虚ろな目は 何処を見ているのだろう。
入れ歯はご飯を食べさせて貰う時以外外されていて 実年齢よりも、かなり老けて見える。
声をかけると少しだけコッチを向くけど 表情は無く。
動かそうとすると痛がる足は 立つ事も歩く事も忘れている様で。
今日 入院するまでお世話になっていた施設に 介護保険証や、預かっていた通帳などを 引き取りに行って来た。 その時点で、居心地の良い 親身になってくれた グループホームとは縁が切れてしまった。
『コレ、出て来たんですよ』と手渡された写真には たわわに実ったりんごの木の下で、真っ赤に色づいたりんごを両手に持ち 楽しそうに微笑んでいる父が写っていました。
トボけて おどけて 人を笑わせて 自分も笑って そんな父だったそうです。
輝いた瞳の 生き生きとした写真の中の父を見てたら 声を立てて笑ったり 楽しそうに話す事は 二度と無いだろうな と思わずには居られませんでした。
|