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fantasia diary*
ほどよくダラダラをモットーに。 アコギをゴロゴロ弾くように。
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2001年11月05日(月) reply
何やってんでしょ私。
■本日の更新はありません。
急に思いついたので、急に書きなぐってみました。 私実はこういう溜め込み結構一杯あります。 いや、NOVELにアップするには短いとかなんだとかで。
わたしのテッドと坊観です。シチュエーションわかりづらくてごめんなさい! テッドと坊すこしだけでも好きな方はわかってくれますね大丈夫ね!(笑) わかんない方とか興味ないかたは読み飛ばしてくださいませ。 はい、おやすみなさ〜い。(書き逃げかい)
『reply』
「背、伸びたな」 会うなり彼はそう言った。 「…伸びてるわけないじゃん」 「…あ」 呆れながら言う僕に、テッドはあっさり間抜けな顔を見せる。 見慣れた顔だ。もう忘れてしまっていたけど、あの頃は飽きもせずこの顔を見ていた。 「…そうか、そういやそうだよな」 「…何、今さら」 姿を見ていると、遠い記憶がどんどん蘇る。 ひとつひとつを目で追うことすら敵わない。 石畳、薄の穂、桜の黒い幹、笑顔、白鳩の群、噴水、笑顔、食卓、笑顔、 「元気だった?」 この声。 「そんなこと訊かれても…」 そうしてまた、全部許容するような顔で笑うんだ。 あの頃とちっとも変わってない。 歩いてきた距離も、全然縮まらない。 敵わないんだな…と思う。長い時間が経った今でも、あの頃常々思っていたのと同じ。 彼は笑みを崩さずに、そっか、と小さくうなづいた。 「お前の部屋の寝台があったら寝転がって話すのになあ」 そんなことを言いながら、結局その場に座り込む。 「…ここ、座れるの」 「おうよ。俺も最初は怖かった!」 足元にはただ遠くまで空間が広がっている。 足元だけじゃない、すべてがずうっと広くて果てしない。 暗くない。どちらかというと明るい。 「…本当に?」 「お前この期に及んでそれ言うか?」 あの頃よくこうして念を押した。 彼が教えてくれることは至極興味深いことであると同時に、坊ちゃん育ちの僕には些か信用し難いことも多かったから。 「わかったよ」 どかっと座り込む。 ちゃんと座っているという感触がある。 「この感触ってあれだろうな、あると思ってるから感じるってやつ」 「俺には難しいことはわかんねえ」 僕は最初この台詞が嫌で、勉強しているののほうがバカみたいだって言われているようで、でもテッドがあんまりけらけらと笑うから、許さざるを得なくなってた。 今だって同じ。同じなんだな。 「寝転がったら固い?」 「お前の話じゃ布団だと思えば柔らかいんじゃないか」 「…あ、そっか」 ひとしきり考えて、思い切ってうつ伏せた。 「…固くないけど柔らかくない」 「お前思考力鈍ったんじゃないか?」 「そんなことない」 言いながらテッドの襟を無理やりひっつかんで引っ張り倒す。 「何すんだよ!」 「そんなことない!」 「話噛み合ってねぇぞ」 「そんくらい解ってるよ!」 悪態があまりに懐かしいから。 何もないと思っていた空間があまりに温かいから。 置いてきた辛さも置いていかれた辛さも忘れて、 僕はただ、久しぶりの取っ組み合いに没頭した。
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