JIGOKUNOMISOGURA

2005年05月22日(日) 吉本芸人。

入用があったので、ずっと繋げていなかったプリンタをPCに繋げるために、現在使用しているUSBケーブルを整理しようと、一旦、LANケーブルも外したのです。
外していると知っているのに、私はプリンタの接続方法を、ネットで見ようと何度もフレッツ接続ツールを起動しては切断されて、原因不明だと頭を捻っていました。

どうしよう。このノータリン。

しかも気付くのに結構な時間がかかったり。

……良かった。その日のうちに気が付いて。次の日に持ち越したら、プロバイダに問い合わせて恥かくところだった。

額にあるメガネを、「メガネメガネ」と探し回る老人のようなボケを一人でかまし、一人で虚しくなりました。そんな夕べ。



2005年05月21日(土) 我が家。

某様に、面白いと言って頂けた姉ネタ。

我が家は全員、鼻歌を歌います。
大概、CMソングですが、姉は時々、自分の気に入った芸人の決めリズムを口ずさんだりします。(最近はアンガールズだった)。
ある日姉が「♪みゆきが木を切る〜、へいへいほ〜」
と歌っていたので「なんで切らなあかんねん!」と突っ込みました。そうしたらまた別の日に「♪姉ちゃんが木を切る〜、へいへいほ〜」と歌っていました。
切りたいのでしょうか。木を。そんなに。
ちなみに、また別の日に私が「♪ドナドナドナ〜ド〜ナ〜姉ちゃんをのーせーてー」と歌っていたら、振り返りもせずに「姉ちゃんは売られていかへん」と真声で言いました。
不思議な人です。



2005年05月19日(木) やっと春らしく。

美容院に行って来ました。やっと頭が爽やかです。
昔は美容院にいる時間と言うのは気詰まりで。ああいう、サービスが徹底された、オシャレで華やかな空間(というイメージが私にはある。基本的に田舎者なのです)というのは常に気後れが先に立ったのですが、今は若くて可愛いお嬢さんに奉仕されるひと時に成り下がりました。
なかなかにいい気分です。ふふふ。



2005年05月18日(水) ママンの話。

母親の知り合いの小学生なる息子さんが、先日、祭りの縁日でうずらを釣ってきたそうです。
生き物は取ってきちゃダメ、と母親にきつく言われていたので、その息子さんはうずらを釣って来た事を黙っていたそうです。だからその子の母親は、ひがなぴよぴよと鳴く声が、隣がひよこでもつって来たのだとずっと思っていたらしい。
そしてうずらがいる事を知らないので、ある日、その子の母親がうずらを踏んでしまったそうです。
息子さんは「お母さんが踏んだーーっ!」と大泣きし、慌てて救急扱いで病院に運んだならば、医者は重々しくこう言ったそうです。

「これはオレンジジュースを飲ませるしか手がありません」

…………………オレンジジュース?。

どうしてそこでオレンジジュースが出てくるのか。一体オレンジジュースにどんな力があるのか、私にはまったく判りませんでした。
何かあるんでしょうか。小鳥にはオレンジジュースが必要なんでしょうか。
教えてください。えらい人。

そしてオレンジジュースを与えられたうずらは見事に復活し、今日もぴよぴよと元気に鳴いているそうです。……オレンジジュース。



2005年05月17日(火) ♪なーかーよーしー。

目の調子が悪いので、眼科に行った帰りに、通りすがりのパン屋で売っていたアップルパイが美味しそうだったのでお土産に買ったり。
我が家は、一人で絶対にものが食べれない家です。
独り占めはまず出来ない、というか、少なくても兄弟の分を考えておやつを買うのが前提なので、鬱陶しくて不経済なことこの上ないです。
母親も、私たち兄弟は、全員、けっこうな年齢になったのですが、必ず、兄弟分のおやつを買ってきます。
……わたしたちは一体、いくつなのでしょう。



2005年05月16日(月) やがて哀しき同居生活。

最近、ハマっているオセロゲームですが、これはゲームサイトではなく、オリジナルBLサイトさんのゲームコーナーに置いてあるゲームです。
ゲームに勝つと18禁イラストが特典で見れるというヤツです。
これをしている最中に家人にやって来られると大変に困ります。
わざわさそういうゲームをするな、と言われそうですが、このコンピューターの強さの設定が丁度いいのです…。(私は弱い)。
今日も細々と闘っていると、姉がやって来て、PCのゲームをさせろと言いました。実はそれもさめがめという商業作家さんの公式HPのゲームコーナーのゲームだったり。(勿論、姉は知らない。殆どPCを触れないので)。
いや、ゲームするのはいいのですが、個人PCは秘密がいっぱいなので、ついどきどきしてしまう、心臓に良くない時間です。



2005年05月15日(日) 書き辛い。

前にクドウさんのお誕SSを献上したときにクドウさんに言われて、今、自分でハガレンシリアスを書いていても思ったんですが、私文章変りましたね?
(聞くな、という感じですが、自分的に具体的にどう変わったのかはよく判らないですよ)。
この手の、じっくり攻める長編シリアスを書き慣れていないこともあるんですが、どうにも文章が書きにくくてやりにくいです。
読んでる方もしんどいではないのかと。
前も文章も読みやすい文章ではなかったんですが、硬いですね。自分で書いてて息切れします(笑)。
ちなみに四話目を更新しないのは、それでストックがすっからかんになるからです(笑)。
実は具体的にどこで話を進めるか考えていなかったり。



2005年05月13日(金) スキルアップ。

したのでアルバイトの時給がアップしました。
家族で喜びました。
家族で喜べる家……。



2005年05月12日(木) ぶっちぎってみました。(連載第三回)

一段落着かないのでぶっちぎってみました。
ちなみに私は、今までハガレンの6巻のみを参考にこの話を書いていましたが、やっと1〜3巻までを買いました。これで資料は万全(?)。


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 当然だが、一足飛びで中央<セントラル>というわけにはいかなかった。
 二年前には、当然と言えたが詳しい資格修得条件は提示されなかった。明かされなくてもそれは軍のトップシークレットだろう。あの時、現れた軍人に会えば何とかなると、エドワードとて思っていない。面倒を見て貰うつもりもなかった。だから逆に、当然のように司令官の執務室に案内されたときはぎょっとした。
 紹介者として、ロイの管轄下に置かれるといっても、そう、簡単に通される場所ではないと思っていたのだ。ここらへんは、エドワードが大人びている分の偏見かもしれない。
 ロイにもったいぶった態度は見られない。東方指令部の中枢に、たった一度、しかもあのような衝撃的な出会いをした少年を案内するにしては些か無造作すぎたが、先ほどから後ろに控えている秘書か副官か、階級章が中尉であることは最初に見て取っていたが、人形じみて醒めた虹彩を持った女性――――二年前にも同行していたかどうかエドワードは定かではなかった、も特に気にした様子は見られない。男が執務を執っているのだろう、マホガニーの卓の前に、来賓用のソファを置かれて勧められた。
「……あんたがここのトップな訳か?」
 基本的にエドワードは人に対する興味が薄い。けれど、馴染んだ動作で卓の前に座った男は、その席に馴染むにしては自分の目から見ても随分と若いように思った。
 エドワードは二年前からこの男の腰に下がる銀鎖に気付いている。たった今、自分がこうしてここに座っているのはそれが全く無関係ではないと言い切れない。そしてまだ軍に無関係の自分は、正規の軍人で国家錬金術師の資格を得ている人間が、どの程度の権限を得られるのか判らない。けれどこの男がここに座っている理由は、決してその腰の銀鎖だけではないだろうということは判った。
「いいや、もちろん最高責任者は私ではないよ。いろいろと私は信頼されていてね」
 優秀なもので、と男は悪びれることなく、興味がなさそうにそう聞いたエドワードを面白そうに見ている。エドワードのある種の値踏みにも気付いているだろうに。興味をもたれているのか相手にもされていないのか、掴めないだけにエドワードは言葉を返す気を失った。――――国家錬金術師になる方法を教えてさえくれれば、エドワードにこの男に対する個人的な興味はない。
 エドワードの興味が逸れたことに気付いたのだろう。男の顔が事務的に冷たいものとなった。副官か秘書の中尉(エドワードが彼女、リザ・ホークアイの紹介を正式に受けたのは、エドワードが国家錬金術師の資格に受かって、晴れて軍属になってからだ)に持って来させた書類を取り出し、淡々と読み上げる。なるほど。こうすれば若きエリート将校に見えなくもない。
「資格を得るのにはまず三段階必要だ。筆記、これは専門も一般常識も含まれる、精神鑑定、そして実技だ。それぞれの試験過程に一日を要するが、前記項目の二項目は東方司令部で行う。前記二項目が東方司令部で合格水準と見なされたら、その書類を中央<セントラル>送付して実技試験の認可を得る。―――― 君は私の推薦があるからね。前記二項目は形式上、施行過程が必要なのだと思ってくれればいい。本番は実技だ。これは中央<セントラル>で行われる。お歴々の前で錬金術を披露してもらうことになる」
 ただし、あまりにも筆記がお粗末だと結果を中央<セントラル>に送付すら出来ないという自体になる。そこそこ手は抜かないようにしたまえ。
 淡々と事務的に読み上げてはいるが、言う事はこれが大人の唆すことかとあからさまにエドワードは鼻白んで見せた。過剰な激励も鬱陶しいが、最初から実力を全開にしなくてもいいという人間も胡散臭い。
「以上。異存はあるかね」
 白んだ視線を真っ向から無視して、ロイは手に持った書類をエドワードに提示した。横柄な態度で渡された書類を斜め読む。エドワードはこの男に対してやたらと反目心が強まることに気付いていたが、ロイはエドワードの決して真面目とは言えない態度にも特に気を悪くしたようでもない。
 それは子供に対する呆れでもないようだった。エドワードは知らず、眉間に寄った皺を伸ばすように指先を当てた。この手のタイプの大人とエドワードは接したことがない。あしらえる人間だとは思っていないが、まだスタンスが掴めない相手との遣り取りは、短気なだけにいらいらが募る。
 特に返事を返さないエドワードにも頓着することなく、まるで本人がいてもいなくても変らないような流暢さで、ロイが卓に両肘を着き、組んだ両指に顎を乗せた向こうの視線から、エドワードを見据えた。
 けれど滑らかな口調でこう言われたのには、流石にぎょっとした。
「異存がなければ、現在、現時刻において、君を国家錬金術師試験、全日程において東方司令部直轄下の元に身柄を管理する。試験日程は純粋に三日だが、結果が出るまでは最大で、二十日間の時間を要する。その間における外部との接触を禁じ、守秘義務を敢行する。後で書類を持ってこさせる。今から君が、目にし、耳にする軍の一切を他言することを禁じる。大総統の名において、代理人、ロイ・マスタング大佐の立会の元、誓約と誓約書提出の義務を命じる。後でサインを」

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あたぼーですが、この内容は全てフィクションの捏造です。
国家資格ならこんくらいするだろうなー、という想像にしか過ぎないので本気にしないように。



2005年05月11日(水) 連載第二回。

最初くらいは連続でアップしよう(苦笑)。
次からは滞ります。つーか、私、どうにもちまちまアップするのに向いた文章じゃないんですね。適当なところでぶっちぎれない。
あと、3回分のストックはある筈だったのに、適当な所で切れなくて、なんか、長いです(笑)。

あ、それと時間は止まっていない証拠に、今日、×回目の誕生日です。
おめでとう。ありがとう。
そんな歳はないですが、ケーキを買ってもらって数年ぶりに家族が祝ってくれるそうです。姉は半ば苛めです。そして私をどうしても30代にしたいみたいです。まだ余裕はある…まだ。


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 その生を、祝福してやまない。








 自分が得ていた知識が、同じ年頃の子供にしては、随分と逸脱し、そして常軌を逸したものであるという事に、エドワードは早くから気が付いていた。気付いていたが、一度、得た知識はゼロにはならない。その知識を正確に理解できる知性を持っていれば尚更に。
 自分の子供が、知性を持つ「個」であることを、あの男は知りもしなかったのではないかと思う。それともはなから興味がなかったのか。でなければあれほど無防備に、あの莫大な蔵書を捨て置いただろうか。正しい理解を得ていても、知は器が拙ければ毒になり得る。聡さや知性とは別に、やはりものごとには順序があるのだ。あの男が人並みの常識を持った人間であれば、自分たちが得た道はもう少し、違う色合いを見せていたかも知れない。
 それほど先入観なく、むしろ無邪気に得た知識はすんなりと、自分たちの中に浸透した。知ることが罪であるなど知りもしなかった。頭ごなしに子供を叱り付けるようなことがなかった母親からは、怒られた事よりも褒められた記憶の方が多い。
 確かに、どんなに早熟であっても、あの母親の下であれば、自分たちの知性は健やかであったろう。
 けれど自分たちをそうして正しくコントロールしてくれる舵を無くして、これから自分たちを守り、武器となるのはこれだけだと、恐らく無意識に自分たちは悟ったのだ。
 子供が持てる武器など、普通ならばたかが知れている。
 けれど自分たちが息をするように手に入れ、馴染んだ力が、稀有なものだと、漠然とながら自分たちは知っていた。それが幸いであるのか、不幸であるのか、最後まで判りはしない。
 この世界にどれほどの数の錬金術師が存在するのか、自分たちは知りもしなかったのだ。
 ただ、「これ」しかなかったのだ。
 お互い以外に、自分たちにはこれしかなく、その力は子供が持つレベルを激しく逸していた。
 




 ある程度、不審な態度を取られる覚悟はしていたが、姿勢がいいと判る、規則正しい足音がこちらに向かって来るのが聞えてくる頃には、エドワードの機嫌はすっかり悪くなっていた。
 自分の年の錬金術師が皆無であることを、エドワードは理解している。
 自分が、この地方を取り仕切る、東方司令部の中佐に会いたいと言った所ですぐに取り次いではくれないだろうということは理解していた。例え、名刺と紹介状を持っていたとしてもだ。そもそもそれは二年前のものだし、あの喰えなさそうな男がどこまで本気だったのか、そしてまだここにいるのかそれすらも確証のあるものではなかった。
 けれど、そのこと自体はエドワードの基本的な懸念ではなかった。軍部が錬金術師を欲している事実も、まだ落ち着かない情勢のせいで、万年人材不足に悩まされていることも知っている。
 そして自惚れではなく自分の実力が他を逸していることも。
 あの男がいないなら他の人間に話を通すまでだ。わざわざここまで来てやったのだ。エドワードの中に、自分の目的が達せられないという選択肢はない。
 だが、明かに、子供来る所ではないと警備の軍人から雑な態度を取られたり、紹介状を見せても保護者の有無をくどいほどに確認されたりと、想像以上に手間と無駄な時間がかかった遣り取りが不快ではないといえば話は別だ。どうしてこう、無能な人間は先入観で、押し付けがましい態度と行動しか取れないのか。
 まだ平和であればましであったのかもしれない。子供の悪戯と思われてもここまで執拗ではなかったろう。けれど内乱やテロリストが横行している今、敵は正規の軍人や、傭兵などではない。女子供も充分な戦力であり、その分、軍にとっての警戒対象でもあった。外見はふてぶてしい眼光の、十やそこらの子供であっても、東方司令部の中佐の紹介状と名刺がある限り、無視は出来ない。その微妙な事情が、エドワードへの態度を曖昧なものとし、複雑なものとした。
 その結果がこの慇懃無礼だ。子供だと鼻先であしらわれるのも中々に業腹ではあるが、侮蔑と畏れ混じりの視線で、珍獣のような丁重さで遇されるのも腹立たしいものだと知った。リゼンプールに訪れた、あの中佐関係であれば自ずと、エドワードの正体は知れているのだろう。その程度の知識は得ているわけだ。半信半疑の視線にある畏れはそれを語っている。鬱陶しい事この上なかったが、けれどこれらの視線は否応なしに、これから、自分たちがこの道を選び進むのあれば、慣れて、あしらうことを覚えなければならないものだということも判っていた。
 慣れるだろうか。
 ふと、けわしい視線で、奥の廊下から人の気配が現れるのを追いながらエドワードは思う。
 この畏れや、侮蔑や、おのれの常識に固執する、閉鎖的な人種の視線から。毅然と自分の実力をふるい、誇示できるようになるのだろうか。
 エドワードは自分の実力に関しては、何の憂慮も謙遜もない。自惚れや過大評価とも無縁だ。ありがたいことに師匠を筆頭に、エドワードが叶わない人間は世界にまだ存在している。自分の実力は正しく認識しているが、今からこれが自分の代名詞となり、道具となることに対して全く抵抗がないと言えば嘘になった。これまで自分の名はエドワード・エルリックという一つだけのものであり、その名前だけに己の責任があり、錬金術はいわば、自分の個性であり付属品でしかなかった。けれどもう、世間はそうは見てくれなくなる。
 気負いはないが、それだけのものが、これから得ようとするものに対してあるのか、自分は見極めなければならない。本当にそれらが、あからさまに今から自分が手に入れようとしている権力が、自分を、アルフォンスを、いや、自分がアルフォンスを守る道具と成り得るのか。
「―――――― よう、中佐」
 人を待たせているとは思えない悠然さで現れた男は、二年前とさほど変ったようには見えなかった。少なく見ても一回りは年上だろう男の、外見の変化はまだ子供の自分には測りにくい。ロイ・マスタングはエドワードの背よりもまだ高さのある壇上から、一瞬だけ二年前を思い起こすように目を細めた。
 今更、自己紹介が必要なのだろうかと、エドワードが怪訝に思った先、片腕を腰に当て、慣れた仕草で見下ろされた。
「君がもたもたしてる間に、大佐になってしまったぞ」
 肩の階級章にはとっくに気が付いていることなどお見通しなのだろう。いちいち癇に触る男だ。
 反射的に眉を寄せたエドワードに、男が如何にも人の悪い顔で口角を上げた。大人の、しかも食えないと判っている大人に対してエドワードは反射的に身構える癖がある。それにしてもこの男はどうにも神経を逆撫でされる。よほど相性が良くない。
 男が目を細めた。
「覚悟はできたのかね?」
 表情は意地が悪そうで、目は明らかに随分と年下の自分を面白がっていた。
 けれどその一言で、この男が自分に対する全ての責務を果たそうとしているという事が、エドワードには判った。何を考えているのか判らないし、彼が自分を国家錬金術師に推薦することで何を得るのかも知らないが、二年前、この男が自分とアルフォンスに示した全てに相違はないだろう。
 第一、何崩しにエドワードは自分たちのアキレス腱をこの男に掴まれているのだ。そのことに気付いていない自分ではない。 
 それに触れてこないのは、切札は隠しておく主義なのか、この男の余裕であるのかは判らない。けれど処遇としては随分と破格であろうということも知れた。
 そしてこの男が言う「覚悟」が何を含むのかも。
「なんなら尻尾も振ろうか?」
 睨む視線は真っ直ぐにこの男に届いたろう。
 その視線を捉えて、小気味のいいものを見るように、ロイ・マスタングが微笑した。
 この男が覚悟を確認するほど、まだ自分は力がない。
 それを得に来たのだ。何を背負うのかも知って。けれど十をやっと越したような子供に、何を負わせるのかも知り尽くしていて、ここに立っている男も大概だ。
「よろしい」
 けれど確認はその一瞬で終った。
「ならば連れて行こう。中央<セントラル>へ!」



2005年05月10日(火) 日記連載はじまりはしまり〜。(1回目)。

 頸骨へと真っ直ぐに振り下ろされる、死神の鎌が見える。




「…………………………アル……」


 発したのは何だったのか、自分の身体に何の機能があったのか。
 自分が訴えたいことは何なのか、何を思っているのか。

 何が起こったのか。


 自分たちは、いや、自分は、…………なにをした。



「……………………………………フォンス………アルフォンス! アルフォンス!!!」


 喉の奥から不快感が込み上げる。頭の芯を揺さぶる何か。
 自らが発している、単語が何を意味しているのかすら判っていなかったのはなかったか。
 呻きに血が混じる、床を掻き毟り、剥がれかけた爪と、失われた足からの鮮血が夥しく床を濡らし、それとは別の原因とともに異様な臭気を生んでいた。
 失われた片足、ありえないような切断面。
 けれどエドワードの口からは弟の名前と意味をなさない呻き声しか発せなかった。自分の見えているもの、感じているものすら正確に認識してなどいなかった。
 ただ、今、自分が”わかって”いるのではなく”知って”いることは。

 自分は、自分だけは、”放りだされた”のだ。
 あの世界から。これは決して解放ではない。

「…………………………………くしょう」

 吐瀉物が喉に絡む。握り締めた拳の感覚すら怪しかったが、鼻は無意識に血の匂いを感じとっていた。まざまざと自分の体が自分の意思に反して証明している。意志や、現状とはまったく無関係に、いきものというものは、全身で、全力でその体を生かそうとするのだ。失われた足のおそらくは激痛すら感じない。けれど今、自分の体は死に近付いている。
 判るのは、どくどくと、体から水分が流れ出していることだけだった。そして。
 アルフォンスの喪失。
 弟が。自分の弟が、もうどこにもいないことを、どうしてあれほどまでに明確に、あのときの自分が理解していたのか、明白であるようで、けれど後になってもエドワードは自分自身にすら説明ができない。
 ただ、あのときの自分は世界でもっとも愚かで、もっとも傲慢で、そしてもっともその、一番おそろしいものの存在に近かった。
 「知」に。
 アルフォンスの肉体はもう、一片たりともこの世に存在しない。
 この愚かな自分の力では、及ばない所に行ってしまった。



「…………………えせよ



 饐えた匂いは、既に酸化し始めていた。それは練成陣の中心でびくびくと震えて、いくらも経たずに動かなくなった。やがてすぐ腐敗が始まる。
 自らと弟を犠牲にしてまで作り出した、そのおぞましい何か、決して人間ではない何か。
 そして決して、人間ですら作ってはならない何かに対して、エドワードはかけらほどの未練を感じてはいなかった。ある意味、自分が「失敗」したわけではない、ということも理解していた。
 「ここまで」なのだ。「ここまで」。
 人の形でいて人ではない。人形ですらない。それが断末魔に吐き出した血に似たものも、はみ出した臓物の匂いも、人のものでいて、ひとではない。
 作り出せない、明確に引かれた一線。
 再び、その線を乗り越えることにもまた、ためらいはなかった。
 まだ、今ならまだ、自分のなかに”それ”は存在している。


「……………返せよ……弟なんだよ……」


 叫びは、慟哭にすらならなかった。

 慟哭は常に、母を失ってから常に自らの身を蝕んできた。自分の一部のように、このささやかな自分が生きてきた年月、傍らにあった。
 そのとき、常に感じていたのは絶望ではなかったか。あれは絶望だったのか。ではこれは、今、自分が突き落とされているこれは何なのだ。
 ぎりりと唇を噛み締める。どこでもいい、力を込める場所が必要だった。まだ自分の体が生み出せる、確固たる力が必要だった。力が出せると信じられる何かが必要だった。でなければ立ち向かえない。 この、化物そのものの汚泥から。
 越えてはならない絶対を、越えたこの瞬間、たったいま、この現実から。
 たかが十年に満たない自分の生の中でもっとも最悪なものを、瞬間を、おのれ自身が引きずり出した。
 それがここにある。しかもまだ終わりではない。

 そう、終わりではないのだ。

 喘ぎながら、這いつくばって、壁に立てかけられた鎧を引き倒した。相当の重量が、幼い自分の負荷になって、傷ついた柔かい体を苛んだが、どんな苦痛もエドワードの意識を引き止めなかった。
 足がないせいで全ての行動に時間がかかる。流れ出す血液のリミットより、なによりもそのもどかしさがエドワードの焦燥を煽った。
 終わりではない。このまま終るはずがない。
 何故ならば、自分の命が、等価交換に足る自分の体が、ここにあるからだ。
 迷いは欠片も無かった。
 手を振りかざす。鎧に練成陣を書く自分の指は震えもしなかった。
 まだ届く。まだ。
 終わりではない。





「返せよ!! たった一人の弟なんだよ!!」










 ひとは、分不相応なものでも、その存在を知って、目に見えていれば手に入るのものなのだと思い込むのだ。
 ――――――――― 足だろうが、両腕だろうが、心臓だろうが。

 あのとき。

 自分が何を相手に取引をしたのかさえ、理解することが出来ないほどに。






 ――――――――― バカだな。また来たのか。






 それは真理。
 あるいは世界。
 宇宙。
 全。
 一。

 すべておのれの中にあるなにか。

 悪魔のようなもの。
 良いといわれるもの。悪いとされるもの。絶望であるもの。希望をもたらすもの。

 ひとはそれを昔から、こう言ったのだ。


 神と。









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ここ書いて満足しちまったんですよ。わたしゃ(笑)。



2005年05月09日(月) きっと誰も期待していない。

日記でチラッと書いただけで誰も期待していないと思うのですが、約、一名の女神様に励ましていただいたので、日記でハガレン連載を始めます(笑)。
とりあえず現在、1/5は書いたかな? 書きたい数シーンの一番最初の場所は書いて、ワードで換算したら十枚程度進んだから、まあ、いけるかなーと。
これで全部書いたら五十枚くらいかな。本が出せるなー(笑)。

えーと、でも、原作エドが好きなばっかりに書いた、極めて健全シリアスなので、暇な方はどうぞ。
私はひどい大佐が(というか大人が)大好きなので、「大佐はいい人ようっ」というお嬢さんはダメだと思いますが。
でも私の書く大佐はカッコいいぞ!(自画自賛)。
大佐ファンの方にもそう言って頂けたので、ちょっと自信はあります。
だってイイ男に書いてるもん!

と、言うわけで明日から不定期に始まります。



2005年05月08日(日) のんだくれくれ。

日記サボっていましたが、地元の友人と会ったり、久しぶりに地元の祭りを冷やかしてみたり、ゾロサン繋がりのお知り合いと遊んでいただいたりと、私なりに楽しいウィークを過ごしました。
やっぱりオタクの発散は必要です。大事です。
なんかもー、声に出して久しぶりにゾロサンを語って、暫くぶりに感激しました。ミユキカンゲキ。
また遊んでください。(どこに向かって言っている)。
ホモだけは辞められない。かも知れない。



2005年05月01日(日) ……そんなに多くない。と思う。

久々に、地元の友人から電話がありました。
年賀状を貰っていて、そのとき寝込んでいて入院までしていたので「ごめんー、これこれこういう事情で入院してたー」と言い訳したら「また?」といわれました。
…………しょっちゅう寝込んでいるのは事実ですが、また、と言われるほど入院はしていない。


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