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2003年11月12日(水) 不器用な旅路の果てに 正しさを祈りながら

本当に、偶然だった。
たまたま、懐かしい人の名前を見つけ、
たまたま、彼がいるかもしれない場所がうちからそう遠くないところで。
そうなると、「どうしてるかな・・・」と見に行きたくなって。
友人を誘って、行ってみることになった。
(一人だったら行く勇気なかったと思う・・・ありがと〜>アキコ)

久々に見た彼はまったく変わってなくて、
遠目からでもそれが彼だとすぐにわかった。
でも、子供達から"コーチ"と呼ばれた彼は、
もうすっかり指導者の顔つきになっていたように思う。

練習後、恐る恐る声をかけた私たちを見て、
少し驚いた表情で彼が口にしたのは、
思ってもみかった言葉だった。

「うわ〜、久しぶり! あれ以来っすよね? 埼玉でやった練習試合。」

たしかに彼に会うのは、"埼玉でやった練習試合"以来だ。
2001年2月27日。 東松山で行われた新潟vs浦和の練習試合。
あの時は、まさかそれが彼の最後のシーズンになるなんて思ってもいなくて。

でもそれ以上に、3年近く経ってあの時会ったことを彼が覚えてるとは思わなかった・・・。
目が点になる、とはまさにこーゆー状態のことを言うんだろうな・・・。
そしてその後彼は、前に会った時と同じように、
「キジ元気?」と尋ねた(笑)
・・・聞きたいのはこっちです・・・(--;

そして彼は、現役を引退してからのことを話してくれた。
まったく違う世界で働き始めたこと。
それでもサッカーが諦められず、トライアウトに参加する決心をしたこと。
しばらくJFLの某チームの練習に参加させてもらっていたこと。
そして、トライアウトの直前に、練習試合で大怪我をしてしまったこと・・・。

こんなにもサッカーを続けたいと思っている人が、
どうしてこんなに度重なる大怪我に苦しまなくてはいけないんだろう・・・

そう思うと同時に、
それでも彼がこうしてサッカーに関わっていることを、
心から嬉しく思った。

現役引退を決める原因となった怪我は、今も完治していないらしい。
(怪我をした直後の治療方法に問題があったとか)
子供達を教えながら、再び学校にも通っている。

「今は真面目にやってるよ」と笑った彼を、
これからも遠くから応援していきたいと思った。
今度こそ、怪我に邪魔されず、夢を叶えることができますように。

それにしても・・・2年前にここで彼について書いた時、
まさか再び彼のことを書くことになるとは思わなかったわ(笑)
人と人の縁なんて本当に不思議なものだねぇ・・・。


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英美