半年ぶりの再会を1週間後に控えた昨日。

「今度来る時お金を持ってきてくれないか」
「2000万ウォンほど銀行から融資を受けてくれないか」
（2000万ウォン＝約200万円）

出た。
出たよ。
もう言わないかと思ったらまた言ったよ。

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※ちなみに前回は交通事故の慰謝料を払わなきゃ刑務所だって話だった。
　私は今よりさらに貧乏だったし、刑務所行けばって感じだった。
　てか、刑務所行くでしょ。日本だったら。
　何でそんな示談にしたがるのって思ったけど、彼の国では結構ふつう。

　そんで彼は結局消費者金融みたいなとこで借金をして、
　その返済が滞って怖い人が内蔵売れって言って来たとか
　マグロ漁船に乗せられるとか色々言っていたのだけれど、
　結局どっかの金持ち女性に払ってもらってた。

　いや、改めてこう書くとすごいな。
　で、金持ちの人のパシリみたいなことしばらくやっていたけど
　彼がパシリ中に私らは一回終わって2年くらい会わなかったので
　その辺はよくわからない。

　2年後の再会の時にはその女性の影も形もなかったし、
　格好良かった彼の面影も消えていた（ｗ）
　2年で老けて太った彼だったけど不思議と私は全然平気だ。
　相変わらず無職でもそんなもんだろうと思ったくらいだった。
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今、彼が苦しいのは知っている。
どうにもできないのも知っている。

彼のせいか、彼の国のせいか、彼の親のせいか知らないが、
とにかく何もかもが二進も三進も行かなくなって、
心が荒んだ毎日を送っていることも知っている。

日本みたいにアルバイトで生計を立てるとかはほとんどできない国だ。
時給400円のコンビニのバイトをやって、1日の糧を得るとか彼はやらない。
そんな小さなお金を稼ぐくらいならやらない。
実家に住んで、両親の年金で生きている。

私だったら必死にアルバイトでもするけど、
彼はそういうわけにはいかないらしく、
人の下では働けないと偉くもないのに豪語する。

見栄なのか馬鹿なのか知らん。ぶっちゃけどうでもいい。

それは彼の人生だし、私とは国も文化も違うし、
私がとやかく言うことではないと思っている。

そしてお金がない男に会いに行くか行かないかは私が決めればいい。

お金がないから会いに行っても必要なお金はすべて私が払うことになる。
そうなるとかなりの出費が見込まれるわけで、その金額を貯めるために
毎日必死の節約生活を送っている。

そんな私を周りの友人やら両親やらに話せるはずもなく、
こっそりこそこそ密かに時々会いに行く彼の話は誰にもできない。

節約については私自身そんなに抵抗がないため、
どうにか最低限の消費のみで会いに行く費用を貯めている。
それは私の自由だし、それで彼を責める気もサラサラない。

だけど借金は違う。
マンション購入したため私の借金はまだあと2000万円以上あるわけで、
毎月のローンだって結構ぎりぎりで支払をしているのに、
ここにあと200万追加してそれを支払う自信なんて全くない。

それを伝えてみたら。

「毎月お金を送るからそれで返せばいい」

出たよ。
こういうことを平気でさらっと言えちゃうところがすごい。
お金の貸し借りじゃなくてもこういう意味の分からない根拠での話はいっぱいある。
だから「また言ってる」としか思わないけど、
思わないんだけど、だけどやっぱり失望した。

彼の常識の中では「正当な依頼」かもしれないけど、
私の常識の中では全く「正当な依頼」ではないんだもの。

根拠も、理屈も、経緯も、予測も、何一つとして納得できないんだもの。

わかる。
気持ちはわかる。
そして彼の常識ではこれが普通だと言うのもわかる。

だけどお金ばっかりは無理だ。
私が3000万くらい貯金があったらそりゃ考えるかも知れない。
捨てたつもりで彼に融資するかも知れない。

だけど私にあるのは3000万円の借金で、貯金じゃないから。

そしてそれを知った上で「銀行に融資を受けてくれ」って。
「お兄ちゃん（彼）は融資を受けられなかったから」って。

いやあ・・・すごいな。
すごいなあ。

まあドラマとかでも親戚中から借金してでも足りなくて
同窓生の家を一軒一軒回ってお金を借りたりとかしてどうにか集めて、
それでも足りなくて盗みに走ったりするシーンがよくあるけど。

やってるのよね。実際。

ドラマよね。
ほんとドラマだと思うわ。
私もそのドラマに出演しちゃってんだけどさ。

泣きながら貸せないと言うには白けてしまった日本人女の役ね。
貸せるわけないじゃんか。
少しは世界の常識も調べてみたらどうかね。
こうして一応9年も付き合っている外国人の彼女がいるわけだから。

恐るべし。韓国文化。
半年ぶりの楽しみな再会が、残念なことになりませんように。

私は今回の話は聞かなかったことにする。
半年も節約しまくって貯めたお金で、絶対楽しい時間を過ごすんだ。