Give me a kiss - 2002年09月06日(金) リビングルームで、買ってきたアイリッシュ・ビア飲んでるカダーはご機嫌で、昨日よりもずっとおしゃべりになってる。かけてくれるって言ったのになかなかかかって来なかったから、わたしはその少し前に、マジェッドに「このあいだビーチに行ったときの写真を送ってよ」って電話してた。 「もしかしてかけてくれた?」 「いいや。今帰って来たとこ。なんで?」 「さっきまでマジェッドに電話して話してたから」。 マジェッドとはビーチに行ったとき以来話してなくて、なんとなくカダーのことちょっと探ってみたくなったりした。「あれからカダーにも会ってないんだよ」って。「ほんとに? もう会ってないの?」なんて言うところが、なんか嘘っぽいなってちょっと思ったし、カダーはそういうつもりなのかなと思った。「もう会ってないの?」ってマジェッドが言ったのは、「もうつき合ってないの?」って意味だから。「ううん。電話では殆ど毎日話してるけどね」って言ってから、「でもつまんないよ。カダーが会ってくれないからたいくつ」って言ってみた。言ってみたけどマジェッドは「あいつはめちゃくちゃ忙しくなったからね。夏の間はヒマでしょうがなかったけどさ」って笑うだけだった。 マジェッドはマジェッドで、ジェニーのことを探りながら聞き出そうとする。ジェニーをほんとに好きになっちゃって何度も電話してるみたいだけど、わたしはジェニーにその気がないのを知ってるからなんとなくはぐらかす。 ふたりで似たようなことし合ってるなって思ってた。 「なんでマジェッドに電話したのさ?」 って、カダーは2回もそう言って怒る。写真を送ってって言っただけだよって言ったら、「そう言えば、ほかの写真はなんで送ってくれないんだよ」ってまだしつこい。 「そのうちね」って笑ったら、「送ってくれなかったらもうキスしてやらない」なんて言う。 カダーの新しいルームメイトと「話す?」ってカダーが聞く。 「なんで? いいよー」「なんでだよ。Hi って言いなよ」。 それでその人が電話に出たら、カダーと声がそっくりだった。「うそ。ほんとはカダーでしょ。からかってんの?」って言ったくらい。 カダーのルームメイトもカダーみたいに可笑しい人で、ゲラゲラ笑っておしゃべりした。横からカダーが大声で会話に入って来たりして、3者通話みたいにおしゃべりしてた。 楽しかった。だけど、今週も週末に会えない。 忙しいのは本当なんだよね。毎日仕事してて、9月から、ウィークデイに3日仕事が終わってからと日曜日にもマスターのコースを取ってる。 切るときに、「いつ会えるの?」なんて聞いてしまう。「わかんない。多分、来週」。 多分、違うだろうな。会えないんだろうな。 それから、また名前を呼んだ。「カダー?」「何?」「・・・」「言いなよ」「Give me a kiss」。 「ンン〜〜〜マッ」って、ふざけたおっきなスマック入りのキスしてくれた。 可笑しそうにわたしは笑った。笑ったけど、ほんとは可笑しくなかった。 ほんのちょっと嬉しいだけだった。 淋しいなら、なんとかしなくちゃ。 もっと自分を傷つけるまえに、なんとかしなくちゃ。 傷がどんどん大きくならないうちに、なんとかしなくちゃ。 そう思う。 でも、やっぱりやり方がわからない。 -
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