弁護士の素顔 写真,ギャラリー 小説,文学,司法試験合格体験記 法律関係リンク集 掲示板


1998年05月27日(水) 民事問題研究


民事問題研究として、抵当権者の賃料に対する物上代位をテーマにレポートすることになる。

最判平成元年10月27日が、この点については認めているのだが、地価の下落を背景に、賃料に対する差押が、実務で重要な債権回収方法として普及するにつれ、 賃料債権の将来分の譲渡や、転貸といった差押回避がなされており、問題になっているところである。 これらについては、ごく最近の高裁判例が消極、積極を示しており、最高裁の判断が待たれる論点である。

もし可能ならば、最近注目されているElectronic Commerceや、ABS(Asset backed secrities)、IP(Intellectual Property)などを扱うコラムも書いてみたいのだが、 まだ、それだけの知識も経験もなく、ためらっているところである。

実際、賃料に対する物上代位についても、これが認められ、しかも、抵当権者への安定的な供給が出来るようになると、キャッシュフローが生じるので、 ABSの発行も容易になり、不良債権の処理も進むはずである。しかも、ABSの発行は、銀行にとっては、早期是正措置回避のための、自己資本比率の改善というメリットもある。

ABSについては最近、自民党案で政府による保証という法案が検討されているなど、まさに今ホットな分野である。






1998年05月26日(火) 大先生


弁護修習を担当してくださった弁護士事務所の事務員さんと飲み会。 参加したのは事務員さん以外にも、弁護士2年目のK先生と、この4月から盛岡で弁護士をされているS大先生、それに私である。 奇しくも、この三人は同じ事務所で修習をしており、K先生は、地元盛岡出身だが、S大先生は東京出身である。 修習した地であるという理由だけで、弁護士として就職するのはかなりの勇気が要るのではないかと思うが、案外こういう例は多いらしい。 ところで、「大」先生となっているのは、修習生の尊敬を一身に集めているためです。別に他意はありません。ね、大先生。






1998年05月25日(月) ナイターテニス


久しぶりにテニスをする。岩手山に照り映える夕焼けのうつくしいテニスコートで、ナイターテニスとは、なかなかしゃれたものである。だが、ブランク一年は大きかった……。






1998年05月20日(水) 無題


英語の勉強が一向に進まない……






1998年05月17日(日) 日本・パラグアイ戦。


日本・パラグアイ戦。千駄ヶ谷駅で降りて、国立競技場へ向かう人の波に飲み込まれ、気が付くと競技場のスタンドは青一色。

試合が始まる遙か前から、"Allez, Allez, Japon!"の大合唱である。背中に少しうすら寒いものを感じつつも、試合開始。前半7分いきなり一点を失ったものの、全体としては押せ押せムード。

だが、決定力不足は否めず、「世界一のゴールキーパー」を自認するパラグアイのキーパーの前になかなかネットを揺らすことが出来ない。歯がみしながら、それでも応援を続けていた甲斐があった。試合終了間際、フリーキックからのセットプレーで、意表をついた横からのシュートでついに同点.

そのまま引き分けで終わったが、強豪パラグアイ相手に引き分けならば上等でしょう。ただ、あれではアルゼンチンには勝てないだろうなぁ。






1998年05月16日(土) 渉外事務所のパーティー


私が就職することになっている事務所の年一度のパーティーに招かれる。同期の人々と会って話をすると、意外にも顔見知りの面々が多かったので安心する。

しかし、同期は、皆「優秀」の上に「すこぶる」とか「超」とかが付く実力派揃いで、一緒に仕事をする前から我が身の未熟さをかみしめている。
とりあえず、興味のある分野の法だけでなく、今は土台となるべき民法、民訴法、破産法、等々を固めていこうと決意する。






1998年05月12日(火) 書記官室研修


書記官室研修。民事裁判官室に来てから書記官の方々との交流も増えて、ある程度は書記官の仕事も見ていたが、実際に書記官の仕事を体験してみるという修習である。

この修習は他の修習地でもやっているかどうかは知らないが、有意義であるのは間違いがない。書記官の存在が裁判という制度を成り立たせる大前提になっているからだ。

裁判官だけで裁判が出来ると思ったら大間違いで、書記官の方々がいい仕事をしてこそ、ようやく裁判官の出番となるわけである。実際には、訴状の審査から始まる受付業務、立会業務(法廷での立会、調書の記載、当事者および証人の呼出等々)、その他競売、執行、破産関係などなどその業務内容は多岐にわたる。

訴状の審査を手伝わせていただき、チェックを受ける。相当勉強になるし、弁護士の視線から訴状の書き方を学ぶこともできる。出来ることなら、1日だけとは云わず、1週間ぐらい研修させていただきたかった。






1998年05月10日(日) 文学の時間


最近、自分の中の「文学君」という青二才がうずうずし始めているのを感じる。卒業論文を読んでくださった方からメールが来て、嬉しい思いをしたことと関係があるかも知れない。

そこで、とりあえず、「文学の時間」なるコラムを作ることを決意する。これは、僕の気に入っている文学作品を紹介し、寸評を加えるものです。とりあえず考えているのは、 卒業論文の題材にもしたアルテュール・ランボーのイリュミナシオン、あるいは弁護修習でお世話になった弁護士先生から修了記念としていただいたアルフレッド・ド・ミュッセの「世紀児の告白」。さらにはプルースト。スタンダールも面白いかも知れないし、カミュやサルトル、ボリス・ヴィアンもやってみたいと考えている。時間が許すかどうかはわからないが。






1998年05月09日(土) 結婚ラッシュ


名古屋の同期の修習生からクラスのFさんの結婚式の写真が届いた。やはり修習中に結婚する方は多く、我がクラスも今や結婚ラッシュの様相を呈している。Fさん、おめでとうございます!






1998年05月08日(金) 虚偽の証言の見破り方

明らかにうそを言っているのでは?という証人の尋問を傍聴する。反対尋問がなかなか適切で感心する。後ほど裁判官から、話を伺って、証人のどのあたりを見ているのかを聞く。具体的にはここでは書けないが、なるほど、と手を打ちたくなるような心証の形成をしている。このあたりは、単に研修所で起案をしているだけでは身に付かない種類のものだと実感。(なお、実際の日付はタイトルと異なります。)






1998年05月06日(水) NBLなど法律雑誌を読む


ゴールデンウイークもつつがなく終わり、法律、法律の毎日に逆戻り。渉外弁護士事務所へ就職が決まっていることと無関係ではないが、NBLなどを読んで、知的財産権、債権の流動化や、ユニドロワ(UNIDROIT)、UNCITRAL関係の資料を読みあさる毎日。(勿論普通の民事の起案もやった上でのことです。念のため)






1998年05月04日(月) 文学派


東京大学文学研究会のOB同期で秘密の会合を持つ。実は、この連中、「文学派」なる秘密結社の会員でもあるために名前はとても明かせないのだが、水面下で活動を活発化しようとたくらんでいたりするのだ。
秘密の会合とは言うが、実態はただのノスタルジーにひたる会であったりする。しかし、いつかは一旗揚げてやろうとたくらんでいるのは確かなので、いずれこの中から有名人が出るかも知れない。






1998年05月02日(土) 択一の恐怖再び


修習生となって二度目のゴールデンウイーク。司法試験受験生にとっては、黄金週間というものは恨み辛みの対象である。択一試験という巨大な壁が、五月の第二日曜日に控えているからだ。
世間の人々が浮かれているのを後目に、この時期になると、何だかそわそわしてくるから不思議だ。身に染みついた受験生根性だろうか。







[MAIL] [HOMEPAGE]