昨年の母逝去から８ケ月を過ぎた２月２７日に、父がこの世を去った。
父は、物静かな性格であったことから、特に怒ることもなく泣くことも
なく、生きてきたような気がする。
通夜の会葬御礼でも挨拶したことであるが、静かに生きて静かに去って
いったという感じがする。
父との思い出を書くと、とても数行では書ききれないが、たった一人の
父でもあり、今はとても寂しいということ以外にない。
単身赴任生活が始まって１年６ケ月の間に両親を亡くしたことは、僕の
不徳ということかも知れない。
学生生活を終え社会人となった時、自分なりの責任感を感じ、結婚を機
に家庭を持つ責任を思う時があったが、両親を亡くした今、また心に強
く感じることがあるというのが、寂しさの反面、今の心境。

福井の自宅に帰省して、スーパーマーケットに買い物に出かけた帰りの
こと。農道を車で走っていると、道路の中央付近にキジが一羽。
クジャクとまではいかないものの、綺麗な羽根を持ち、体長もかなり大
きなキジ。オスかな？
僕の車がキジの１０ｍ近くまで接近しても、キジはキョロキョロするば
かりで、いっこうに飛び立つ気配がない。５ｍに近づいても、逃げない。
羽根を傷めて飛べないのだろうかと思いつつも、今に立ち去るだろうと
車を止めて、１分ほど待った。
キジと僕との距離は４ｍなのに、それでもキジはキョロキョロするばか
り。已む無く、車を降りて、近づいて行った。
ようやく、キジは数歩の助走をして、近くの田んぼへ飛び立った。
キジを、あのように近くで見たのは、たぶん、、３０年以上も前のよう
な気がする。今日、カメラを持っていなかったのが、残念。。

福井〜舞鶴へ戻る途中、久しぶりに三方五湖に立ち寄った。
若狭湾を一望に見渡すレインボーラインという有料道路を通って、その
景観を楽しんだ。
この場所は、関西地方の人ならば、一度は観光で来た人も多いと思うけ
ど、、、知らない人は、、たぶん、知らないかな？？
五木ひろしが生まれた所の近くといえば、わかりやすいかも？？　　
レインボーラインの頂上付近に車を止めると、水月湖、菅湖、三方湖等
五つの湖が見える。爽快だ。
２月初旬の北陸地方ではあるが、紅梅・白梅は、咲きかけていた。
何となく、心がなごむ。。。春の予感、、、そんな感じ。

最近というか、時々ではあるが、母の夢を見る。
昨年６月に母が逝去して、７ケ月が過ぎたのに、母の夢を見る。
見る夢は、いつも母のやさしさを感じた時の思い出のシーン。
かなり気丈夫な母であっただけに、考え方の違いから口論もしたけど
そういうことは、夢には出てこないものだ。
良い思いで、なつかしい思い出、やさしい母とのふれあいだけが、何
故か思い出されて夢に出てくる。
まあ、マザコンといわれれば、たぶん、その部類に入る僕だから、そ
れはそれで良いのだけど。。。
でも、良い思いでが残り、辛かったことが忘れられて行くのは、自然
なことかとも思う。

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