2006年10月31日(火)
僕は魚か

そして気付く

自分は無力、という事実は

反論できるほどの力もなく

受け入れるほどの勇気もなく

ただ

戸惑うばかりの午後


空を夢見る魚が

空へと飛び立てるなんて

一度だって聞いたことがない


僕は魚か

いや

人間だとしても

夢見た空ははるか遠くだ




2006年10月30日(月)
残酷な優しさを

優しい言葉が

あなたに届くとき

僕はあなたを救いながら

僕はあなたを傷つけている


残酷な優しさを

振りかざして僕は

どこへ向かおうとしていたのだろう


立ち尽くしてもきっと

僕の中へと続く未来は

存在しないというのに




2006年10月29日(日)
扉も窓もない部屋で

もう一歩踏み込んだら

壊れてしまうような

あやふやな距離感でふたり


何を待っていたのだろう

扉も窓もない部屋で

壁を壊す以外になくて

でも壁を壊す勇気もなくて


何もかも捨てたら

知らない未来に辿り着けるのか


いつのまにか僕は

結果がわかってからしか

勝負ができなくなってしまった




2006年10月28日(土)
君の拒絶

例えば君と

手をつないで歩いているとき

僕の右手からは

どれだけの想いが

こぼれているのだろうか


伝わってほしいことがある

知られたくないことがある


伝えたいことはいつも

言葉にする前に

君が笑顔で拒絶してしまう




2006年10月27日(金)
切なさは武器だ

不都合があって

不都合になって

逃げるように走り出す

切なさは武器だ

悲しいほどに言葉が生まれる






2006年10月25日(水)
恋愛

恋は

想いを押し付けること

拒否されると悲しくなる

心のバランスを崩してしまう


愛は

想いを受け入れること

拒否されても想いは揺れず

ただ静かに貴女を守りたいと願う


そしてきっと

これは愛だと思う




2006年10月24日(火)
生命の記憶

人間の脳のほとんどは

使われていないまま

眠っているという


それは

生命が生まれてからの記憶を

少しずつ少しずつ

溜め込んでいるからだと思っている


ほんの少しずつだけど

僕らの脳は記憶に奪われて

ほんの少しずつだけど

僕らの脳は計算ができなくなる


少年犯罪が増えたり

痛ましい悲劇が増えたり

なんだかそんなことも

溜め込んだ記憶が鳴らす

警鐘のようにも思える





2006年10月23日(月)

大雨の中で

傘を差すと

傘にあたる雨の音に

心を奪われてしまう


そしてすぐに

ずぶ濡れになるんだ

心まで濡れて

雨の中

楽しくて笑っているんだ

そんな自分だから

好きでいられるんだ





2006年10月22日(日)
無気力

とくに何かが

不満なわけでもないのに

とくに誰かが

嫌いなわけでもないのに

たったひとつのことですら

億劫になってしまう


無気力を嫌っていたのは

たしかに僕だ

そう切り捨てるのは簡単なのに

拾い上げるのがこんなにも難しい




2006年10月21日(土)
過去は消えない

投げ捨てた気持ちが

なぜか家の前に落ちていた

誰かが拾ったわけでもなく

忘れちゃいけないよって

笑顔で戻ってきた


明るい日々を過ごすために

いくつも抱えちゃいけない感情がある

忘れたいことほど

忘れられないのは

それだけ強く心が揺さぶられたから


もてあましながら生きていく

とりあえず

笑顔の裏に隠してしまおう





2006年10月20日(金)
釣り糸みたいに

いつも一緒にいられるなんて

もうありえないことだから

つながりが細くなって

どんどんと細くなって

いつか切れてしまうんじゃないかって

不安になったりする


けれど

釣り糸みたいに

細くても強い糸はあるから

この限りなく細い赤い糸が

釣り糸みたいになることを祈る


絡まっても絡まっても

切れることさえなければいいよ

最後に君にたどり着く

たったひとつの手段なんだ




2006年10月19日(木)
恋愛前

こんにちわ

で繋がっていた関係が

歯がゆくて切なくて

乗り越えてみようとする


それはほんのちょっとギャンブルで

それはほんのちょっとドキドキで

最初の一言を切り出せない

自分の弱さを思い知る


どこにいるかも

何が好きかもわからない

そんな距離で笑ってた


終わってはいないけれど

始まってもいなかった

いまじゃもう

どうすることもできないけれど





2006年10月18日(水)
瞼の裏の悲しみ

悲しいときに

目を閉じてしまったら

悲しみが瞼の裏に焼きついてしまう


だから

悲しいときこそ笑いましょう

って言うんだ


笑いながら泣いたらいい

全部流してしまえばいい


何もなくなったときに

歩き出そうって思える瞬間が来るから




2006年10月17日(火)
夢は夢

がんばらなくちゃと

力を込めた

こぶしの中で何かが壊れて

手を開いたら

それが夢だった


周りが見えなくなると

次第に焦りが生まれるけれど

力みすぎてもきっと

うまくいかないものなんだ


砕けた夢を拾い集めて

もう一度想像しよう

砕けたって夢は夢

たぶんまた光り輝くときがくるから





2006年10月16日(月)
想いひとつで

出口を探そうとすると

何も見えなくなるのは

求めれば求めるほど

手に入らないと感じてしまう

僕らの人間らしさゆえ


卑屈になる前に

楽しいことを探せばいい

そんなに苦しい場所じゃないよ

想いひとつでどこにでも飛べる




2006年10月15日(日)
泥臭く進む

さぁ 行くよ

そんな言葉で始めた一日は

いつもよりちょっと

元気な一日だった


現実に

どう向き合うか


背中を向けるのも

斜に構えるのも

それはひとつの生き方だろう


けれど

逃げないと決めた心は

正面から立ち向かうことしか

方法を知らないんだ


せめて

最初の一歩を強く

そうして生きていく

巧みに生き抜くことなど

不器用な僕にはたぶんできない





2006年10月14日(土)
きっと変わる

ありがとうと

もっともっともっと

たくさん言ってみよう


きっと

あなたの周りに笑顔が増える


きっと

あなた自身も笑顔になれる



2006年10月13日(金)
世界は不思議と

前向きだけが取り得だ

そんなふうに割り切れば

難しいことを考えないで

生きていけるかもしれない


なんて

夕暮れ時の河川敷

ゆっくりと流れる時間の中で考える


とはいえ

世界は順調だ


犬と戯れる子供たちも

手をつなぐ恋人たちも

順調に見えるものたちで

世界は不思議と流れていく





2006年10月12日(木)
緩やかな悪循環

きれいごとだけじゃ

生きていけないんだよ

何度も繰り返して

それでも信じようとして

頭ではわかってるのに


平穏を望むのは

悪いことじゃない

ただ

摩擦を恐れている

その姿勢が

緩やかな悪循環となり

すべてを狂わせているんだ




2006年10月11日(水)
再び始まるために

隣にいることが

安心という言葉で

表せないのなら

そこで

未来を期待することが

悲しみの始まりとなる


認められない心を捨てる

その深い闇から

足を引き抜くために




2006年10月10日(火)
やわらかい空間

あなたが

思い切って飛び込める

とてもやわらかい空間を

僕の中に作りたい


あらゆるものを排除して

暖かさだけを追求して

いつでも

安心して帰ってこれる

そんな存在になりたい




2006年10月09日(月)
薔薇

手に入れたいものがあります

なんとしてでも

手に入れたいものがあります


だけど

それはきっと手に入らないもの

手に入れてしまったら

何もかもが壊れてしまうもの


トゲのある薔薇のように

美しいけれど危険な存在




2006年10月08日(日)
重なり合うまで

近づくことのない

二人の距離を

どうにか近づけようとするから

頑張れるんだと思う


僕らの距離は

ゼロより近くなれないよ

それでもココロは

たぶん重なってひとつになれる


以心伝心まで

あとどのくらい?

わからないから

また頑張れるんだ





2006年10月07日(土)
消えてゆく

大切なあなたを

抱きしめることが

僕の生きがいになる

なんて子供のころの妄想と

この手に残るかすかな記憶を

だましだまし生き抜く

日々

それは空虚な


忘れたくない温もりがある

その温もりにすがって生きる


愚か

と呼ぶべきもの





2006年10月06日(金)
世界を知ること

僕じゃ到底及ばない

ものは世界にたくさんあって

こんなゴミみたいな存在が

何をどう足掻こうが

宇宙は1ミクロンも動かないんだ


けれど

そのことを自覚したとき

目の前にある僕にできることが

なんとなく見えてきた


宇宙を1ミクロン動かす可能性だって

0%が0.0000001%になった


自覚から始まることがある

自分を知ることで

世界がわかることがある




2006年10月05日(木)
がんばろう

がんばろうって

誰かに言うとき

その言葉はいつも

自分にだって届いている


無責任なんじゃなくて

言葉足らずなだけ


がんばればいい

じゃない

一緒にがんばろうってこと


いつだってそばにいるよ

最後まで見守りたいんだ





2006年10月04日(水)
このさき

ただ

愛おしさだけが募る

時間を越えたところで

僕がたどりつくのは

何色をしているのか


もう少し早ければ

もう少し遅ければ

偶然を悔やんでも

何かが変わるわけではないけど




2006年10月03日(火)
何処へ

ヒラヒラと舞う

かすかな光を追いかけて

揺れながら消えたのは

いつだったか


秋色の空

赤トンボ

夕暮れには手をつないで

肌寒さを楽しんで


まぶたの裏側の未来は

あなたの笑顔で溢れている

けれど

目を閉じることができない

現実に背を向けることができない





2006年10月02日(月)
わかってる

胸の痛みを取り除く

特効薬を探している

奥のほうから

奥のほうから

疼くような痛みに耐える


やりきれなさが暴走する

複雑に絡み合った感情の糸が

絡まったまま結ばれてしまう前に


頭ではわかっていることを

心に言い聞かせる作業

わかっているよ

わかっているんだけれど





2006年10月01日(日)
交錯

最後の一言が言えないで

立ち止まっている僕が

君のためにできることを考えた


強引に手をつかんで

引き寄せることも

何も言わずにただ

君の心に委ねることも

想像以上に心を締め付けて


この交錯する想いが

一本の線になることを願っている

それが二人にとって

最高のものになることを願っている




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