからオーナーのStewartもJunoもロケーション探しに右往左往してたので、こんな良いスペースが見付かって本当に良かったね、って感じ。


ビルの2階を丸ごとブチ抜いた、ニューヨーク・スタイルのロフト。奥には遮光ブースが2つあって、フィルムやスライドの上映にも利用できる。

招待されたオープニング・レセプションには、メディアやアート関係者も招かれ、とても華やか。それにしても最近のQueen Westは、新旧のギャラリーが入り混じって良い感じ。一般人の比率はまだまだ少ないけどね。

パーティーを後にして、領事館のMさんの「鍋パーティー」に参加。もう3回目だ(笑)。でも、こういう風に政府の人や研究者の人たちと酒を酌み交わせるのは、日本では有り得ないので、貴重な場だ。面白い話がいろいろ聞ける。

ほろ酔い気分になりつつ、絵の進行が気になる。いつまでも腱鞘炎などと言ってられない。個展は着実に近づいている・・・。


2004年01月24日(土)



 ガンダムの再発見

やっと【起動戦士ガンダム】のTVシリーズを観終った。大人になって、やっとこの作品が理解できるようになったが、幼少の頃によくこんな難解なアニメを観ていたと思う。ストーリーといい、背景設定や人物描写といい、世界に誇るべき長編スペクタクルだ。

大人になって観かえして、気付いた事の1つに、登場人物の名前の設定がある。

アムロ・レイ
リュウ・ホセイ
カイ・シデン
ミライ・ヤシマ
フラウ・ボウ
キッカ・キタモト
マ・クベ
ククルス・ドアン
ララァ・スン

今でこそ国際結婚や異人種間の結婚が当たり前で、子供に付けられる名前も英語だったり日本語だったり、いろんな人種の名前が付けられているけど、もっと先の未来では、これが当たり前になって、苗字や名前だけでは何人か判断できない世の中が来るんだろう。

それに、喋っている言語は世界共通語だと思われ、地球に住んでいようが、宇宙だろうが、黄色人種だろうが同じ言語で会話が成立している。

宇宙といえば、増えすぎた人類をスペース・コロニーに移住させるという設定も、現実になりそうで興味深い。ちょうど先日、火星探査機から送られた、火星の表面写真を見て思ったが、人間が地球以外で生活できる可能性はゼロではなさそうだ。

他にも、テレパシー(?)を操る新人類【ニュータイプ】の概念など興味は尽きない。これ以上は、マニアックな話になってしまうので止めよう。

でも、本当に宇宙に暮らすような時代が来て、子供も宇宙で生まれるようになると、地球で暮らしてる人は羨ましがられるんだろうなぁ。「あの人、地球生まれなんだって!いいなぁ・・」みたいに(笑)


2004年01月23日(金)



 息抜き

絵の制作などで、室内に篭りっきりの生活。徹夜明けだと、頭だけが覚醒状態なんで、クールダウンさせる意味でも眠る前のビデオ鑑賞は欠かせない。しかも、新しい作品じゃなくて、何度も観ている古いのばかり。

昨夜は、ジャック・レモン主演の【アパートメント】。今までずっとダビングしたビデオテープを擦り切れるくらい観ていたんだけど、最近やっとDVDで買い直したばかり。これはマイ・フェイバリットの5本に入る作品。最後に若き日のシャーリー・マクレーンがレモンの元へ走って帰るシーンに涙・・・。

俺の大好きなTVドラマに【今夜、宇宙の片隅で】という、三谷幸喜の作品があるが、これは【アパートメント】が元ネタになっている。ジャック・レモンの役どころを演ずる西村雅彦のキャラづくりも相当素晴らしかった。あいにく、このドラマは不人気だったようで、ビデオは廃刊、DVDでは発売されていない。このビデオテープが擦り切れるまでにDVDを発売してもらいたい!

一昨日は、ニューヨークの三大巨匠スコセッシ、コッポラ、ウディアレンによるオムニバス【New York Stories】。ウディの作品は凡作ながら、俳優としての彼の魅力は存分に引き出されているので好きだ。でも、この中だったらスコセッシの短編が良くまとまっててイイ。

俺もいつか、映画撮りたいなぁ。監督が無理だったら原作でも脚本でもいい。それも無理だったら・・・絵で描くしかないな・・・。

2004年01月22日(木)



 【ツボ】が違います

午後にRafiが神妙な面持ちで来た。今年の秋にDesign Exchangeでやるというプログラムが難航してるという。

それは【Tokyo Doll】同様、日本人アーティストを対象とした展覧会で、俺もこれまで何度か相談に乗ってきた。もともと、このアイデアは去年、俺がまだキュレーターを平行してやっていこうと思ってたときのアイデアだから。

だから、前提として日本人である俺だからこそ実現可能な部分ていうのがある。例えば、日本語のウェブサイトや、アーティストの募集要項を作ったり、直接日本へ行き来してアーティストと連絡を取り合ったり。

Rafiに限らず、外国人が日本のマーケットに入るのが難しいのは、言語の壁だけでなく、どこが日本人のツボなのかが掴めない所だろう。

分かり易い例で、日本と外国のDVDの売り方の違いがある。【アメリ】という大ヒット映画がDVDで発売された時の日本のやり方はこうだ。
■初回限定スペシャルパッケージ
・豪華BOXアメリ缶
・ポストカード
・世界を旅するドワーフからの手紙
・甘い香りのキャンドル
・アメリ・スプーン
・キューブリックアメリ(ゾロタイプ)
・マウスパッド
・特製パンフレット
価格¥8,500

対する外国版は、
■初回限定
特別価格$14.99
特典なし

どう?この分かり易すぎる違い!日本は、これでもか!と特典を付けて豪華さをアピールし、8,500円という高額でも完売させた。外国は、通常価格$23のところを初回だけ$14.99に値引いただけ。

「そんな無駄な特典が付くより、安い方がいいじゃないか!」という外国人の声が聞こえてくるが、違うんだよ、ツボが。外国人が「いい!」というツボのまま、日本に持って行ってもダメなんだ。

これと同じことが、アート展覧会にも言える。Rafiが出したオファーに、日本人が誰も興味を示さないというのは、正にこの【ツボ】の問題だろう。

でもね、日本の今後を考えるなら、あえて日本流の【ツボ】に合わせずに、外国のやり方のままで通した方が良いとも思う。いつまで経っても過保護な日本人じゃいけないしね。それに、少しでも海外に目を向けてる日本人アーティストなら、いつかは通る関門だし。

そんな事をRafiに話したが、奴もタイムリミットと戦っているので、悠長なことを言ってられない。早急にアーティストを集めなければいけないのだ。・・・頑張ってくれ。


2004年01月21日(水)



 ご祝儀

個展の招待状デザインがやっと出来た。午前中のうちに印刷所へ行こうと思ったんだけど、あちこちから電話があって、ついつい午後になってしまった。

今回は郊外の印刷所へ行く時間がないので、印刷はダウンタウンの【Adfactor】に注文した。店員のMatthewもアーティストで、一度彼のショウを見に行ったこともある。しばし立ち話に花が咲く。

スタジオに戻ると同時にMatthewからTELがあり、再来週の予定だった仕上がり日を、一週間後に繰り上げてくれるという。速攻でプルーフをPDFで送ってもらい、OKを出す。めちゃくちゃラッキーだ。

絵の制作の方は、一旦新作を中断して、特別注文の最後の一枚を描き始める。これはトロントで知り合った友達がもうすぐ結婚するので、そのお祝いに何人かで注文してくれたもの。

今まで、結婚式場に飾るWelcomeボードとか、お祝いの絵を5〜6枚描いた。ほとんど知ってる人ばかりで、そのいづれも離婚してないので、勝手に「俺の絵は縁起がいい!」と思い込んでいます。

それにしても、俺の周りは結婚&出産ラッシュだ。こういう時、「俺は絵描きで良かった」と本気で思う。ご祝儀やら何やらをみんな【絵】で済ませられるから(笑) だって、日本だったら大変だぜ?結婚式の受け付けで「ご祝儀の代わりに、つまらないものですが・・・」って絵を差し出したら絶対うしろ指さされる。

こういう所が日本ってヤだねって思う。すべて金に換算されてしまうから。

2004年01月20日(火)



 主婦になる

今日は、珍しく午前中に起床。「朝から絵を描くぞぉ〜!」とメッチャ張り切りモード。まず、水入れに水入れて、と思って廊下へ出る。

スタジオの扉は、鍵の調子が前から悪く、外へ出るときは開けっ放しにしないとロックされてしまうんだ。けど、廊下がクソ寒いので、ちょっとでも扉を閉じて部屋を出ようとしたら、

【ガチャ・・・】

えぇーー!!
鍵掛かっちゃったよ、おい!

合鍵を持って出掛けている彼女に連絡しようと思っても、電話も携帯も、小銭もすべてスタジオの中。おまけにT-シャツにジャージ、スリッパという出で立ち。これじゃ、外の公衆電話にも行けない。

だいたい、氷点下20℃の世界でT-シャツで外出たら、冷凍バナナになって、「釘も打てます」とか言っちゃいそうだし、それは避けたい。

仕方なく、隣の寝室へ戻り、彼女の帰りを延々と待つことにする。腹が減ったのでパスタを茹でる。

茹でてる途中で、廊下がものすごく汚いのが目について、モップを取り出し床をふきまくる。気持ちいい。さらに、いつも履く靴が凍結防止剤の科学塩で真っ白だったので、それもビシャビシャ洗う。これまた気持ちいい。

ガンダムのDVDを見ながらパスタを食う。眠くなった。寝た。

彼女の帰宅は夜7時だった。

朝あれだけ絵を描く気だったのに、今はやる気マイナス20℃。まったく主婦みたいな一日を過ごしちまった。主婦最高。


2004年01月18日(日)



 忙しくなってきた

個展をやる【Wagner Rosenbaum Gallery】からTEL。トロントの観光案内マガジン【Where Toronto】に載るらしい。画像を選んで、ステイトメントを送ってもらった。

そうだな、もうそろそろプロモーションを始めないといけない時期か。早い。自分でも何かやらないと。

とりあえず、パソコンで招待状のデザインを始める。すると、今度は春の【Inside Art Exhibition】の人から電話があり、オファーを受ける。しかし、これ開催日が、個展と思いっきり被るんだよなぁ。

今年の【Inside Art】には「Japanセクション」が設けられるらしい。国際交流基金や、領事館にも協力を頼んでいて、日本庭園とか(?)、日本のアーティストをフューチャーしたいんだそうだ。

「個展の最中なので、作品が全然ない」と言うと、「1、2点だけでもいいから」というので、「出品料の割り引き次第で出てもいい。」と答えた。相変わらずガメツイ。

もし、これが決まったら、今年は前半のピークが凄いことになるな。もう既に9月くらいまでの予定が決まってる。半年頑張って、あと半年は休みたいくらいだ。


2004年01月17日(土)



 医療番組が面白い

画家モードに戻り、また朝まで描き続け、腱鞘炎再発の恐れ。

最近、医療関係の番組を見ることが多い。
【ブラックジャックによろしく】に始まって、
【Dr.コトー】、
【真夜中の雨】、
【サトラレ】、
【たけしの医療スペシャル】、
さらに寝る前に手塚治虫の【ブラックジャック】を読んでいる。

いやがうえにも、自分の健康が気になって仕方ない。食事は一日1,2食で真夜中に食べることもある。睡眠不足も深刻だし、タバコに便秘と、一日コーヒー1ℓなど良い要素が全く無い。

悪い方へ考えると、高校時代から全く一キロも変わらない体重さえも怪しく思えてくる。ここにきて腱鞘炎が加わって、不健康の5冠王だ。がんばれ、生きるんだ、オレ。

日本へ帰ったら、絶対に健康診断を受けたい。でも、癌の告知はされたくない。俺は、どうして医者を目指さなかったんだろう。ブラックジャックみたいに、自分で自分を治したい。

2004年01月16日(金)



 ロンドン土産は・・・

日本から友達が遊びに来た。空港までは迎えに行けなかったけど、エアポート・バスが到着するホテルまで迎えに行った。

そこのレストランで久々に一緒に食事してお喋り。こんな寒い時期にトロントなんて、何てモノズキなんだろう?凍死しないようにアドバイス。

それからロンドン帰りの友達にも会って、お土産をもらった。それは無印良品の色鉛筆だった・・・。何故にロンドン土産が【MUJI】なのか・・・。


2004年01月15日(木)



 迷わず行けよ 行けばわかるさ

長年のトロント生活にピリオドを打って、日本へ帰国するSと食事に行った。既に決まっている、日本での就職先のパンフレットとか見せてもらったら、何だかホッとした気分になった。

常々、俺はSを見るたびに「こいつは日本だったら活躍の場が沢山あるのにな・・」と思っていたし、カナダの【なんちゃって日本企業】に染まってしまうのは勿体無いと思っていた。

もちろん、本人の意思は別だろうが、傍から見ると「これでいいのか!?」と自問自答してる姿が見えてくるんだよな。

たぶん、海外に住む日本人は少なからず、日本とカナダを比較しながら日々の生活を送っている。

「カナダの銀行ATMが24時間なのはいいな」とか、

「日本のマクドナルドは、愛想が良くて最高!」とかね。

生活するだけならいいが、仕事だってしなきゃならない。この“仕事”となると、日本とカナダを比較した時のズレが半端じゃないと思う。

まず、日本に居た頃の地位や実績を、一旦ゼロに戻さなきゃならない。これは日本での勤めが長ければ長いほど堪える。「日本だったら、このやり方で評価されたはずなのに・・」とか「そんなの日本の企業じゃ通用しないよ。」という仕事のスタイルを要求されたり。

日本でやってた仕事の2つも3つもランクを下げた仕事を、平気で続けられる人なんて居ないじゃない?皆どこかで悩んだり、我慢したりしてる。

俺はね、よほど海外じゃなきゃ生きて行けない、という人(いるか?本当に)とか、海外で経験を積みたいという人じゃなければ、海外で日本のエリートが仕事するのはただの【才能の損失】だと思う。

年齢、若けれりゃいいよ。でもいい歳になると、今度は日本での就職も難しくなるしね。日本に帰ると、周りから「海外で仕事して生活して、カッコいいよね」と羨ましがられるかもしれないけど、内心「日本じゃ、もう社会復帰できないんだよね、俺・・・」と嘆いてるかもしれない。

確かに、海外だと人の目を気にしなくていいし、自分らしく生活できる。それを捨てて日本へ帰国するのは、大変な勇気だと思う。だからこそ、自分が本当に生きる場所はどこか?と見極め、その決断をしたSを頼もしく思う。

この道をゆけば どうなるものか
危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
踏み出せば その一足が道となり
その一足が道となる
迷わず行けよ
行けばわかるさ

頑張れよー!

2004年01月14日(水)



 やばい、腱鞘炎

昨日までで、一応オーダー三点中二点の作品を仕上げた。今年は画家モードのくせに、筆を握るのは久々なので、かなり苦戦した。

外は激寒いので、内に篭るのにちょうどいい。このままの勢いで個展【Smoke Screen】用の新作に取り掛かろうとしたら、う〜ん、デカいキャンバスが欲しい。と思って近所の画材屋で48x36のキャンバスを2枚買う。

最近は小さい作品ばかり描いてたけど、この間会場を見たらやっぱりデカいのが描きたくなってきたんだよね。早速、下地のジェッソを塗る。この作業が一番楽しい。何も考えず、思いっきりガァーッと塗りたくって乾かす。カナダは湿度が低いお陰で、速攻で乾く。

夕飯を食ってから本格的に下絵を描く。今回は【雪景色】を描きたくて、珍しく木立とかを登場させてみた。都会の中で見つける、よく手入れされた公園を望むCafeが舞台。

主人公となる女性の顔は空白にしておいた。頭にイメージはあるけど、下書きせずに描いてみたい気分なので。その代わり、背景の街並みにめちゃくちゃ拘った。建築本や写真集を片っ端から取り出して、ニューヨークとモントリオールとパリを合わせたような感じにした。

9時間ぶっ通しで描いて、やっと背景の1/3だなんて、ちょっとヤバイ。腱鞘炎になりそう。キーボードを叩いてるのも辛い。この辺で終わろう。


2004年01月13日(火)



 妥協が嫌なら、金払え

午後からRafiのオフィスへ行く。すっかり模様替えしていて、居住スペースとオフィスの場所が入れ替わってた。次のプロジェクトの為に、日本人のウェブデザイナーを探しているというので、友達のHちゃんを紹介することになっている。

少し遅れてHちゃんが到着。プロジェクトに関する事を1−2時間くらい掛けて説明。今回、俺は関わってないので何とも言えないが、色々と難しい問題がある。基本的にRafiが望むのは【ボランティア・ワーク】。つまりタダ働き。

よほど利害が一致してないと、それは難しい。俺も今までたくさんの人達にボランティアをお願いしてきたけど、あまり大きな負担にならないように気苦労が耐えなかった。以来、重要なことは専門業者に頼むことにしている。

たとえば、日本語から英語の翻訳は、簡単なモノなら自分やスタッフで何とかなるけど、展覧会のステイトメントとかは、一語の違いで意味が180度変わってくるので翻訳業者にお願いしている。やっぱりその方が言いたい事言えるし、何度でもやり直ししてもらえるからね。スタッフに頼むと、どうしても妥協が生まれてしまう。

ボランティアが8人くらいいた【Tokyo Doll】の時もそれが顕著に出て、その妥協の穴埋めをするのに余計な仕事が増えたりした。やっぱそれは良くない。ただでさえ自分に余裕が無いのに、次から次へと連絡ミスや行き違いが生じて、結局自分で自分の首を絞める事になる。だったら、多少お金を払っても、「完璧な仕事をしてくれ!」と言える方がいい。

まぁ、貧乏画家のくせに、こんな事言うのはおかしいが、【妥協が嫌なら、金払え¥】って事かも。いや、まじで。

長い目で見て、金払うのと、妥協を選ぶのとだったら、やっぱ妥協が無い方がいいし。

2004年01月10日(土)



 いつか日本へ

昨夜の本屋の一件以来、ずっと日本行きのことを考えていた。

あぁ、どうして俺は日本に住めないんだろう?俺はいつでもWelcomeだけど、日本が俺をWelcomeじゃないからな。物理的に住むことは可能だけど、日本のヴァリューに換算したら俺の価値はゼロだ。他の誰でもなく、自分自身がそう感じる。

俺は、出来ることなら日本に住みたいし、頻繁に帰りたい。でもアーティストとして日本で生活出来るか?って聞かれたら、答えはNOだ。無理。少なくとも今の俺はね。でも、こっちに住んでいれば、それが出来る。ただそれだけの理由だけど、それが一番大きな壁だ。

カナダには毎年多くの移民や学生、ワーホリが日本からやって来るが、カナダじゃないと生活出来ない!という人はそんなに多くはないはずだ。

実際、そういう人の多くは、日本で働いていた頃の何10分の1という給料で仕事をしたり、なかなか思うような仕事に就けなかったりしている。それでも何故、この地に留まっているんだろう?ふと、そんな事を考えてみたりもする。

日本がいつか、俺みたいな人間を受け入れてくれるまで待つか、それともどこに住もうが生活できる自分に成長するか、二つに一つ。いつか堂々と日本の地を踏んでやる。


2004年01月09日(金)



 筆おろし

今日は体感気温ー30℃という、とんでもない寒さに見舞われたトロント。日本の暖かい皆さん、恨みます(笑)

ほとんど閉じこもりで、新年初筆おろし。まず発表した個展用より先に、お客さんから特別オーダーされてる絵の制作に励む。3枚あるけど、そのうち2枚はほぼ構想がまとまってるので、2枚同時進行することにした。

去年くらいから、こういう特別オーダー(業界ではコミッション・ワークと呼ぶ)が増えていて、いつもの好き勝手に描く絵には無い、違った表情が出ることがあるので面白い。

夜、気分転換にオンライン書店を徘徊。欲しい本が多すぎる!新書を抜かして、雑誌だけに絞ったけど【Esquire】や【Brutus】、【Studio Voice】のバックナンバーなど5−6冊を注文した。海外だと送料が一冊当たり$10以上するし、関税なども加わるのでバカにならない出費。

次に住むなら、絶対に日本の本屋がある土地にしようと思う。そうするとカナダじゃないよなぁ。ニューヨークかLA。LAに住むって事は無いだろうけど。

気分転換を終えて、再びキャンバスに向かうが、ちょっとスピード・ダウン。本屋のあるニューヨークに早く行きたい!とか考えてたら、無性に日本に行きたくなってきた。

2004年01月08日(木)



 ダイアナ妃

故ダイアナ妃の遺品展【DIANA a celebrate】に行ってきた。会場は【Tokyo Doll】をやったDesign Exchangeということもあり、関係者で入れてもらった。ラッキー。

チケット代が$25と、海外では”超”高額の入場料のため、何かと非難を浴びていた同展。しかし、そんなにダイアナ妃に詳しくもなく、また興味も無かった俺が何故か今回は「行かなきゃ」と強く思ったんだな。

もう20年前になるけど、1981年のロイヤル・ウェディングは今でも頭に焼き付いてる。多分、日本の加熱報道の賜物だと思うけど(笑)それこそダイアナの服装、一挙手一投足に注目が集まった。それをワイドショーや家族が買ってきた雑誌で見た覚えがある。

後年は何かとスキャンダラスな報道ばかりが目立ったが、一方ではエイズ撲滅や難民救済、そして地雷撤去等のボランティア活動を積極的に行うなど、俺にとっては「平和活動家」としての印象の方が強かった。

だから展覧会では、そういった平和活動の経緯や記録を見てみたいと思って出掛けたんだよね。装飾品やドレスとか、そういうのはどうでも良かったんだけど、実は一番目を惹かれたのは、あの結婚式の時に着てたウェディング・ドレスだった!!自分でも「マジかよ!?」って思うくらい鳥肌立ってしまったんだよね。

もう、何て言うか、ダイアナ妃には会った事ないけど、ドレスから気品がブァ~って漂ってくんだよ。前にジョンレノンの愛用してたギターを見た時も、同じような感じがしたんだけど、今回それほど思い入れもない人のはずなのに、これだけ強く感じたって事は凄い。

その瞬間、「これは特別だな」って思って【Bits】のアート・コラムで記事として取り上げようと思った。その後に、ダイアナの葬儀の模様を上映してるコーナーに辿り着く頃には、頭の中にあるダイアナの記憶がすべて出てきて、ずーっとグルグル回ってた。

これはホント行って良かった展覧会だった。それから館長のリンダに、ダイアナ展の写真や資料を送ってもらうようにお願いし、出口にあった売店でカタログやグッズを買い漁る。お約束(笑)

2004年01月07日(水)



 寒さにもめげず・・・

すげー寒い。多分、今冬一番の冷え込みです。

【Bits】のショップ・ページで取り上げる店を幾つか紹介することになってたので、スタッフのKちゃんを連れて、ジュエリーショップ【Draganov】へ。またも不在!しかし、ドアには「Back in 10min(10分で戻ります)」の張り紙。こんな寒さの中、とても10分待ってられないので、近くのカフェ【Butler's】でお茶をする。

10分どころか、20分くらい後にやっと店が開いた。オーナーのGeorgeは居なかったので、トレーシーとミーティング。年末のトレードショーに何故出店しなかったの?と聞くと、「アレもかなり商業主義に走っちゃってるから、合わなくなってきた」との意見。

確かに、最近の【Draganov】は、店内でエキシビションをやったり、身に着けるだけじゃなく、壁にも飾れるフレーム付きのジュエリーをリリースしてたりして、かなりアーティスティックな展開になってるし、その意見には納得。

お喋りもほどほどに、次の店へ向かう。Queen Westに新しくオープンしたデザイナー・トイ・ショップ【Magic Pony】だ。そう、あの【Tokyo Doll】でスポンサーになってくれた店。

あの頃は、ちょうどショップがスタートしたばかりで、ウェブ販売専門で、彼らの自宅がオフィスになってたっけ。それが12月末に念願のショップをオープンしたんです。

訪れるのは初めて。真新しいフローリングの床に、思ったよりも広い空間。そこに、小奇麗にフィギアやトイが並んでる。奥さんのクリスティンが忙しそうに在庫を補充してた。取材の件もOKで、しばし談笑。

それから三軒目のショップ【Fleurtje】へ向かう。ここはクリスマスのOne of a kind showの時に知り合ったお店。オリジナルのバッグがすげぇカッコいい。ここも取材OK。

一気に三軒廻って無事任務終了。その後郵便局で荷物をピックアップしてから、KingにあるWギャラリーへ。やっと自分の仕事ができる。

2月、もしくは3月に個展をお願いされているが、この日ちゃんと会場を見て、3月にやることに決めた。グランド・ピアノや天窓がある一番大きなスペース。契約書や注意事項の確認をして明日改めてサインすることにした。



2004年01月06日(火)



 個展やるかも?

昨日まで、ずっと温暖な天気だったが、今日は雪。

朝イチで、某WギャラリーのディレクターPaulaさんがスタジオに作品を見に来た。Wギャラリーは慎也さんがよく個展をやってる所で、グランド・ピアノが置かれたロフト風の内装が好きなギャラリー。

そこで2月か3月に個展をやらないか?というので、一度作品を直に見てもらった。このギャラリーでは、風景画の作家が多いので、俺もやっぱりそっち系(風景中心の)がいいの?と聞くと、いつも通り人物中心のものでお願いします。との事。意外だ。

条件的に悪いものは無いが、売れた場合のコミッションが少々高い。まぁ、それでもニューヨークに比べたら普通なんだけどね。

明日にでも、会場の内装を確認して、はっきりと日にちを決定するつもりです。

Paulaさんが帰ったあと、入れ違いにRafiが来て、色々とミーティング。そういえば新年初顔合わせである。彼が11月にやる展覧会の話がメインで、そこに【アドバイザー】という形で協力して欲しいという。

今までも、フレンドシップの延長線で、出来ることは協力してきたし、今更そんな名前なんてどうでもいいと思ったけど、政府に補助金の申請を出す時や、日系スポンサーにお願いするときにどうしても俺の名前が必要だとか。

そんなの無くても、Rafiの人脈だったら全然問題ないと思うけど。でも、常に全力でバリバリ仕事してるアイツを見ると、ほんと感心する。見習わなければ。


2004年01月05日(月)



 カレンダー完売

午後に【Bits】オフィスへ顔を出す。みんな正月返上で忙しそうだった。知人の店をショップ紹介のページに出してもらうため、編集のKを連れ出して、ジュエリーショップDraganovへ行く。が、休みだった。こっちの確認ミス。

帰りに近くのサブカルチャー・ストア【Beguiling】に立ち寄って、カレンダーの売上金を貰う。ほぼ完売!うれしい。

3月にトロントのコンベンション・センターで開かれる【Inside Art Expo】にて、日本人アーティストを集めた Japanese-Sectionが出来るらしい。以前から何度かオファーを貰っているが、ブース代が高いので拒否しているけど、JCCC-日系文化会館の協力もあるとの事で、何らかの要請がありそう。微妙〜。


2004年01月03日(土)



 オタクの素質

日本と違って、あまり年末という雰囲気が無いので、恒例の年末大掃除なぞをしていなかった。そしたら何故か突然夜中に掃除したくなって、ちょこっとだけやるつもりが、やり出したら止まらなくて、デスク周りの掃除から書類整理、空気清浄機のフィルター交換などを一気にやる。はぁ〜、スッキリ。

それからパソコンの中身も掃除して、バックアップやデフラグを繰り返す。近頃、容量不足を感じていたので、近所のショップで80Gのハード・ディスクを買って追加した。

半年前にパソコンがクラッシュした時にお世話になったショップなので、正月価格に値引きしてもらった。

取り替えた余りのハードディスクを、屋根裏に眠っているオンボロ機に載せ変えて使おうと思い、取り出してきたはいいが、これが大変。

機種が古すぎてBIOSのアップデートが出来ない。マザーボードも取り替えないと今の環境で使うことが出来ないっぽい。ちょうど一つ前のマザーが余ってるんだけど、それを搭載するには新しいタワーケースも必要だし。

結局、Collegeのパソコン街に行って、安いケースを買った。ファンや電源もついでに中古で買ったので、まとめて結構な出費になった。これは何が何でも使えるようにしないと!

マザーの交換なんて始めてなんで、かなりヤバイ。説明書も無ければ、マザーの機種名さえも分からない。ただ基盤に書かれてる文字を頼りにピンをさしていく。合ってんのか相当不安。

一昨年まで隣の部屋に、エンジニア経験のあるKくんが住んでいた頃は、何かあれば全部彼にお願いしていたんだけど、今は自分で全部やるしかない。

自作パソコンなんて、オタクのやる事だと思っていたけど、まさか自分がやる日が来るとは思わなかった。

でも、基盤を見ていると、小さな要塞都市みたいで面白い。本でも買って勉強したくなってきた。やばいぞ俺。2004年2日目にして、オタクの素質アリと判明。

2004年01月02日(金)



 新年の抱負

HAPPY NEW YEAR!!!

大晦日は友人宅で【UNO】大会。朝8時までブッ通しでやってしまいました・・・。爽快なる初日の出を浴びて帰宅→夕方まで爆睡。

子供の頃は、正月によく家族で花札をやったものです。それを思い出してしまった。

日本人からよく聞かれる「夢は何ですか?」という質問を、カナダ人は「あなたのゴールは何?」という風に聞いてきます。そんな時、この【夢】という響きと、【ゴール/GOAL】の違いに、日本人と外国人の違いを感じます。

【夢】という言葉は、どこか漠然としていて、決して達成されなくても構わないような、正に【夢】というイメージがある。それだったら俺は「プロレスラーになりたい」とか、「世界一の富豪」とか好きなことが言える。

でも、【ゴール/GOAL】と聞かれると、真剣に自分のキャリアを考えて答えようと思うんだな。ゴールに向かうためには、まずアレやって、コレやってという風にその過程までが浮き出てくるから。

そう、その【達成するために何をやるか?】が、ゴールにはあって、夢には無い部分だろう。

ひとつ「展覧会」というゴールがあったとして、それをただ「やり遂げる」のか、「成功させる」という意気込みでやるのかでも大きく違う。

2004年の抱負は、その小さなゴールを幾つも積み重ねること。

2004年01月01日(木)
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