前日からの天気予報で知ってはいたものの、 予想以上の大雪。
大きな雪がどんどん降ってくる。
保護主さん宅は山間の住宅街で、 雪が降ると私の家とは比べ物にならないほど積もるはず。
様子見て無理そうだったら延期で。 なんてメールがきた。
いやいやいやいや、ダメだよ。 もう待てないよ。 来てくださいよ、止みますって雪。 って気持ちでハラハラしながら雪が止むことを願った。
午後になり、雪の勢いも弱まってきた。 行くも止めるも連絡がないまま約束の時間に近づいたので、 しびれを切らしてこちらから連絡してみると、 もう家を出たそうで、うちから30分ほどの場所にいるそうで。
ああ、良かった。
そして到着の電話があり、 駐車場まで迎えに行くと、 布で覆われたケージと保護主さんがいた。
保護主さんの旦那様が車を停めるので、 先にケージをもって私の部屋に向かう。
重い。 ここに猫が。 私の猫が入っている。
お部屋に入ると保護主さんはさっそくあちこち見て回り、 ケージから猫を出してまず落ち着いてもらうための 居場所を作り、キャットタワーの下に段ボール箱を設置。 中にクッションとブランケットを入れる。
そこに猫を押し込む。 ちらりと見えた猫。
かわいい。 私の家に猫がいる。
仲良くなれるか心配ではあるけど、 時間をかければきっと大丈夫。
保護主さんたちがお帰りになっても 猫は物音一つ立てずに箱の中にじーっとしている。 私もじーっとしといた。
夜になり私は寝室で寝た。 2時過ぎくらいだろうか。 聞きなれない音で目を覚ます。 最初は何の音かわからなかったが、気付いた。 猫の声。
「にゃーん」というより「なー」とか細く鳴く声。 ああ、怖いんだなあと胸が痛む。 名前を呼ぶとしばらく静かになるがまた鳴きだす。
そのうちトイレの砂を掻く音、 カリカリを食べる音が聞こえてきたので、 ホッとして私もまた眠る。
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