DiaryINDEX｜past｜will
| 2004年10月31日(日) | 久しぶりにイラク問題を考える。 |
『デカレン』観る。今回の話はマダムキラー・宝治の主演話。ちょいと奥様方に媚びすぎていると思わなくとも無いが、刑事もんの定番話をうまいことリスペクトしてきて「まあ一回くらいいいか」という気になる。
前に『デカレン』は戦隊もの25年の歴史から何の臆面もなく成功した話を取り出してくるところが面白い、といったが更に彼らが「刑事」だということで刑事もの30年の歴史から成功した話をいくらでも引き釣り出せる強みを持っている（先々週のジャスミンとチョーさんの話もそうだったけど）その点ウルトラマンとは好対照。
「確かに陳腐といえば陳腐だがなぜ陳腐といえばよく使われるからで、なぜ良く使われるかというとそれだけ有効だからだよ」ＢＹヤン・ウェンリー
その後、サンデープロジェクトみているとイラクの人質幸田君の遺体の指紋が照合されました。とても「利口」と呼べる人ではなかったけど何はともあれ合掌。
ネットをみていると「半島の人は最後まで泣き喚いていたけど彼は最後は粛然と最後を迎えていた」と頓珍漢もはなはだしい「日本人えらい・半島人おろか」論を展開している人がいたが、「半島の人」は業務命令でいやいやいかされたのだ。好き好んでいった日本人と比較になるか。この春の一件を知ってて「観光」にいった彼のこと、最低限の「覚悟」はあっただろう。（滅茶甘い覚悟だったわけだが）
さておちついて。
人質問題については、個人としてできることは「君子危うきに近寄らず」の原則を貫き通すということ以外に無いと思うわけです。で、問題は「危うき」場所の範囲が（地理的にも秩序の上でも）今後の政府の対応で変わる恐れがある、ということです。
わしがいいたいのは「日本政府が人質に屈することがあれば最後、日本人が大手を振っていける他所の国は無くなるよ」ということである。
その一方で自衛隊による強攻策は禁止というルール。この二つを矛盾せず解決させることの重大性を今の政治家はどれだけ考えているのかな、ということ。
「覚悟」云々というなら私自身が政府要人に問いたい。特に亀井静香。彼は「イラク派遣中の自衛隊員に事件を解決させろ。これは「緊急避難」だ」といっていました。技術上の問題はさておき、（そんな余分な戦闘装備持ってたらそれこそ問題だ。計画犯だよ）もしこのことが実施された場合、彼の一言は「緊急避難」の前例が無い以上、後世「自衛隊の海外戦闘」という先例の端緒となる。政治家の発言は死んでも後世に残ります。彼には自分の名が歴史書に牟田口廉也（柳条湖事変において安易に現地部隊に応戦を命じ、紛争の拡大を許可した指揮官）並の悪名として書かれる覚悟は出来ているのでしょうか。ないだろうけど。
これはイラクだけではなく、日本の外交方針が米国追従を基本としている限り、そして米国の世界戦略が今後このとおりである限り、いくらでも似たようなケースが起こり得ます。プーチンが何で人質巻き込んでまでテロ退治しているか考えて見ましょう。（あれが最善の策とは思わないけど）さもなきゃおちおち東京すら歩けなくなる。
異国を旅行する限り誰もがわが身を自分で守る覚悟は必要。私はバックパッカーが趣味なのですが、危険から身を守ることも海外旅行の「楽しみ」（誤解されそうですが）と思っています。ですが財布をねらうスリから身を守ることはともかく、テロ組織から身を守らなくならないようなら旅行は取り止めます。今回の政府判断は一つ誤れば、日本人全員が「スリのカモ」から「テロのカモ」に昇格？する危険をはらんでいるのだが。
で、夕方から久方ぶりにアイルランド時代の同僚と食事。色々と会ったようだが性格的には全然変わってないようでいいのか悪いのか。
| 2004年10月30日(土) | 「いつも心に太陽を」 |
寝ぼけ眼のまま「ウルトラマンネクサス」観る。
今のままではいいほう悪いほうどっちにも転びそうな気がする。
主人公がウルトラマンじゃない、という斬新な設定。ウルトラマン版クウガを目指すつもりのシリアスな展開。過去の栄光にすがらない意気込みはよろしいが、現在の「デカレン」の成功振りを見ていると危なっかしいものも感じざるを得ない。
つまり過去の成功パターンを避けるあまり面白くなりうる話をわざとひねってつまらないほうに流れていく予感も無いわけではないのだ。いわばストライクゾーンに投げ込むのが怖くてコーナーぎりぎりを突こうとした挙句フォアボール続出・という1人相撲をとって自滅のパターンが待っていそうで。
まあ暫く付き合ってみますが。
ところでED曲。前作「ウルトラマンコスモス」の主役向井太陽の社会復帰を願って、ということは無いかやはり。
| 2004年10月29日(金) | 『ジパング』初見 |
なんだか風邪を引いてしまい退社時間も早々に帰宅。これではどっちに市と行かれなかったな昇輔アワー。
布団の中でごろごろしながら夕べ録画した「ジパング」３話を見る。
今回は米軍のガトー級潜水艦と戦う話。一応原作どおりの展開。
思ったほどCG合成も目立たなくてまあ良し（アスロックぐらいか）『モンキーターン』見てるとコントローラーよこせという気になってくるしな。
とにかく秋の新番組で観るべきアニメはこれと『ブラックジャック』くらいか。
| 2004年10月28日(木) | 『無人惑星サヴァイブ』最終回 |
嗚呼。
一年ぶっ通しで見たアニメなんて久しぶりだなあ。「009」以来か。（最も今日日一年スパンでやっているアニメ自体が稀なのだが）
最終回まで実はここが未来の地球でラストシーンに自由の女神が……という予感は捨て切れなかったのだがそんなこともなく全員地球に帰国。なかなかにさわやかに終わってくれました。作画がちゃちいとかいろいろあったがこの世知辛いご時世に「少年少女冒険漫画」をやってくれただけでも満足。
今度は正統派「少年少女探偵団」ものやってくれませんかね。いや「コナン」みたいな殺人事件みたいに洒落にならん相手じゃなくて、毎回愉快犯のオッサンの遊びにつき合わされるような。リーダーは女の子で一人称は「ボク」な。それだけで一年間見るのだが。
| 2004年10月27日(水) | W.チャーチル『第二次大戦回顧録』読了 |
しかしなんですな。レパルス・プリンスオブウェールズを撃沈されてチャーチルがベッドに突っ伏して泣き寝入りしているところなんざいかにも溜飲が下がりますな。
ところで午前、新潟で3度目の震災の報が入る。
それはともかく職場の奥様連中が「まあ大変ザマすね」「うちは大丈夫ザマすか」の調子で世間話の種にしているのに頭にきて、最寄の郵便局へいって日本赤十字協会新潟県支部に義捐金5000円を送金。職場に戻るまであわせて15分。オバハンどもがザマすザマすいってても寒さに震える新潟の人々の口には熱い豚汁が届くわけでもないのだ。かくいうわしも土曜日、地震の発端では暢気に酒飲んでいたわけだが、これで少しは良心の呵責無しに災害報道を見ることが出来る。ちなみに5000円というのは金曜日、昇輔アワーにいって二次会に出たら使っているだろう金。昇輔師匠には申し訳ないが、わしの入場料金をそのまま震災募金に入れたつもりになっていただきたい。
まあ偽善ぶったことをしてしまったが、資本主義社会において人間の誠意の単位は「円」だと思うのだ実際。
| 2004年10月26日(火) | 『困りますファインマンさん』読了 |
何の気なしに図書館で手にとって仕舞いついつい借りてしまう。
御なじみノーベル物理賞学者リチャード・ファインマン博士の御茶目なエッセイ集。
本書の圧巻は、スペースシャトル・チャレンジャー号墜落事件の調査会に参加したファインマン博士が大活躍する「ファインマンさん、ワシントンへ行く」だろう。
この事故も懐かしいなあ。確か前の前に阪神が優勝した都市のことだったんだよな。この二つの記憶がリンクしているのは「バース爆発」の新聞見出しの横にあの有名なチャレンジャー号爆発の瞬間を捉えた写真が載っている冗談記事を見せられたから。作者は阪神ファンの天文学者H氏か、こういう政治ジョークをやらせたらおそらくわが国ではいしいひさいちについで二番目のK藤氏だろうと思うのだが今となってはそこまで覚えていない。
とにかくも事故の原因がロケットのゴムパッキンが寒さのあまり硬くなっていた、という単純極まりない事実。そして現場の技術者の指摘を無視し続けた役所の官僚気質・なんでそんな厳寒の日にシャトルを打ち上げなければ成らなかったかといえばレーガンの年頭所信演説に合わせるため、というどうしょうもない「大人の事情」と、明らかになるにつれ、世の東西を問わず官僚のやることはどうしようもないのだなあ、という気にさせられた一冊。
| 2004年10月25日(月) | 早川いくを『変な生き物』読了 |
給料日なもんでついつい本屋で目に留まった本を購入。
わはは莫迦たれー！
オオグチボヤ・クマムシ・ムカデメリベなど実在する妙な生物を集めた「私説博物誌」なのだが、なんちゅうか作者のセンスというか感性がモロわしらと同世代。
例えば「シロアリ化学戦闘員」。これはシロアリの中でも戦闘に特化し、毒液を吐くのみに形状が進化したものであるが、そのキャプションが「サイボーグ戦士誰がために戦う」。このおっさん、かけてもいいが「加速装置」のことを「かそくすおおぉぉち」と発音しますよ。
さらにカスザメの解説。このサメは海底にへばりつき、目の前を通りかかった獲物に襲い掛かる。「その間わずか0.2秒。ちなみに次元大介の早撃ちは0.3秒。次元よりも早いのだ」
……いやね。日本人たるもの「ルパン三世」を知らない人はいません（と思う。知り合いにブラックジャック知らない人いたからやや気弱）相方の次元もほぼ同等の知名度だろう。だといってもいやしくも生物学書、せめて「ルパン三世の相棒、次元大介〜」『アニメ『ルパン三世』の次元〜」と一応はワンクッション置くのが大人の作法ではなかろうか。
まあ全編こんな調子なので秋の夜長の暇つぶしにちょうどいい一冊。
| 2004年10月24日(日) | 思わぬ災難 |
昨日の続き。
富山から上京してきたくろちゃ氏をうちに泊め、二人とも疲れていたのか11時過ぎまで爆酔。
起床後、『デカレンジャー』を見ながらニュースを見ると上越新幹線脱線・全線運休とのこと。
それほどの地震とは知らなかったわしら「ひょえー」となる。いやそもそも上越新幹線無しではくろちゃ氏富山に帰れない。
しょうがないから今日もうちに泊まって月曜になんとか帰るか、とか話してたが、結局米原までの東海道新幹線の指定席がとれたので、とりあえずそこまで、あとは近江方面を北上・鈍行を乗り継いで変えることになり、東京見物もそこそこに帰宅。
どこでどういう災難が待ったいるかわかっちゃもんではない。と、この辞典の情報量においての地震の感想ではある。
| 2004年10月23日(土) | 嗚呼青春焼き |
今日はラムコム恒例の青春焼き
多摩川の河原に集まって青春期の恥ずかしいグッズ（同人誌だのサンデーの懸賞であたったキャラTシャツだの）を燃やすことに由来したバーベキューパーティーとよぶにはあまりにも野卑な行事だ。（去年は雨天のためナンジャタウンに変更）
河原にて竃を組んで肉と芋を焼く。それだけでは寂しいので、５〜６年ぶりに試すドラゴンエッグ（クッキングパパ参照）をほおりこむ。
作りかた
�饐�麦に水・塩・ミソを混ぜて耳たぶの硬さになるまでこねて１０分ねかす。
�魑軻�の塊に塩・胡椒・ミソ・ニンニクのみじん切りをすり込む。
�龕颪莫鬚鬚圓辰舛衒颪潺侫�ークで穴を開ける。
��焚き火に突っ込んでおき火をかぶせて蒸し焼きにする。焼き加減は竹串を突っ込ん
で確かめる。
��焦げた�颪鬚呂�し、彩りよく盛り付けて供する。
１度やってみてわかったのは、家で仕込んでキャンプ場まで運ぶ数時間のうちに予想以上に塩気が肉に差し込むということ。�鬚任留�はこれで足りるか？ぐらいでもよさそう。
少し火を通しすぎたかミディアム・レアの焼き加減だがまあ好評。
その後新宿の飲み屋へ。TVで新潟地震報道。震度６の数字に驚くがこの時は「新潟は大変だネエ」くらいのレベルで終わってしまう。
| 2004年10月22日(金) | ♪俺はる〜ぱんだよ〜♪ |
仕事何とかひと段落。
で、10年ぶりくらいにTV放送された「ルパン三世対複製人間」見る。
巷では「カリオストロの城」よりこっちのほうがいい、という人も少なくない隠れた名作。たしかに「カリ城」も好きだがあれはあくまで宮崎アニメ。ルパン三世としては傍流だろう。
で、ラストに流れるのが三波春郎の熱唱する「ルパン音頭」。たまにカラオケで歌いたくなるのだが、これ劇中で流れるのが実は三番なもので一番・二番と知らない曲を無理に歌う羽目になる。これに限らずアニソンの場合は必ず劇中バージョンも揃えておいてほしいのだが如何。
| 2004年10月21日(木) | 仕事は続くよどこまでも |
締め切りは終わったがいいがその後はひたすら単純労働。眠いですサンタマリア。
家に持ち帰って（やりたくないが）9時ごろになんとか完了。
その後、ネットを探っていてついつい「大人買い」を注文してしまう。詳しくは後日。
| 2004年10月20日(水) | ひーこら |
とにかくは睡眠時間2時間で仕事上げる。
ほんでもって支社から本社までバスで移動。
あーあたしゃね。「今日日の若い娘は人前で平気で化粧しよる」とかブー垂れるつもりは毛頭無いんですがね。
とにもかくにも、あれなんていうんだ、二重まぶたにする器具を台風真っ只中でがたぴし揺れまくるバスの車内で使用するのは止めなさいって。いつ目玉に刺さるかはたから見ているほうが怖いぞ。
夕方には野暮用で国分寺まで。往復3時間。半分は寝て過ごすが、残り半分は『ガンジー伝』読む。
帰宅後、死ぬほど腹が減っているので体重量ると80kg。あまり変わらず。とにかくも酒を飲ンで寝ることに決定。ぐう。
| 2004年10月19日(火) | 風邪引いたへーちょ |
このスーパードレッドノートクラスに忙しい時によお。昨日のブラックジャックまだ見てネエよ。とにかく李ゲインでコンタック流し込んで動いています。仕事の合間に本棚整理したりサイト見たりしていますが。
がんばれ俺。とにかくくるしいのは今日一日だ。てか明日までにあげないとやばいぞこの書類。明日の晩は酒飲んで死んだように寝ますひーこら。
| 2004年10月18日(月) | お誘い |
またしても春風亭昇輔アワーのお誘いです。
日付 10月29日18時開場・18時30分開演
場所 上野広小路亭（JR御徒町駅から徒歩5分）
題目 子はかすがい（「子別れ」下段）
今回も大ネタに挑戦なされるようで楽しみ楽しみ。
では仕事に戻ります。
| 2004年10月16日(土) | 困ったね |
火曜日の深夜、仕事が一段落したもんでウイスキーの水割りで晩酌していたところ一人酒もなんだから、てなわけでPCにもつき合わせたら、どうも二日酔になりやがったらしく未だにキーボードが動かない。ｑとｗとｆとｄ以外は入力できないよ。♪ドとレとミとファとソとラとシの音がでない♪てなもんだ。結局さっき道晴から外付けのキーボードと代替PCを借りてきたが修理に出したら一月かかるし3万は飛ぶよ。こないだの宇宙展覧会とか矢野徹訃報とか書きたいことは色々あるんですが、この週末はこの3日滞っていた仕事を片付けにゃならんので失敬失敬。
| 2004年10月09日(土) | 『PLUTO』読む |
やれ地震だ台風だ福原遷都だ平家の都落ちだと騒々しい今日この頃皆様いかがわしくお過ごしでしょうか。
こんな日は一日おこもりさん。旅日記少々書く。で、台風の目を見計らって買い物へ。食料のついでに本屋によって浦沢直樹作『PLUTO』一巻購入。
いやいや今日日久々に大笑いしたギャグマンガなり。
あ、一応説明しておきますと、これは鉄腕アトム「史上最強のロボット編」（マッドサイエンティストに作られた100万馬力のロボット・プルートが博士の頭脳の優秀さを示すためにアトム含む世界の7強とされるロボットに次々と戦いを挑む話）のリメイク版。この原作、手塚治虫自身が「ロボットプロレスを無理やりやらされて実は大嫌い」と建前ではいいつつ実は大好きな話で（さもなきゃあんなに面白いはずは無い）。本編ではプルートを逮捕に赴いて必殺技の電流攻撃を食らわすところ真っ二つに裂かれたドイツのロボット刑事ゲヒリトが主人公。（以前の日記で「目玉がミサイル」と書いたけどあれは勘違いで別のシリーズのロボットの技）
いやね、浦沢のシリアスな絵で、MONSTERばりの堅い展開で「スイスのロボット・モンブランさんが何者かに破壊されました」とかニュース速報は言ったり、破壊されたロボット警官の奥さん（当然ロボット。しかも典型的手塚の雑用ロボットのデザイン）が泣きはらすシーンなんてやられちゃ笑うしかないでしょう。世の中クソ真面目な顔して噴くギャグほど面白いものは無い、てやつで。
ようやく執事ロボット・ノース2号とかトルコの力士ロボット・ブラントとかまともになってきたと思ったら最後の一こま、日本の小学生（と思しきアンドロイド）に向って「君がアトム君だね」と来たもんだ。
これやっぱ連載読むしかないのかなあ。
| 2004年10月08日(金) | 新潮選書『ケマル・パシャ伝』読了 |
前から積読状態だったのを一気読み。
トルコ近代化の父アタチュルクこと「灰色の孤狼」ムスタファ・ケマル・パシャの伝記。
ちなみに親から貰った名はムスタファ。師匠に与えられた名がケマル（完璧の意）。パシャは武官なら将軍に与えられる称号。アタチュルクは彼がゼントルコ国民に姓をつけることを命じられたとき（それまでトルコ人にはモンゴル人同様姓は無い）、議会より送られた姓。
著者曰くケマル・パシャの偉大さはそれまでのイスラム国家オスマントルコにおいて政教分離を成し遂げて近代的な国民国家トルコ共和国をほぼ独力で築き上げた点にある。
ではそれまでのオスマン帝国・つまり政教一致社会はどういうものか、なぜオスマン帝国は近代の導入に失敗するのか、なぜ政教分離を成さねば近代資本主義は導入できないのか、そして彼が目指した民族主義国家・国民国家とはなんなのか、を一人の男を主人公に時代を追うことにより克明に浮き彫りにしていく点に本書の面白さがある。
国家のほうよりもシャリーア（イスラム法）が先立つ世界に「近代」を導入する時全ての近代の産物はシャリーアの検閲を受けねばならない（蒸気はいいが電気は駄目、くらいならまだしも銀行や株式会社のような有限責任の投資手段がシャリーアに否定されては近代資本主義は成立し得ない）。この点カリフであってもウラマー（イスラム法学者）の支持なくてはイスラム世界の最高権力者足り得ない。
その国に近代を導入するためには根本的な部分から民衆の意識改革・自分達はイスラム教徒である以前よりまずトルコ国民であり国家の定めた法にこそまず従うべきであり、なぜなら国家のほうは自らが望んで定めたものだから、という理論を推し進めていくとカリフの廃止・共和政の導入に押し切らざるを得ない。そしてその近代意識の改革は共和国大統領という形で絶対権力を握ったケマル・パシャ一人の手で推し進められている。
よく概説書で「アルファベットを広めるために自ら教鞭をとるケマル・パシャ」の写真が載っている。あれは今まで「天皇の田植え」のような一種のパフォーマンスと思っていたが、この伝記を読むと彼は自ら「文盲」という国家に巣食う強敵を倒すためには自らチョークという武器を取って最前列で戦う性格だったことがわかる。なぜならそれは彼がパシャの称号を受けた第一次世界大戦中の奇跡・英国軍をして「我々はあらゆる要素を計算して作戦に踏み切った。だがあの男だけは計算に入れていなかった」と言わしめたガリポリの戦いの折に常に銃弾飛び交う最前線に身を晒し、兵士達を叱咤激励して戦わしめた往年のケマルの姿そのものだからだ。
しかも驚嘆すべきは共和政という名の独裁体制を敷き、近代化の最前線に立って指導する一方、（共和政の枠組みを壊さない範囲での）野党の育成まで自らの手で図ったという事実（流石にこれは時期尚早で、議会はつかみ合いのケンカに陥るが）。つまり彼は明治維新・殖産興業・富国強兵に加え自由民権運動まで1人で進めようとしたことだ。
そしてケマルは毛沢東のように労害を撒き散らす暇もなく５８歳の若さで彗星のように世を去る（といえば聞こえはいいがラク酒の飲みすぎによる脳卒中）。
やや著者がケマル・パシャに惚れこむあまり、贔屓の引き倒しになっている向きも無きにしも非ずだが、来年はトルコ、という気持ちにさせられてしまったことは確かだ。
| 2004年10月07日(木) | うみゅう |
朝6時50分起床。朝食ブラン・胡瓜と人参のスティックサラダ。ポーチ度エッグ（黄身が崩れて失敗）。昼食玄米バー一本。ほとんど柔らかいオコシ也。夕食にはスーパーで半額になってた巻き寿司（セコイ）と野菜炒めインド風（クミンが入っているだけ）。
昨日の件について道晴からいちゃもんの電話。いわく「このイベントの目玉は何だ。シャトルの実物大モックアップとか月の石とかあるのか」
いやそういわれてもなあ。やはり宇宙はスペースでナンバー１というか、つまりは一般の展示博覧会以外の何者ではないがそれほど即物的な形で宇宙の最前線があるのを観に行きたいということで、結局台風が通り過ぎた日曜日に観に行くつもりですけどね。ついでに日本丸博物館まで足伸ばして。
| 2004年10月06日(水) | ♪宇宙、スペース、No.１！ |
7時20分起床。体重81kg。朝食、急いでいたので抜き。昼食、握り飯二個。夕食、きのこの麦リゾット風雑炊と野菜炒め（エコナオイル使用）。
ちなみに麦飯の雑炊でなく100%押し麦使用。麦の食感がアルデンテ風。
ところでパシフィコ横浜で国際航空宇宙展が開かれたとか。
今週末の土日は一般公開日（1200円）。さっそく観に行こうと思うんですがどなたかご一緒しませんですか。参加資格・少年（少女も可）の心を忘れずに生きていること。『まんがサイエンス２』『プラネテス』『MOON LIGHT MILES』の初期を愛読していれば尚良し。
同行者希望なり。
追記.今ウォーキングから帰ってきたんすけど途中で知り合いにばったり。こちとらウォーキングをしているのを見られるのはある意味コンビニでエロ本読んでるところ見られるより恥ずかしいので、お願いですから見かけることがあってもそっと見て見ぬふりをしてやってください。
| 2004年10月04日(月) | 空振りの日 |
本日は振り替え休日なり。おかげで10時ごろにおきだして、エルミタージュ展を見に両国の江戸博物館へ。ところがというか当然というか月曜休館。くしょお、公式サイトにはなんも書いてへんかったやないか！
しょうことなしに秋葉原・ラジオ会館へ。近所のコンビニでは売り切れている「コレクト倶楽部・古代遺跡編２」を買いにいったのだがこれがまた一つも売っていない。
ここで「ぴあ」購入。結局行きたい展覧会はどこもかしこも月曜休館が判明。おかしい。去年のこの日は二件梯子したはずなのだが。
しょうことなしに帰宅。帰路のコンビニで、さっきラジオ会館見た「帆船」シリーズ食玩（正確には食品がついていないので食玩ではないが）を三箱購入。御目当ての黒船（秋葉価格3000円）メイフラワー号（同700円）サンタ・マリア号（同1000円）にはかすりもせず。こんな日もあるわさ。とにかく本日は4日ぶりに禁酒日にしよう。
追記「戦国自衛隊」リメイクだとか。「自衛隊タイムスリップだけ踏襲してストーリーは新作」ってそれだったら「戦国の長嶋巨人軍」（戦国時代に自衛隊を見学に来ていた巨人がタイムスリップする怪作。表紙絵では戦車のハッチからチョーさんが顔出してニコニコしてる）やりゃあいいやんか。
追々記
井川慶復活！
井川慶復活！
井川慶復活！
井川慶復活！
井川慶復活！
（烈海王風に）
とりあえず、明日のデイリーは買いだ。
| 2004年10月03日(日) | 今日は休日出勤。 |
まあ何だか懐かしい人に会いまくり。職場に持ち込んだ三国志フィギュアをあいも変わらず見せびらかす。とりあえずみんな元気で何より何より。
帰り際に「仕事」を作ってしまう。まあ後処理は火曜日に。
で、夕方からは職業運転手F氏主宰の飲み会に新宿へ。飲みの後はカラオケ。それはいいのだがだいぶ泥酔していたらしく、帰りの電車は気がつきゃ船橋。あわてて折りかえし便に乗るもまたしても車内で爆酔のあげく今度は秋葉原。結局終電で帰宅する羽目に。とほほ。
○今日の一行知識。第二次世界大戦中、アメリカ海軍には外輪船を改造した空母が実在した。
| 2004年10月02日(土) | 今週ちょいと飲みすぎか |
明日も呑むしなあ。
昼から三国志フィギュアとハットリクンのコスプレ写真見せびらかしに。色々懐かしい人に会うが案の定というかあまり変わっていなくていいのか悪いのか。
で、夕方トマスキッド新刊半分まで読みすすむ。今回から主人公は下士官に昇進。部下率いて上陸戦やっています。このシリーズは主人公が強制徴募された素人水兵から提督まで成り上がるのが売りなんだが、せっかくだからもう1巻くらいは水兵でいてほしかったな。
面白い海洋冒険小説を肴にラムを呑むのは人生の楽しみだが、ボトルを半分どころか4分の３ほど空けてしまったのは我ながらマズイ。これで翌朝になってもほとんど二日酔いの症状が無いのはいいのか悪いのか。第一燃費悪すぎ。酒に強いというのも困り者ではあるな。
| 2004年10月01日(金) | キャットウーマン見てまいりました。 |
てなわけで特高課氏と鑑賞。
なんとな〜くTVなら日曜洋画劇場でやりそうな雰囲気。木曜じゃないとこがミソ。
キャットウーマンのアクションにネコっぽさが無い点とせっかくボンテージファッションなのにあんまりエロくなかったとこが不満。それと悪役の姐さん強すぎ。なんぼ皮膚が硬くなる薬塗ってるゆうてもそれだけで一応超人のキャットウーマンと互角にやりあえるのはやりすぎだろう。
その後特高課氏お勧めの神田のうどん屋で一杯。飲ませるうどん屋というのも珍しいが、肴もリーズナブルだし（うどん種の流用が多いが）うどん（流行の讃岐うどん）はしっかりしてました。今度1人で一杯やってみよう。
追記．もう勢いづいちゃって三国志コンプリート。９箱で彩色済みの5人がそろったのでまあ良し。このクオリティで一体540円なら高くない。全部並べると脳内で「三国志」のテーマ曲が鳴りっぱなし。第二弾には魏の人たちが出るのかなあ。呉も捨てがたいが。間違っても伸々と竜々を出すような暴挙は慎んでもらいたい。
