SprengerDiary

2004年06月29日(火) コロ

▼結局、昨日の日記に書いた商品は本棚を除いて全て購入。照明器具やら設置料金やらを合計したら、ボーナスすっ飛んだ。ボーナスしっかりもらっちゃった。
▼犬を飼っている夢を見た。中型犬の雑種、名前はコロ。小さい僕はコロの背にまたがったり、ゴムボールをなげて遊んだり。コロはわんぱくで、庭先に干してあった布団をずたずたに噛んだり引っ掻いたり。怒られ、しゅんと身をすくめるコロ。
▼記憶の奥底に隠れては、唐突に姿を見せる記憶の一つにコロがいる。昔、確かに家では犬を飼っていた。大阪にいた当時のことだから、僕が三歳になる前のこと。コロがいつ家に来たかは覚えていない。もしかすると、僕が生まれる以前から家族の一員だったのかもしれない。そんなコロの記憶が曖昧なのは、年齢のせいもあるのだろうけど、コロの話題が我が家でのタブーでもあったからだと思う。両親はともに東京出身だったが、仕事の都合で大阪に赴任し、そこで僕と姉は生まれた。保育園の入園を控え、ことあるごとに真黄色の制服とカバンに着替えてはしゃいでいた春先に、再び関東への赴任が決まる。僕は入園式にはいかず、いつもの遊び友達が制服姿で帰ってくるのを眺めていた。悲しいというより、わけがわからなかった。それからは一人で遊ぶことが多くなり、唯一の遊び相手はコロになった。一ヶ月もしないうちに、引越しの日がやってきた。転勤に際して両親は家を購入したが、完成までは半年以上がかかり、その間は借家住まい。先に出発したトラックを追うように、家族四人とコロを乗せた車は家を後にする。ちょっとした旅行気分の僕ははしゃぎ、引越しというのが何か特別なことのように喜んだ。途中、車は大きな建物の前で止まった。不確かだけど覚えているのは灰色の壁。家族みんなで建物の中に入ると、そこにはいっぱいの犬や猫がいた。「コロにさよならを言おうね」知らないおじさんと話す父の横で、母がそう言った。僕は無我夢中で暴れ、姉はただ泣いていた。微かに理解できたのは、次の家では犬を飼う事は出来ないということ。コロを預けた建物に向かって車の中からさよならと、姉と二人で何度も手を振った。それから後の事はあまり覚えていない。
▼借家から新しい家へ。二度目の引越しを経て、僕は入園式を経験しないまま幼稚園に入った。コロを置いてきた場所がどこだったのかをおぼろげにわかるようになったのは、小学校に入ってからのことだ。社会科の授業で知った保健所という場所。コロと別れた場所が本当に保健所だったのかは、両親に尋ねた事は一度も無い。ただ、コロの写った写真を見る時、決まって家族の間に流れる妙な空気は、それを肯定しているのだと思う。コロの事はなるべく思い出さないようにしながら暮らしているうちに、忘れることが出来た。忘れたままの方が楽だったと今も思う。
▼自分の、他人に執着しない生き方も、もしもの為の事前策なだけなのかも知れない。深く関わらなければ、割り切る事はできるし。そりゃ、今浮かべてる苦笑いが、それはちょっと違う、ってことなのはわかる。わかるんだけど、どうしようもない。深く関わってなお、ドライに割り切れるほど大人にはなれない。斜に構えてて、冷たく思われても、こんなこといくつも経験するよりは一線を引いて生きた方が何倍も楽。苦と楽なら、僕は迷わず楽を取る。



2004年06月27日(日) 信長の野望online日記に変わりました

▼目がしばしばするほど仕事をしたのはいつ以来のことでしょう。納品が重なって面倒なことこの上ないのですが、僕だけボーナスが無いのは、いけないと思います。
▼ってなわけで、役員でもボーナスもらえないかなぁと調べてみる。決算時に売上に応じて役員報酬は支払われるわけなんだけど、それはあくまで役員に対して。で、自分を照らし合わせるといわゆる「使用人兼役員」となる模様。通常の社員賞与は損金としての取り扱れるのだけれど、役員の場合は損金とはならない。役員報酬は損金として計上されるのだから・・・・・・と、色々調べてみたものの、結局は「もらえるもんはもらってしまえ」という結論に。なんでもかんでも税理士や経理に任せていたので、金勘定はやっぱり苦手。間違ってたらあとで帳尻あわせりゃいいし、とりあえず明日にでも自分に賞与振り込もうっと♪
▼大宮方面から「きたねぇ」という声も聞こえそうですが、それは聞き逃すとして、何に使うかを考えます。とりあえず、家具と家電。引越しに際して本棚を増やそうと家具屋に行ったところ、今まで買ったタイプはロットアップしたとの事で、同じ色に合わせる事は不可能に。スライドタイプの本棚はレールは頑丈なのだけど、支えている木材自体が陥没する恐れがあるので却下。背の高いシングルタイプを連結して使うのがいいかも。次に冷蔵庫。これが欲しい。観音開きタイプで自動製氷は憧れ。一人暮らしなんだけど、夢と希望と妄想を胸にファミリータイプを選択。お値段が少しばかり高いのは、買った後に後悔する。お次は洗濯機。昔は自動乾燥に憧れを抱いていたのだけど、「シワにならない乾燥!!」ってウソやん。ソフラン入れてもシワになるから、乾燥はあくまでもただの乾燥で考えないとダメかも。そう考えるとあまり高くないのでこんなの買っとくと楽かな。次に欲しいのは自動食器洗い機。これもステータスを感じる一品で、塩で洗えるというのに惹かれた。・・・塩、もうやってないんだ・・・ミスト?なにそれ。でも、まあこれかなぁ。プラズマテレビは別にいいや。買うんだったら大きいの欲しいし、それだとべらぼうに高いし。問題はエアコン。全部の部屋に取り付けようと思ったら4台必要。無理、お金ないっす。全然足りないっす。本棚×2、エアコン×1、洗濯機×1、冷蔵庫×1、食器洗い機×1、ここらへんが限界かも。
▼案の定物欲日記の色合いを取り戻しつつあり、創作なんてどこ吹く風。レスポンスのある形なら創作の話題もしたいのだけど、日記で書くと指摘の入り込まない視野の狭いものになりそうで怖い。かといって掲示板はレス無精だから閑古鳥確定だし。そういう意味では創作文芸板は適した場所だったのだけれど・・・・・・とまた余計な事を書こうとしたら、銀歯が取れた。歯を丈夫で健康に保つキシリトールガムで取れるのだから、余計な事はやめろという神様の思し召しかも知れない。あとはあれだ。目的意識があって活用するのなら有用だけど、僕のように抽象的な感覚で活用しようとすると難しいのかも。というか、そういう活用の仕方自体に問題があるように思えてきた。商品決めて買い物いくのと、なんかないかと買い物に行くんじゃ、後者は時間つぶしの要因が大きいし。昔いた人の中でもちゃんと目標持ってやっていた人は、いまはプロとしてやっていってる人がいるのだから、やっぱ後者じゃだめなのかも。ちょっと反省。
▼などと言いつつも、1日1時間はタクティカルコマンダー。どうも同じレジの人と会う機会が無いなぁと思うのだが、話し相手には困らなかったり。それが敵国の人ばかりというのは、またなんとも。レジ消失の件で思ったのは、ゲームはあくまで娯楽なんだし、自分の娯楽として用を為して無いと思ったら、考えるのもありかも。ま、それで「娯楽外」と判断して去っていく人がいると、それは寂しいんだけどね。
▼もう一つの娯楽、信onでは我が烈風武田は斎藤と合戦中。織田出奔して武田に来て「三国同盟すごいなぁ、考えてるなぁ」と感心してから46日。美濃が武田領地になることを夢見てはせ参じた合戦では、いやぁな気配。斎藤さんが強いとか弱いとかじゃなくて、浅井さんが凄いんです。援軍だけで合戦しきるほどの戦力ってなんだろう。ふと、古巣故郷の織田を思い出す。浅井と戦うようなこと言ってたけど・・・・・・みんながんばっ!! 「おたのぷなか」は、やっと目付になりました。一重に皆様方のご愛顧の賜物です。だから、合戦で狙い討ちにしないでください。特にアリュ○ルさん、よろしくです。
▼今日はマンション本契約。続けて鍵の引渡しやら、転出届に住民票の書き換え、印鑑登録の変更などなど色々目白押し。



2004年06月24日(木) 月一だよね

▼これで月二。はい、どうも。
▼愚痴がね、多くなるのよ。忙しいとか暇とかじゃなくて、日記に愚痴を書くのはどうもってな意識をもってるので、落ち着くまで書けない。割り切って創作的に書くのもなんだなぁとか思うし。
▼買ったマンションで漏水事故が起こりました。良いことも悪いこともかなりの確立で引き当てる自分が、ちょっと恨めしい。幼少の頃、遊園地のショーを見に行ったことを思い出します。「ステージに上って歌を歌いたい人!!」とおねいさんが言うと、子供達は喚きながら手をあげます。僕も例外じゃありません。決してステージで歌を歌いたいわけじゃなくて、喚きながら手をあげる行為が楽しいのです。当たるんだな、これが。人数が100人を超えると、どうも無理。一番の歌詞を3回歌ったことを覚えてます。時代は過ぎ去り小学生。父親と海浜公園に釣りに行きました。釣りなんてものの一時間で飽き、堤防を駆け回ります。すると、休日に釣りをする人々を取材に来たNHK。父親の下に急ぎ戻り「おとうさん、てれび!てれび!!」と喚きます。またですよ、来るんです。「何が釣れましたか?」って向けられたカメラを見た瞬間、背を向け無言のままクーラーボックスを指差しました。当然それは放送なんてされなかったわけですが、堤防を走り回る自分はしっかり映ってました。
▼ビンゴ大会では1等を当て、鳥の糞は脳天に直撃する当たり人生。そろそろ車か隕石にでも当たるんじゃないでしょうか。
▼自宅に帰れない生活は忙しさの証じゃなくて、ダムの夜勤みたいなもの。何かあったときに人がいないとまずいからいるだけ。なので、時間はたっぷりあります。小説書くと仕事している気分になるので、仕事場ではまずやらない。じゃあ何かって言うと、ネットゲーム。いまだ現役「信長の野望Online」。
▼6/9〜23にかけて『信長の野望 Online』発売一周年記念イベント「東西対抗大合戦」というものが行われました。各国を東西の陣営に分けた大合戦。LV差による弊害とか、戦闘主体じゃない方には不評のようでしたが、個人的には楽しみました。中間発表では「戦功者ベスト100」で100位になるネタを披露。ちょっとだけ「やりすぎかも」と思ったり。
▼翌水曜日に控えた納品を火曜中に仕上げ、まったりとしていると虹パパから「明日飲まない」とお電話。水曜は何も無いので大丈夫、と返事をしたものの、案の定すんなり出かけさせてくれない。結局30分の遅刻。近況や小説の話、映画の話などをしつつ、23時頃にお開き。そのまま事務所へ戻り、ちょっくら別部署の仕事手伝って就寝。外に出かけるのは、やっぱり必要だ。
▼前後して日曜にはなべっちと会う。なんか仕事の愚痴ばっかり話しちゃったようで、申し訳ないなと思ったり。その時に出た「プロより素人の方が冒険をしない」という話。小説にしろ音楽にしろ、プロの方が冒険をし、大多数の素人のほうがこじんまりまとまる事を優先するという話。思い返してみれば、自分が後者にぴったりフィットなわけだから、理解と実践は別物と痛感。
▼来週頭にはマンションの引渡し。漏水たってたいしたこと無いし、真摯に対応してくれさえすればいいわけで。問題なのは、あの広さに一人で絶えられるかどうか。荷物入れば変わるのだろうけど、なんか隅っこだけで生活しそう。やっぱり犬だね。犬飼おう。



2004年06月01日(火) 肩が・・・

▼身体、ちょびっと空いた。
▼先日、マンションの内覧会に行ってきた。申し込んだ部屋は、モデルルームとは形が違うし、角部屋なのでちょっと不安。商社の兄ちゃんに「入居してからだとお受けできないことがあるので、今のうちにしっかり確認してくださいね」と念を押される。住んでからじゃないと分からない所もあるけれど、いそいそと確認。何箇所か問題点発見。まあ、ありきたりなミスって感じ。8階のベランダから外を見回す。周りはなかなか見晴らしがいいのだけれど、なんか肩が重い。ローンの年数を考えると、こんなもんなのだろうか。って言っても、自分で払うの3割ほどだし、10年くらいだから贅沢なんだろうけど。
▼藪っちと「パッション」を見に。「面白くない・・・キリスト教の人は、好きなアイドルが脱いだ映画見せられた気分だったんだろうな。そりゃ、ショックだよね」と言ったら「ああ、きみが口悪いの思い出したよ」と叱られる。でも、イエス様はこんな苦難をお受けになったんですよ、というスナフもどきの映画を淡々と見た日にゃ、愚痴も言いたくなるわいな。公民館でやる映画としてはいいんでないでしょうか。
▼時間が時間だったので、オールナイトではやっていなかった「ビッグ・フィッシュ」。藪と今度見に行こうと緩い約束。揺るいでの、翌日一人で見てしまう。ごめん。町並みにシザー・ハンズを感じながら、ほんわかを堪能。こういう「親父の背中」的な作品は好きだ。通の人が見れば「温い」とか「直接的すぎる」とか思うのだろうけど、おっさんは簡単なのでいいんです。頭使うのだるいし。
▼「破線のマリス」野沢尚/講談社文庫
自分の今やってる仕事とはまったく違うのだけど、扱ってる機材が同じだし、広い目で見れば同じような職種ってこともあって、なかなか楽しく読ませてもらった。時間に追われる日常と、コンビニ寄って寝るだけってな生活まで同じ。いやだね。特殊な業界を伝えながら、読み物として吸引力を持っている序盤。ここらは、凄いなぁと読むスピードも速くなる。でも、中盤辺りからはただの焦点の転がしだし、落ちも微妙。当初の焦点である事件から、最終的にはテーマとなる焦点に移行し、提議じみた余韻を残しつつ終了。でもこれって、ベストは当初の焦点を消化しつつ、その上で次の焦点を消化すべきものだと思う。当初の事件的焦点よりも、テーマ的焦点の方が重要だから、当初のは決着・真相という形で消化しなくていいとは思わない。決着することで得られる面白さを放棄してる。読みやすさは別として、放送業界ノンフィクションでやればええじゃん。乱歩賞受賞作らしいけど、最近は広げた風呂敷の大きさと柄で判断するのかな。きちんと畳んでなんぼだと思うのは、考えが古いのかな。完全に畳まない美学は、僕は好かない。この作品、エヴァンゲリオンとかと一緒かもw
▼現実逃避はやめて、請求書作ろっと。今月、売上見るの怖いなぁ。


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