Diary of thirty one syllables
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2020年10月31日(土)

網の目に浮かびあがりて交わるは人の面影はかない火影


2020年10月30日(金)

冬が来る朝の寒さが身に染みて上身起こしてぶるり震える


2020年10月29日(木)

秋の日の冷え込む朝に湯にかかる人と会うなら穢れを濯げ


2020年10月28日(水)  

風が吹き目蓋をかすめて目が乾く秋の昼間に陽光も見れず


2020年10月27日(火)

夜歩く蜘蛛の行方を辿れれば闇の隙間に何を見つける


2020年10月26日(月)

晴れ渡る秋のまにまに浮かぶ雲途切れ途切れに青を刻んで


2020年10月25日(日)

冷ややかな風の温度に触れてゆく飛行機雲が高くたなびく


2020年10月23日(金)

ひだまりの窓辺に転がる人のなり実は猫だと尻尾はないか


2020年10月22日(木)

冬が来るいつの間にやら足音が秋の紅葉を見には行けるか


2020年10月21日(水)

ごく弱い太郎の電波が飛んできて這う芋虫を雁字搦めに


2020年10月20日(火)

飢え餓え胸の動悸が収まらず指につかんでぐるぐると毟る


2020年10月18日(日)

煌き輝き秋の風さやめくさざめく秋の波


2020年10月17日(土)

雨が降る冬が来るのはまだ先とたかを括ってこの体たらく


2020年10月15日(木)

目が眩み目が眩み目が眩み


2020年10月14日(水)

腹下し腹下し腹下し


2020年10月12日(月)

青空を面で切り取り閉じ込めるそんな言葉に惑わされると


2020年10月11日(日)

電脳の上で遊べる物づくり時代の流れにただ息をつく


2020年10月10日(土)

小夜更けて静かの澱に響く音低く刻める冷蔵庫の


2020年10月09日(金)

冬籠りするほど寒くは無いけれど一気に来る冬の足音


2020年10月08日(木)

冬備え床の敷き物故障してスイッチ入らぬ悲しさよ


2020年10月07日(水)

朝日さす緑の木々が輝いていっそ黄色に葉の染まる


2020年10月04日(日)

夜に追う光の痕を目を流し煌めくならばそれはまぼろし


2020年10月03日(土) 短歌

若き日の影を見つけて拾いゆくそれを飾りて煌き思う


大地を馬に呑んだくれる |MAILHomePage

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