オミズの花道
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『 君ならで 誰にか見せん 梅の花 』
2004年01月30日(金)


水曜日のお話。

お店の時間には間に合わなかったのだが、真田さんと帰りがけにお茶を飲んだ。
神戸からの帰りで、今夜は大阪に泊まるという。


お互い顔だけでも見たいねという意見の合致で、御堂筋沿いの24時間開いている珈琲館で待ち合わせた。少しだけではなくて色々な事を話す。
同じような空気を持つこの人とは、疲れている時のタイミングまで同じらしい。だけどやはり話は尽きなくて、何時間も話し込んでしまった。


私の主観だが、男という生き物は残酷なくらい明暗の分かれる生き物だ。
社会的地位において、将来ある程度のスタンスを築く人間と、築けない人間とは、この年齢の段階ですでにもう決まっているのかも知れない。(勿論女性もそうなのだが)

『この人は40代、50代、になった時に、相当いい男になるだろうな。』

目の前に居る彼を見てふとそんな風に、見えぬはずの未来の姿を考えてしまう。
そして私は、その姿を見ることがあるのだろうか。・・・・ふとそんな風にも思ってしまう。


一通り話し込んで、そろそろ帰ろうかと店を出る。
回り道をして裏に回り、真夜中のお初天神を抜けた。

格子の向こうに少しだけ朱の灯りがぽうっと浮かぶ境内。
風までもが遮られたように、時の止まったような空間。


『この身が梅の花にでもなれば、時を越えてこの人を見守る事が出来るだろう。

 私が人としての存在でなければ、
 この人と流れることも、別れることも、離れることも無いのだ。』

時の止まったような空気に押され、そんな埒も明かぬ絵空事を考えたりする。


『天神さんだから、梅の季節は綺麗でしょうね。』
絵空事を振り切るように、私は呟く。

『うん。また一緒に夜中の梅を見に来よう。』
彼はそっと私の手を握り、温めるように包み込む。




繋いだ掌の温かさが、二人とも俗世の者である事を知らしめる。


何故かそれが、
とても悲しい。








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『 強烈な交渉 』
2004年01月29日(木)


まあ別にのんべんだらりと働いてる訳でも無くてですね。
日々これが戦いな訳ですよ。

どんな出来た店であろうと、至らない部分はあるわけでね。


私自身、今の段階で女の子には不満はないです。

今回は宗教に染まってる女性も居なければ、トラブルメーカーも居ない。
出来たお嬢さんばかりで、逆にこちらの頭が下がる思いです。


ですが、これまたどこの企業でも同じだし、店でもそうなんですが、スタッフがしっかりしてればしてるほど、上はちょっとサボると言うか、だらけやがると言うか。

で、この辺りにちょっと喝を入れました。
ついでに店が始まって以来、成しえなかった交渉事があったのですが、勝ち取りました。


昼の世界では当たり前の事を、夜では女性達に負担を掛ける事が多く、それはひっじょ〜に私の勘に触るんですよ。一番譲れなくて許せない部分はこの辺りにある、と言ってもいいかも知れません。

勘に触りだすと、女の子相手や酔っ払いに優しく(表面上は)喋ってる水上でも、黒服や社長連中相手に(勿論自店の社長よ)論破しだすから始末に負えない。

この段階に来ると仲間内では、私はもはや猛獣を通り越して、伝説の生き物の逆鱗に触れた、などの扱いに指定されています。
オーラが出てたとか言い出す奴も居ます。いや、怖いから。それ。


ただ、MAXに怒ると自分が血圧の下降により命がヤバいんで(大袈裟)、どこか冷静なんですがちょっと昨日は言うべきことを言い、交渉事を成しえました。

私を切れるもんなら切ってみやがれ。


さて、交渉事を成立させるポイントはひとつ。
己の利害を捨てて事に当たる、これのみです。

後は何をせずとも追い風が背中を押してくれます。
勿論、普段からやるべき事をやり、成すべき事を成してこそ、追い風は吹くのですが。


今日の交渉事は、折半なら上々だと思っていたのですが、三分の二の利で成立。
我ながらとんでもないヤツだなと思います。経営陣は可哀想だね。







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『 武士の道・ひとの道 』
2004年01月28日(水)


遅ればせながら『たそがれ清兵衛』を観た。


ラストサムライと根幹は一緒なのだな。驚いた。

両作品の時代考証が近年同士であることも大きいのだろうが、最後にドンと据えてあり訴えかけてくるその思いは、今の日本の国にこそ必要な、最も大切な精神なのだ。


山田洋次という監督は今更ながらに凄いなと思う。

人間が平凡に日々を送る日常、その日常の中に存在する『揺るぎようの無い美学の走る瞬間』や、『必然性が産み出した心の結晶』を、この監督はなんとも鮮やかに切り取る。

決して奢る事無く謙虚に徹し、我々に身近なごく当たり前の風景から描写するのは、派手なものよりもずっと難しく、何度も何度も練り直さねばならぬ行為であろう。

彼の偉大な所は、こういうところなのだと痛感した作品だった。


表現方法というのは面白いもので、表現方法手段が単純になればなるほど複雑な計算が必要になる。私は映画自体を技術の産み出した芸術だと言い切ってはばからない人間だが、時に『手段が多すぎる難しさ』を使いこなせないゆえに、散漫して収拾の付かなくなったものを観る。そしてそのたびに、ひどく疲れる思いをするのだ。作り手も観る側も実にくだらん銭の使い方だな、と。

絵画があり、音楽があり、文学がある、三大芸術の集大成とも云える映画という芸術は、総合芸術であるゆえに、要素が溢れかえっているゆえに、散漫してしまいがちになるのだろう。
伝達手段が鮮明であるがゆえ、この諸刃の剣を使いこなすのは至難の技なのだ。


山田洋次監督は迷える日本人に、一定方向の指針を打ち出した。

昔から彼等芸術家の役割とは、一般庶民に解りやすく深く物事を伝える事であったのだから、そういう意味で彼は『文化を担う芸術家の使命であり役割』を立派に果たしたと言える。


ラストサムライもたそがれ清兵衛も、武士道というツールを用い、自分の中の『何に』生きる道を探すか?殉じるべき瞬間はどこか?がストーリーの構成になっている。
組織の中で迷い、武士として生きねばならない悲しさに翻弄され、それでも己の中の信念を追求し、生きる道を探るのだ。
ラストにおいては『信じるものの為に死に逝く』姿と、『信じるものの為に生きようとする』姿と、対極の展開になっていく。

そう、そこまでのストーリー構築はとても良く似ているのだが、家族の為に、己の為に、貪欲に『生きよう』とする清兵衛の方が、私にはよほど『武士道の根幹に殉じた男』の様な気がしてならないのだ。



ここまで要素を斬り、削り、簡潔に潔く導く。
物を作る人間の永遠のテーマであるその行為を、こうまで鮮やかに見せつけて来る。


山田洋次、彼こそがサムライだ。







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『 何時の日か見つかるだろう私の日記 』
2004年01月27日(火)


水曜日に真田さんが来る。
純粋に嬉しい。


嬉しいのだが悲しくもあり。何故かと言えば最近、二人きりになってもとんと色っぽい話にはならず、『一流とは何ぞや』とか『大和魂について』とかを語り合う『のみ』なのでありますの。なんじゃいほりゃ、です。

最近は水上の恋愛日記を楽しみにして頂いてる方もおれるようで、エンピツのメールフォームからも励ましとか、妥協しろとかの暖かい(?)お言葉を戴いたりしてるんですが、諸氏、どうも雲行きが怪しいですわよ?
(滅多にメールくれないのに、今回に限って根掘り葉掘り聞く某殿方よ。それって、なあに?)


男と女はタイミングに左右される所が大きいのだろうな。機を逃すと一生そのままなのかも知れん。
私がそういうニュアンスの事を言うと、真田さんご本人には『なおちゃんのガードが堅いって言うか、逸らされるって言うか、男としては力不足だし不本意なんだけど。』と言って笑われたりする。

私自身はそんなにガードが堅いと言う訳では無い。
また、客とは寝ない主義だがそれを貫き通すつもりも無い。その道が極上に幸せなら、私如きヘタレでいい加減な奴の主義など、安物の傘の様にポキンと折ってくれる、それぐらいの心構えはあるのだ。

・・・・だが何となく気乗りがしない。
どうして気乗りがしないのか、私こそが一番知りたいので、自分なりに分析してみた。


まず・・・・周りから把握され過ぎるこの状況、これが何より嫌なのかなと思う。

真田さんという人は女の子と同伴をするのが極端に少ない人で、うちでは私以外誰一人、同伴をした事が無い。その人が私の為に時間と段取りを組み、普通のデートのような同伴をしたのだから、注目度が大きい。

エレベーターで二人きりになってお見送りしたあと、上がって来たら皆に『口紅が落ちてるんじゃないの?』とか、『顔が赤いですよお〜。』とか、散々に冷やかされた。
この時水上は冷やかされて嬉しいフリをしていたが、内心ではちょっと不快であった。

ちゅう〜っとキスしちゃったよ、とか、ぎゅう〜っと抱き締められちゃった、とか『そんな事はやってないんだから、変な風に周りに思われたくないわ!』なんていう種類の不快さではない。それならば私は、怒るなり、かわすなり、庇うなり、すれば良いわけで別に『嬉しいフリ』などしなくていいはず。

別に真田さんとて『会社の人間が遊びに来る所で遊ぶ事のリスク』など承知の上だろうから、彼女だの何だの誤解されて言われても差し支え無いはずだし、オトナなんだし、私の責任外のお話だと思う。
勿論あまりあからさまなのは見苦しいなと傍目には思うのだけれども。

事実などどっちでもいいし、誤解されても何とも思わないし、彼を守る必要も無い。ピエロは水商売のテクニックのひとつだから、フラレたお間抜けな女の役も、何とも思わない。


では何故かと言うと、要するに透け透けモードのこの状況が気に入らない、のだと思う。

私はどうも野生動物のような感覚で、自分の内情を把握されるのが嫌な女のようだ。恋感情云々の前に、自分のテリトリーとか根本の行動の方が優先で、そのテリトリーがガラス張りな事に息苦しさを感じるのだろう。

・・・・まるで動物園に閉じ込められた野生動物のようじゃん、と自分でも感じる。


でもまあ、これくらいが丁度良いのかも知れないな。
何かあったとしても、『あの二人、怪しいよね。』くらいがいい。
あくまでも真田さんの望む範囲で、そう思われてるくらいがいい。


ましてやネットでは、公開日記の場で彼の行動を晒して『真田、そこだ、押し倒せよ!』なんて第三者に声援を喰らっちゃうような事は絶対に避けたい。しかも『彼の知らないところで彼のプライベートな行為』を晒す事を、この先も私はしないと思う。リアルでもネットでも、スケスケは性に合わないのだな。

これから何が起こるにせよ、私にとって彼が大事な存在で在り続ける事には変わりが無いのだし、男女のプライベートな部分は二人だけの世界にそっと置いておくのが筋であるとも思う。
勿論これは、相手が大事であるからこそ、なのだけれど。


真田さんがいつかこのページを見つけても、不快になるような書き方は避けたい。
真田さんのみならず、鯨ちゃんでも、対象が誰であってもそれは同じだ。

ゼニカネじゃ無いのだから『文責』とまで堅苦しい発言はしないが、文字の礼儀・・・・マナーというものはある。
公開未公開に関わらず、形として残す、残される以上、これは必ず存在するのだと思う。


40年間欠かさず日記を書き、膨大なその日記を日本通運の倉庫に預けている、というお客様に出会った。
その方もおっしゃっていたのだが、『紙に書こうが何に残そうが、いずれは必ず人目に触れるのだから、全てを書き記す必要は無い。出来事が思い出せるような、自分だけのキーワードみたいなものを残しておき、振り返れば良い。書く対象に最低限の礼儀を持って書かなければ、落書きにも劣る物になる。』と。

世の中には色んな文章があるし、思うままに綴って秀作と呼べる文章もある。
だが私は、このお客様と『日記』という概念の文章では、同意見だ。
他人への礼儀を忘れないように、また自分のこういう部分も正直に書いて行けたらな、と思う。


いつか真田さんがここを見つけて、私の心の揺れや乱れ、嬉しかった事や怒っていた事、主義や主張などを読んだ時、『ああ、彼女らしいな。』とか『うんうん、普段からこういう事を言ってたな。』とか思ってくれたら嬉しい。

そして自分に対しての思い出や出来事が書かれている記述を見た時に、その時に私が身近に居ようと居まいと、私の真田さんへの思いを彼が文面から読み取ってくれればそれでいい。


其処に在るのはきっと、彼の断片であり、私の断片なのだ。



これからも出来るだけ綺麗な思いの欠片を残して行ければ、と思う。



食日記更新。




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『 仏心と鬼心 』
2004年01月26日(月)


主義として、私は女性とは喧嘩をしない。
いや、正確に言うとならない、なりにくい。

女性には排卵や月経などがあり、それによって感情が左右されたりするし、行動も言動も不安定だったりするので(勿論私も含めて)、それに乗せられないようにしているのだ。
女性相手だと論ずる値打ちも無いと言っているのではなく、相手が安定している時に話をしようと選んでいると、必然と喧嘩にならない、と言った方がいい。


酔っ払いにも同じことが言える。
酔っている人間に、何を言われても通常の意ではないし、それに対しては自分が何を言っても無駄なのだから、その時は黙ってはいはい、と聞いている。

神経が繊細な時期の女性も、酔っ払いも、まず受け入れてあげること。誰しも自分が拒否されているとなると、余計に意地になるものだから、受け入れてあげないとかえって時間がかかってしまって、そのぶん効率が悪くなってしまう。
この理屈が自分の頭の中で解明されてからというもの、私は出来るだけそれを心がけるようにはしている。(私がよくキレている相手は、殆どが下戸だったりします)


そういう私を見て、若い方のチーママが私を『仏のなおさん』と呼んだ。
だが自分で考える所そうではなく、鬼になるタイミングを後回しにするというか、一番効果が出る時に置いておくだけなのだ。決して相手を全面的に許して受け入れている訳ではない。

つまり、そんな仏のような心の持ち主ではなく、むしろ相手が冷静になった時に懇々と話をする、論ずる、一番嫌なタイプの責め方をする、鬼の様な奴だと言える。


よく『途中で自分にストレスが溜まらないか?』と聞かれるのだが、『MAXで効果の出るタイミング』に、しかも『無防備になった心』相手に懇々と物を言えるのだ。こんなに楽な事は無い。
その時にパッと怒るよりも起きた内容をよく覚えておいて、論点を整理し、話の方向のシュミレーションを組んで、後のお楽しみに取って置く。

そういうスタイルを取っていると、抱えていたストレスは『話が通じる時期に晴々と解消されるのだから、それでいいじゃないか』と、いざ事があった当初には思ってしまう。
それゆえ喧嘩や論争や言い合いにならずに済むのだろう。


余談だが、人間の心理とは奥深いもので、その場で吐き出してスッキリした、と言うのは実の所ストレスが逆に溜まっているのだそうだ。
本当にストレスが解消されるのは、自分の感情が怒りであろうがなんであろうが、相手にキチンと理解させる事が出来た時にしかないのだという。
この理屈も体感してるだけによく理解出来る水上だったりする。これからも私はこうなんだろうな。


『でもアンタ、後で怒ろうと思って忘れてる時が多いじゃない。』
友人マミはそうコメントする。

『多いって言うか、忘れてる事が殆どでしょ。この間のあの客の事も・・・・』
共通の友人であるミサもそれに続く。

そのうち二人とも古い話まで引っ張り出して来たりする。


忘れてる事をわざわざ思い出させるなよ、まったく二人とも心が狭いな。


『トリアタマなんじゃないの?』
『アルツなんじゃないの?』


・・・・。
・・・・。


すいません。
ここは怒っていい所ですよね?







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『 大雪 』
2004年01月25日(日)


激しく雪。
久し振りに本格的に降ってます。

出かけなきゃいけなかったんだけれど、今日はキャンセル。
寒いから家に居ようっと。


さっきからココアを練り練り。

スカパーで映画でも観てノンビリしようと思ったら、
受信障害で観れないよ(泣)。
これだから衛星放送は・・・・。


しょうがないので撮り溜めしておいた、
『オースチン・パワーズ・ゴールデンメンバー』を観る。

いいのかそれで、ケヴィン・スペイシー?
いいのかそれで、ブリトニー・スピアーズ?
いいのかそれで、トム・クルーズ?
いいのかそれで、ダニー・デヴィート?
いいのかそれで、グウィネス・パルトロワ?
いいのかそれで、スピルバーグ?
いいのかそれで、クインシー・ジョーンズ?
(いいのか?順です。)

何だかハリウッドも大変なのだな。


お風呂に入って暖かくして、映画観ながらうつらうつらしようっと。
こんなにゆっくり出来るのは久し振り。
贅沢贅沢。






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『 子供扱いしないで 』
2004年01月23日(金)


先日の日記読者との会食の前に、真田さんから電話があった。

今から日記読んでくれている人と会う、と言ったら怪訝そうな返事をされる。
まあ、言いたい事は予想通りでですね。


『会う相手は女の子だし、遠くに行っちゃうからそれまでに会おうねって話だし、
真田さんが心配するような事なんて何も無いよ。』
私がそう言うと、

『ああ、それならいい。男相手は止めてね。危ないこともあるから。』
と、 安心したように彼は答える。


『子供じゃ無いんだから大丈夫です。』
と言いかけて止めた。


ネットキャリアは彼のほうが上なので、こういう部分・・・・ネットやパソコンの事については逆らわないようにしている。
いくら仲良くなったとしても、彼はあくまでお客様なのだ。

会社のパソコンをカスタマイズしたり、システムを根っこからいじったりする彼には、変に反論すると釈迦に説法になり兼ねない。そんなのマイナスである。私はせいぜいWin95の頃からのユーザーに過ぎないので、どう足掻いてもどすぶい時代の人には敵わない。

私もシステムをいじるのは好きだし、そこそこのトラブルには対処出来るが、それはWin95〜の安定の悪さに泣かされて鍛えられただけで、徹底してこのパソコンというコミュニケーションツールを極めようとは思わない。私が取得するスピードよりも、このツールの簡略化のほうが早いだろうし、それを待ったほうが得策、と思うのもある。


『男の人とは会いませんよ。集団のオフ会でも、女の子付きでも。』
その言葉を聞いて、真田さんはやっと安心したようだ。

『知らない人について行っちゃ駄目だよ。』


・・・・。
・・・・。


・・・・そうですか。

何だかもう、力の抜けた水上なのでした。


****

バックのお花の画像を梅に変えたら、とても評判がいいです。
そうだね、これからは季節ごとに季節に沿ったお花を背景にしよう。

私は目が悪いので、チカチカ画面が変わるのが苦手だ。
エンピツはチカチカ広告が入らなくて目にも楽。
それと静かな雰囲気、透明感があっていい。

ある日記書きさんに『男らしさが抜けたデザインでいいですね』と言われた。
違うよ、それ(脱力)。

****




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『 俺は面食いだと言い切る男は得をする 』
2004年01月22日(木)


まあ所詮は女なんで男性の深いところは解らないんですが、それでも男性が『ここぞとばかり口説く』職場に居ますので、自然と目は肥えちゃいます。


彼等の対象は私達オミズのオネエチャンだけでなく、連れてきた女性(会社関係のお嬢さんとか)も口説くというパターンが多いので、私どもの目が肥えると言うよりも、口説く男性によって『ゲット率が良いか悪いか』は、相当見させて戴いております、・・・・と言う方が近いですかね。


その中で『ああこの男性、口説き方がヘタクソだなあ・・・・。』と可哀想になるくらい、口説き方の下手な男性は居るもので、余計な事とは知りつつも思わず脇から教育的指導をしたくなる時があります。

平常時ならばその言葉は、世間的に見て真っ当な言葉だし、拍手を贈りたいくらい清い理念なのですが、口説く時にはとても相応しくない言葉があります。
そのひとつが『女は見た目じゃない、性格だ!!』と言う言葉。


以前に『一回だけやらせろ』はかえってゲット率が下がるものだと書きましたが、その時に『絶対そう!』と女性陣から熱いメールを何通か戴きました。今回もそれと同じく、同調して頂けると思います。

反面『俺は面食いだ。性格が良ければ言う事はないけれど、美人が好き。』とおっしゃる男性は、ゲット率が高くなるのは間違いありません。

その場合、個人的に『君って美人だね。』とか『可愛いね。』とかを言っては駄目です。
まず、主義として『俺は面食いである。』と云うのを皆の前で主張しておき、それから個人的に口説きに入る方が良いでしょう。


女性心理というほど大したものではありませんが、皆に宣言するほどの面食いが自分を口説くというのは、女にすれば素直に嬉しいものです。
傍目にえ〜っとブーイングが出ようが、お前趣味悪いよ、と突っ込まれようが、我が道を突き進んでいる男性は、私の経験上『女性にモテています』。

『女は顔じゃない、性格だ。』と主張するより『俺は面食いだ、何が悪い。』と主張する事を、楽しく正しい男女関係の潤滑油として、一度お試しになられてはどうでしょう。



ああ、そうそう。そういう人を見かけたとき、たまに『お前の前の彼女、すっげ〜ブスだったじゃん。』とか突っ込みを入れているタワケ者もまた居たりするのですが、そういう人は『更に』モテない君のレッテルを貼られる羽目になってしまいます。

御自分がそういうタワケ者にならないように、くれぐれも気をつけましょうね。


****
写真日記更新。
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『 ドンペリには割り箸だ!! 』
2004年01月21日(水)


世の中にはシャンパンマドラーなる優雅な存在があるというのに。
ぐでんぐでんになったホステスには、そげなものは必要ないのです。


昨日、ドンペリが3本空いた。もう一種類のシャンパンも3本空いた。
女の子が3人の一時間ペースじゃあ殺人的なペースと言える。
殺す気?殺す気?

アルコール度数はともかく追い込み一時間の身分では、何より炭酸がキツイ。

ことにシャンパンの炭酸はきつく、少々炭酸を飛ばして飲んだほうが良くすすむ。
ここでシャンパンマドラーの出番となるのだが、もうヘロヘロになったホステスはそんなもんじゃあ追っつかない。


で、そういう時は割り箸を突っ込む。
グラスに注がれたシャンパンに割り箸を突っ込むと、じゅわじゅわっと泡が(異常に)発生し、炭酸を飛ばし、迅速に尚且つ的確に飲み頃になる。やっぱこれが一番ですな。

ああ・・・・ドンペリってこういう飲み物じゃ無いのに。
もっと優雅にこう、余白を楽しむものなのに。


僧侶ペリニヨンもよもや、300年経ってからこんな所でケバいオネエチャン達に、割り箸を突っ込まれてるとは夢にも思うまい。
・・・・自分の作り出した最高傑作に。


・・・・ご、ごめんなさい。



*****

どうやら私はエルメスのチョーカーを落としたらしい。
去年のこの時期はベルベットのジャケットを落としたし、どうなってんだ私の脳味噌は。

*****

アクセス解析のニンジャを外した。
身の保全の為ちょっと調べたい事があって、アク解を付けていたのだが、解決したのでもういい。
世の中には変わった人がいるなあ、というのが今のところの感想ではある。

もともと美観を損なう(何が美観だ)アイテムは好きじゃないので付けたくなかったし、見た目に解らない有料版ニンは『そこまで要らんやろ』的なノリと値段の高さで、いまいち食指が疼かなかった。
目的が達せられたのでもう要らない。今まで本当にありがとう。お世話になりました。

*****





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『 お姫様扱いしないで 』
2004年01月20日(火)


『 あまり私をお姫様扱いしないで下さい。調子に乗っちゃうから。 』

私がそう言うと真田さんは微笑んで、

『 俺にとって、あなたはお姫様です。 』 と答える。


ぎぃやぁぁ〜あ、はぁ〜ずぅ〜かぁ〜しぃ〜いぃぃぃ〜〜〜!
や、止めてくれと思う。素で思うのだが、口には出せない。

耳がチリチリするのが解る。
ああ、今、私はおサルのお尻のようにまっかっかな顔になってるんだろうなあ・・・・。


目の前に居るこの男性は、どうやったら私が無口になるか、照れて真っ赤になるか、よくよくご存知なようで、私はこの人と居ると接客のペースを失い、ボキャブラリの倉庫の扉が暗証番号付きの鍵にロックされてしまう。
私を知っている人間ならば『具合が悪いのか?』と思うような様子のおかしさである。

このセリフが許されてしまうくらい、彼がオトコマエなのは本当に始末に負えない。全然似合わなければ、水上においては殺意の対象でさえあったりするのだが、不運にもこのオトコ、こういうセリフが似合ってしまう。そうなると『ヲイヲイ』と茶化して突っ込めない私は黙ってしまうしかなく、顔をおサルのお尻の色に染めるしかないのだったりする。


最近ふと気が付いたのだが、彼の最終的な目的は本来の私を見る事であるようで、真田さんは会話や動作などを使って、誰にも見せた事の無い私を引き出して行く。
それを楽しんでいる。嬉々としてどうやったら私が赤くなるか実験している。

ひょっとしたら性格的にサディストなんだろうか?
それともタマネギやラッキョウを剥いているのと同じ感覚なんだろうか?


遺伝子レベルで惹かれ、知性と教養で惹かれ、趣味と言葉がだぶる。
尚且つこういうやり方で自分を脱がされるのは、ちょっと悔しかったりする。
いや、何となくなんだけど・・・・悔しいのよ。


で、真田さんもネットが好きで、あちこちのサイトを覗いてるらしいのだが、先日からどうも私のこの日記を捜索しているらしい。
ここが見つかるのも時間の問題だと思っている・・・・。


それを思うとまた私は、夜中に顔をおサルのお尻の色に染めていたりするのだ。







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『 最上級の褒め言葉 』
2004年01月19日(月)


『 いつも爽やかだね、なおちゃんは。 』

先日チーママのお客様に戴いた褒め言葉である。
接客業をしていてこんなに嬉しい褒め言葉は無い。


『 綺麗だね。 』 とか 『 可愛いね。 』 も素直に嬉しいのだが、嬉しさの深さが違うような気がする。殊にこの業種は『 オネエチャンを上手く口説いて一発やっちゃいたい 』男性の塊とも言えるから、そういう社交辞令を素直に取って良いのか悪いのかという疑問も残り、かわさなければと云う警戒心も若干産まれてしまう。

ま、なぁんにも言われないよりはずっと良いのだけれども。


だけど 『 爽やかだ 』 という言葉には、純粋に嬉しさのみを感じる。

キチンとお仕事をしてるね、って意味と、別の次元の綺麗・・・・そう、緑を吹き抜ける風のような、海の蒼さのような、そんな意味合いが含まれているようで、自分の中にそんな風景があるよ、そう言われているようでもあり、嬉しい。
綺麗なものだけを集めて、ぎゅっと圧縮したような言葉のように感じる。


その社長は旅館経営者で、御自分がサービス業なのもあるのだろう。
そういう業種だと尚更に日々、こういう事は考えてしまうのだろうな。


こういう方に褒められるのは、また特上に嬉しいものだったりする。





****
ここ何ヶ月かヤフーの回線を使っていない。
勿体無いから解約しようと思う。
そんなに早い回線もあまり必要無いし。
****
時計つけてみました。
****






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『 サボっていた問題を解決 』
2004年01月18日(日)




何の事は無く、過去ログを全部アップしただけなんです。

去年の夏くらいから放りっ放しでしたので。
忙しいのはいいんですけど、ちゃんとしなきゃと今年は思うのです。

いつまで守れるか解りませんが。にゃは。


***
時計つけてみました。
***






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『 最近の鯨ちゃんと私 』
2004年01月17日(土)




鯨ちゃんがうっとおしい。
謝りたいだの何だのとしつこい。


私はオミズの業界で、もしくは彼の業界において、何も失うものがない。
だから正直に彼を怒ったり出来るのだけれど、それが一体何なのかと思う。

謝る事も無いし謝られる事も無い。
現時点でお客様で無い以上、彼がどう生きようと私の知った事ではない。

多分私は利害が絡んでも同じようにするだろうとは思う。
・・・・いや実際、ミナミの店では二度と来るなと引導を渡した事もあった。
だからこそ彼は私如きに、こんな歪んだ執着を見せるのだと思う。


彼の周りは仕事を回して貰いたい男性、
店に来て欲しい女で埋め尽くされているからだ。


その世界に居ればいいじゃない、
それが貴方が欲しかったもので、
築いてきた物なんだから誇りに思って大事にしなさいよ。



最後に顔を合わせた時、そんな風に彼に告げた。
言われた鯨ちゃんがどんな気持ちだったか、そんな当たり前の事を考える余地も無いくらい、私は心底怒っていた。


だって私には本当に関係ない。
彼がキレたとて、何も怖くない。

彼が本気になれば私を手に入れる事は容易に出来るだろう。
持つ力の全てを以って事を起こせば、私などはひとたまりもない。

そうしたいならそうすればいいし、いっそ本音が引き出せて楽しい。
だがそう思ってしまう私こそを、彼は一番怖がっているのだと思う。

危機感は無い。
それだけまだ、選択肢が私にある何よりの証拠なのだ。


私を追い込めるなら、好きなようにやればいい。
ホステス同士で足を引っ張ってくる人も居るが、やはりたかが知れた事しか出来ない。

愚痴や不満ばかりで、何だかんだ言ったって自分から何も行動出来ない人間なんて、人を追い込む実力も無いのは常の話だし、せいぜい出来たって他人の批判をして周りに感心されたいだけなんだろう。そういう発想の奴は所詮、自分を見つけられないまま、ただ時を重ねて、無駄に歳をとって行くだけだ。


彼が孤独なのは解るが、その孤独を埋めたいのなら尚更、他人に逃げ場を求めてはいけない。人は常に一人で立てる人間しか、他人と共に歩んではならぬのだから。

逃げ場が何であるかは人によるとは思うが、酒に溺れても悩み事など無くならないのと同じように、辛くとも自分を振り返り、律し、戒め、そして進んで行くしかないのだ。

その不器用さこそ、
人の道なのである。







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『 理想が服を着ている男とラブラブな同伴・2 』
2004年01月16日(金)



で、映画を健全に観ていたのだが。

始まってすぐ私はちょっと後悔した。
自分が刃物に弱いのを思い出したのである。


何年か前、あまりにも過敏に刃物に反応する自分に、仕事上で差し障りが出た事がある。広告屋がカッターナイフを怖いのでは仕事にならない。ピンセットと定規とカッターナイフは広告屋の三種の神器であるというのに・・・・。

だが丁度その時期、今思うとこれも縁だと思うのだが、催眠関係の企画があり(医療関係の怪しくないやつ)その取材のついでに運良くあるカウンセラーに相談する事が出来た。

そしてその刃物恐怖症を克服すべく(無料で)催眠治療を受けたのだが、その段階で私のケースは『子連れ狼』というリアルな時代劇の影響だと言うのが判明したのだった。(会社の社長や上司に死ぬほどウケていたのは言うまでもない。)子供時代にあまり衝撃的な映像を見ると、こういう影響もあるのだな。

カウンセラーの話によると、昭和38年代からの世代は、38年代より前の世代と精神的にかなり違うと言う。これはテレビの普及の時期と合致している。
言われてみると確かに、未開の土地の人を日本国に連れて来て、一日中テレビを見せれば彼等の脳味噌はかなり混乱するだろうなと思う。まったく無意識の刷り込みと言うのは怖いものだ。


で、そんなこんなで治療を受けた私なのだが、最終的に種の保存としての反応は残してあるため、多少なりとも他人様より刃物には敏感だったりする。
(種の保存として、というのは女性である私が、深い暗示により『完全に刃物や血に無頓着になる』と、我が子の怪我に反応しなくなったりしてしまうから。)

その微妙な敏感さを持つ私は、恥ずかしながら太刀まわりのシーンでいちいち反応してしまうのだ。来るな〜?来るな〜?と思うときは瞬間的に目を細めて刺激を和らげたり出来るのだが、突然のシーンなどは防ぎようが無く、上映中私の身体は緊張が和らぐ事が無かった。


映画の仕上がりとしては申し分なくて(っていうか、ナベケンが主役じゃん、あれ。)楽しめたのだがとにかく刃物が怖い。シーンがリアルで重たいだけに、怖くて仕方が無かった。

最後の合戦のシーンは切なさも手伝って、怖くて淋しくて泣きたいような気分になった。・・・・と、そこで真田さんはそっと私の手を握ってくれたのだった。
ぎゅうっと握るのだが、宥めるようにポンポンと指で叩いてくれたり、とにかく色気の絡んだ握り方ではなく、安心感を与えるように接してくれる。

真田さんの手はガッシリと大きく指も長いので、身長の割に手の小さい私の手など、スッポリと彼の手の中に納まってしまう。小さい子供に戻ったようなそんな安心感と、自分が女性であることの嬉しさが怖さを消してくれて、映画は最後まで鑑賞することが出来たのだった。


場内を出た後、二人とも何だか照れくさくて・・・・表のエレベーターに出るまでは殆ど無言だった。時間を見るともう7時になっているので、真田さんが予約していてくれたレストランに向かい、適当に料理を注文し楽しく飲む。
わいわいと色んな話をして盛り上がったのだが、その間も彼の気配りは常人ではなく、かと思ったらとんでもないオオボケをカマしてくれたりして、とにかく楽しかった。

レストランから見える夜景は、とっても綺麗で。
真田さんが私に『どんな店がいいかな?』と尋ねた時、返した答えが『横に座れる店だったらどこでもいい』という大雑把なモノだったにも関わらず、彼はラブソファに座れて夜景の見えるイタリアン、を予約しておいてくれたのだ。
う〜ん、女性馴れしている言うか、何と言うか。

その辺りを突っ込むと、部下の教育係として接待のシュミレーションも組まないといけないから、こういう性分になったのだと言っていた。席を組む時に、徹底しておいて損な事は無い、と素に戻った顔で言う。
うんうん、そういうのはあるだろうなあ・・・・。大変だなあ・・・・。


レストランを出て店に向かう途中、真田さんが私の方を振り返って言う。

『また一緒にあちこち行こう。美術館にも博物館にも映画にもコンサートにも。
 なおちゃんとは趣味が凄く合うし、一緒にいると楽しい。
 黙ってても気にならないし、気を使わない。同じペースで時間を過ごせる。』

私がその言葉に答えようとすると、携帯電話がけたたましく間合いを破る。

誰だ、と思うと店からだった。
次長が『なおさん、まだなんですか?遅いですよ!』と神経質に叫ぶ。

『うるさいっ!!遅刻を取りたいんだったら勝手に取りやがれっ!
 いい感じなのに電話なんかしてくるんぢゃね〜よっ!!』


・・・・。
・・・・。


・・・・しまった。
今までイイ子にしてたのに。
大人しくしてたのに。


案の定、真田さんはクスクス笑っている。
ちくしょ〜次長めぇぇぇぇ。いぢめてやるぅぅぅぅ。

『ふふふ、ちょっとだけ早く歩こうか。あまり遅れると俺も入りづらいしね。』
そういってサクサク歩き出す彼。
私は立ち止まって呟く。
『もおお。こんな楽しいときにお仕事しなきゃいけないのね・・・・。』


お店に着くと普通のデートのような同伴に、女の子達からブーイングの嵐を喰らった。それだけ真田さんはモテるのだ。えへへ、いいでしょ〜と開き直る私。勿論これは照れ隠しである。

それから彼が乗る最終電車の時間まで楽しく過ごした。
途中で後輩も呼んでくれて合流し、お店的にも盛り上がって、そういう真田さんの気配りにも感謝した。お店に利益を齎す事によって、遅刻をフォローしてくれているのだ。

お見送りのエレベーターでは、何故か気を使われて二人っきり。
何事もなく健全に(笑)1階へ着く。


『じゃあまた電話するよ。』
『うん。私もお電話させて戴きますね。』

『う〜ん、俺が先にするよ。』
『え?私がお電話しちゃご都合が悪いですか?』

『いや、全然。でも俺が先にする。』
『・・・・負けず嫌いですか?』
『そう。じゃあね。』

手を振ってお見送り。
今日は本当に楽しかったなぁ・・・・。


上に上がって化粧直しをして他のテーブルに付こうとすると、私の携帯電話が鳴る。あれ、真田さんだ・・・・どうしたんだろう?


『もしもし?どうしたんですか?何か忘れました?』
『俺が先に電話するって言ったから。すぐなら負けないし。』

クスクス笑う私に、彼は続ける。
『それと、おやすみを言おうと思って。またあちこち行こうね。
 今日は本当に楽しかった。ありがとう。』

『ううん。私こそ。今日は本当にご馳走様でした。』


電話を切って、今度は彼が家に着くまで、自分の駅で寝過ごさないように、2時間後にメールを出す。
メールは私の方が先ですよ、と付け加えて。


負けず嫌いなところまで、同じな二人なのです。




あ、そうそう。
その後、うちの次長が私にいじめられたのは言うまでもありません。







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『 理想が服を着ている男と、理想どおりの同伴 ・1』
2004年01月15日(木)



さて、金曜日。うはうはの同伴日だ。


それまでに真田さん(勿論仮名)とは、年を挟んで結構粋なコミュニケーションを取れていた水上である。
遠距離の方なので手段はメールか電話しか無かったのだけれど、彼は私にとって言葉が楽な人で、尚且つ探る楽しみもちゃんとあり、退屈とは縁遠いのが文面や声から伝わる言葉で良く解った。

私が彼に好意を持っているという欲目を削除しても、同じタイミングや言語で触れ合い、それでも適当な謎の残る、そんな相手は居るところには居るものだと嬉しく思った。


例の数学者の男性とは違う世界の理解がそこにはある。
彼の場合、解り過ぎて謎が無く淡々としてしまう。それは考え方のベクトルが私とは全く違うので、自分と正反対のことを考えれば、彼の流れや方向性を読む事は容易だったりするからで、人格やバイオリズムの波云々ではなく、ひらたく言うと所謂『ノリが悪い』結果になってしまうのだ。

こういう間柄は得てしてコミュニケーションというものの存在が希薄になりやすい。
楽は楽なのだが楽しさというものが少なくなる。
私には真田さんの持つ謎の部分、曝している様で曝していない部分が、最後の欠けた物を埋めてくれているようで心地良かった。男性に厳しい私が久々に完璧な男性を見たのだから、心地良くもなろうというものだけれども。



さて当日、真田さんは早い時間に仕事が終わるからとおっしゃるので、梅田にて早めに待ち合わせる事になった。
何でもお正月の挨拶回りがあるのだけれども、もう殆ど済んでいるから昼の3時には身体が空くと言うのだ。
それならば日頃ゆっくりお話出来ない分を埋めましょうと申し出て、私は早めに出る約束をした。

だが、さて何をしよう?どこで店の出勤まで過ごす?という話に当然だが(笑)なった。
会話は尽きないと思うのだが、それではどうにも有効な時間の使い方とは言えない。
そこでふと思いついた。「そうだ、映画にでも誘ってみようかな。誰かと見た映画は思い出に残る。」と。映画なら私達の世代に嫌いな人は少ないし(真田さんは36歳)、丁度いいだろう。

私が携帯のメールで『映画にでも行きましょうか』と書いて送ったら、同時に彼からもメールが来た。内容は一字二字の違いはあれ、全く同じ。しかも同時刻。あまりにも酷似した内容と時間に、自分のメールが弾かれて帰って来たかと思ったくらいだった。
そして、見たい映画もまったく一緒で『ラスト・サムライ』。


私はワクワク気分でお化粧を終え、待ち合わせの場所へ向かった。
昼間に顔を合わせるのが何だか恥ずかしい。夜のお店ならキッチリとファンデーションはつけるのだが、昼間にそれをやるとさすがに濃くなるので、普段はおしろい程度に抑えてある。
でも、おかしくないかなあ・・・・。なんて思いながら。

私を見つけると真田さんは嬉しそうに歩いてくる。私は駆け寄ってご挨拶を交わす。何だか楽しい。楽しいんだけど、恥ずかしい。変な気分。


映画は新地に程近いシネマブルグで観ようと云う事になった。金曜日のまだ就業時間だと言うのに、結構お客さんが入っている。
真田さんはなんと予めチケットを購入してくれていて(しかも指定席)、思わずその気配りの細やかさに感心してしまった。

私が恥ずかしさを誤魔化す為に『何だか普通のデートみたいじゃないですか。』と茶化すと彼は、ふふ、っと悪戯っぽく笑う。い、いや〜ん、完璧。


時間を見ると入場まで20分程あるので、お茶でも飲もうと1階下のカフェにお茶を飲みに行く。
入ってみると店内の殆どのお客は女性ばかり。うわ・・・・と思えど、そりゃそうだよね。何たってまだ就業時なんだし。

だけどそのうち、女性達の殆どの視線が真田さんに注目しているのに気付いた。私の目線が彼女等の目線と頻繁にぶつかる。
最初は『こんな時間にウロウロする男って・・・・。』という批判めいた視線なのかと思ったが、継続的な目線の絡みに、そうでない事が読み取れる。
・・・・そうだよね。・・・・この人、本当にイイ男だもの。無理もないか。

実はロバート・デ・ニーロがする「癖」で、私の大好きな癖があるのだけれども、それを彼がするのだ。これにはちょっとビックリした。掌が大きくて指の長い人じゃないと不釣合いになってしまうその仕草は、まだ彼自身も意識していない。
いつか『これだよ』って、デ・ニーロの映画を観ながら言ってあげたいと思ったりしている。
どういう反応が返ってくるかは解らない。それがまた、彼という人物の楽しみだったりするのだけれども。


さて、そうこうしている内に上演時間が迫ってきたので席を立ち、会計を済ませ、場内に向かう。エスコートもスマートで、日本男性には珍しいくらいに行き届いている。
指定席に座り、長い長い予告編の後に映画が始まる・・・・。

(続く)

久々に食日記更新。




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『 遺伝子の求める顔 』
2004年01月13日(火)




お客様の中で、イチロー君も浅野忠信君も水上の好みなのだけれど、卓越したレベルに到達しているのが真田さん(勿論仮名)だったりする。


初対面の頃から自分の後ろのもう一人の自分、つまり本能のレベルでそれを感じていたのだが、年末に再会して『この人は私にとって、理屈ぬきに好みのタイプなのだ。』と実感した。
彼もそうだったようで、『なおちゃん、遺伝子レベルで好みだなあ。』と言ってくれていたのだ。


彼の顔が具体的にどういう顔かと言うと、殆どがイチローなのだけれども目元がチョウ・ユンファだったりする。
体型もガッシリと筋肉質で肩幅が広い。何より二の腕が凄〜く凄〜く、太くていい。10センチヒールを履いた私より身長も高いし(笑)胸板が厚く、どちらかと言うと格闘家体型じゃないのかと言える。

私は昔からこの手の顔の男には弱い。何故だか弱い。
本能の大車輪を諌めつつ、クラクラした頭でよくよく考えてみると、こういうクラクラ系の人は自分と正反対の顔立ちなんだったりする。



さて、面白い仮説が在るのをご存知だろうか。

昔から先人の諺や教えの中・・・・もしくは俗説などには、結構根拠のあるものがあって、後から科学的に説明が付いたりするものなのだが、その中のひとつに『娘は父親に似て、息子は母親に似る』というものがある。

これは人間という種の近親交配を避けるための遺伝子のスイッチであり、種の保存に大切な機能を遺伝子的に働かせていると云う説があるのだ。

父親に似た女の子が産まれると、父親は自分と似た対象にはもう遺伝子を補充しなくて良いのだから、母親に似て産まれた女の子より近親交配の確率は下がる、という説。


むろんこれは仮説の域を出ないのではあるが、ここにもうひとつの説が絡むと説得力が増す。

人間は比較的自分と正反対の顔を好み、似た容姿の者を避ける傾向にある。
これは自分に無いものを取り入れて補充し、子孫を完全体(環境に適応出来るという意)に近づけようとする遺伝子のスイッチが、本能と呼ばれる分野の中に仕組まれている、と言うのだ。

そして表に出ている容姿という特徴が、完全体の指針に作用していると。


私にとって今までその説は興味深いなと頭で納得はしたものの、自分の中にそういうスイッチがあるのを実感したことが無かったから、さほど信用もしてはいなかった。

人はあくまでも容姿ではなく人格が優先であると思っていたし、多少の好みはあるにせよ私自身はストライクゾーンも広かった女だ。(趣味の悪さは一部の女友達のお墨付きである)

だが実際、今回のように自分が電流に打たれてしまうと、仮説といえど頭から否定出来なくなってくる・・・・。



実は金曜日に真田さんと同伴だったのだ。
ドキドキドキドキドキドキ。
普段は何でもイイや的な(ごめん)洋服の選び方にも、今回に限り気合いが入る。

その続きはまた次回に。





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『 現状報告しか出来ません 』
2004年01月11日(日)




忙しくて詳しく書けない。
殆ど記録のような状況の日記である。


6日火曜日・店前同伴。何故だか微妙に暇。
         今年は正月休みが長かったので、
         お客様がお仕事で忙しいと見える。

7日水曜日・昨日と違って恐ろしく忙しい。どうなってるのだ、この店は。

8日木曜日・で、恐ろしく暇。自客が誰も来ない日だったのだが、
         お知り合いからたまたま電話があり、強引に勧誘。
         最後にはお一人に女の子8人と云う恐ろしい状況。

9日金曜日・涙が出るほど嬉しい同伴。これだけはじっくり書きたいなと思う。
         今日ほど出勤したくないと思う日は無かった。


最近、お店のスタッフが家まで送ってくれる。
遠いのにごめんよ、とは思うのだが・・・・タクシー代のほうが安くつくのです。
高速代と、ガソリン代カンパと。
でもまあ、断りにくいのよねえ・・・・。何か良い手は無いものか。


そんな感じです。
明日以降は真面目に書きます。でへ。






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『 恒例と言えば恒例な年末年始 』
2004年01月06日(火)





明けましておめでとうございます、水上です。
忙しかったです。鬼のように。
毎年毎年年末年始は日記の書けない状態。どうなってる。


24日・同伴トリプル。いいんだけど、呼んでも捌けないんじゃ話にならんよ。

25日・ちょっと静か。先日とは別の日記読者の女性と会う。
    上司の方を連れて飲みに来てくれた。
    お子様が居られるとは思えないほど可愛らしい女性だった。

26日・仕事納め。電流が走るほど好みの顔に会う。
    自分の中の遺伝子の補充を実感する。

27日25日の日記読者の女性が家の近所まで来てくれたのでゴハン。

28日・お部屋の掃除。洋服の整理、着物の整理。

29日・お客様へのご挨拶まわり。

30日・おせちの買出し、仕込み。

31日・大晦日。ひたすら睡眠。

元旦・例年の如く静かに過ごす。

2日・友人(女です)に拉致監禁されて韓国へ。
   何故だかウォーカーヒルで博打、イテウォンで垢すり。
   何をやってるんだ、私は、と思いながら夜はノーパソでパチパチ。

3日・二日と同じなのだが、博打場がインチョンに移る。
   最低ラインで3000円の勝負ってのがキツイ。
   何とか5万円プラスで騰がる。一日潰した割には採算が合わん。
   ウォーカーヒルやベガスの方が何故か勝ちやすいなと思う。
   そろそろコチュジャンの味に飽きてくる。

4日・友人の陰謀が発覚。
   ホテルの従業員が鯨ちゃんの名前を連発していたので問い詰めたら、
   鯨ちゃんが追っつけこっちに来るらしい。
   無理矢理帰る。絶交だくぬやろ、と友人に捨てゼリフ。

5日・仕事始め。美容院は混んでいるので自分でセット。
   何故だか普段より評判がいいので複雑。
   樽酒で酔う。
   殆ど私が飲んでたんじゃねえの?


そんな感じの年末年始でした。
今年もよろしくお願いします。





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