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2002年03月20日(水) 「山形いじめマット殺人事件」の無罪ニュース

1993年1月13日夜、山形県新庄市立明倫中学校の
体育館で、用具室に立てて巻いてあったマットに
逆さに突っ込まれた形で、同中学1年生「児玉有平」
君の死体が発見された事件で、その後しばらくして
同校に通う7人の少年が逮捕・補導されました。

この事件は、日本の学校・地域の「陰湿」な
体質を背景とした「いじめマット殺人」として
マスコミで大きく取り扱われたから知ってる人
も多いと思います。

先日のニュースで、この9年前に起こった
「山形マット殺人事件」
の実行犯と思われる7人の少年達が刑事裁判で
有罪の判決を受けていたにも関わらず、今回
民事裁判で一転無罪の判決が出た事を知りました。

民事裁判での何とも不可解な判決に、殺された
児玉有平君の両親も困惑を隠しきれない様子で
したが、私自身も今回の判決を知り、なんとも
やり切れない気持ちになりました。

今回の民事裁判で、加害者側の少年達が無罪に
なった最大の要因は、事件に関与したとされる
元生徒7人全員がアリバイを主張し、事実認定
が難しいとの事からでした。

しかしながら、確実に有平君は学校内で日常的に
この7人の加害者の少年からイジメを受けていた
事実があるそうです。

加害者の少年らは、日頃から有平君の嫌がる行為を
強要したり、体育館の用具室でプロレス技をかける
などして暴行を繰り返していたそうです。

・・・一体、彼らが無罪だとするならば誰が
有平君を殺したって言うんでしょう?

そんな、加害者側の生徒の中には
今回の有平君の死亡事件に対し、
 
「有平君が自分でマットの中に
 入った可能性もある」

と事故死説を唱えたりする者もいる始末・・・。

開き直りとも取れるこの発言には
怒りすら感じます。

一体全体どこの世界に、わざわざ誰もいない
体育倉庫に入って、丸めて立てかけてある
マットに自分から頭を突っ込む人がいる
っていうんでしょう?

そんなもん、常識的に考えて誰かが無理やり
押し込んだに決まってるじゃないですか。

恐らく誰かが、嫌がって暴れたであろう有平君
を持ち上げてマットに逆さに押し込めたんでは
ないでしょうか?

当然、1人では、そんな事を出来る筈も
無いわけで、この事件には複数の人間が
関わってるんではないかと思います。

勿論、加害者側の少年7人全員が
関わっては、いないのかもしれません。

でも、誰かが有平君を殺したのは事実なわけで、
そこには目撃者や加害者が間違えなく存在して
いるはずなんです。

それに、いくら加害者側の少年達が有平君の
イジメによる殺人を認めなかったとしても、
日頃から有平君をいじめていた事実は間違え
ないわけです。

・・・もしかしたら、有平君がマットで窒息した
事件も、加害者側の少年達にとっては日頃から
繰り返していた単なる悪ふざけの延長だったの
かもしれません。

「あんなやつ死んでも、たしたことねぇって・・・」
「みんなで口裏あわせようぜ!!」
「所詮、殺したのがバレたって、少年法で
 守られてるから大丈夫だって・・・」

未だに反省の欠片も無く無罪を主張する彼らを
見ていると、恐らく陰ではこんな事を言ってた
んだろうなぁ、なんて思えて仕方がありません。


彼らが一生心の中に罪悪感を背負って生きていくん
であれば、亡くなった有平君も少しは救われるので
はないかと思うんだけど、有平君が死んだことなど、
なんとも思わず、自分達は無罪だと主張する加害者
側の少年達にとって有平君が死んだことなど、ゴキ
ブリや蚊を殺すのと同じように、なんとも思ってな
いのかも知れません。

彼等は現在皆、20代前半の青年に成長しています。
恐らく将来は結婚して子供をもうけて幸せな家庭
を築くことでしょう。

大人になった彼らにとっては虫けらと同じである
有平君のことなど心の片隅にすら残る事も無く、
何事も無かったかのように、将来は幸せな家庭を
築く事でしょう。



今回の裁判で加害者側の少年達が無罪だと
言うんであれば、一体この事件の真実は
どこにあるんでしょう?

このままでは、亡くなった有平君もさること
ながら、愛する息子を虫けらのようにイジメ
殺された、ご両親が気の毒でなりません。


パンチョ |MAIL

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