hisabisa 2005年11月29日(火)

久々に、思わず、人を本気で殴りかけた。
野ばらは温厚(?)なのに、そして、か弱い(笑)くせして。

今日、夜にさっと晩食を済ませたく
吉野家に入ったのです。
結構、混んでいて、野ばらが注文すると
すぐに横の席に、ジャンパーを着たオッサンが座り
店員の男のコに豚丼を頼んだ。
・・・で、その男のコが野ばらの分と
オッサンの分の頼んだものを運んできたら
いきなし、オッサンが丼を食べながら
「おいこら、お前!いい加減にしろ!」
大声で男のコを叱りつけた。
何事? 暫くオッサンの激昂に耳を傾けると
オッサンは
「俺が何時、持って帰るといった。
ここで食うか、持って帰るかは俺が決めるんだ。
ナメるな、クソガキ!」
ってな具合で、叫んでいる。
吉野家はテイクアウトも出来るから
店員さんは
「ここでお食べになりますか? お持ち帰りでしょうか?」
先ず、質問する。
オッサンは、どうやら「お持ち帰りでしょうか?」
だけに過剰に反応し、自分は店内で食べるな
といわれたが如く、激怒しているのでした。
「ここでお食べになりますか?」を
聞き逃したのではなく、明らかにムシャクシャしているのであろう
単にインネンをつけ、うさをはらしたいというのが
声のトーンや口調、態度からあからさまに解る。

野ばらはオッサンの隣にいたので断言出来るのだけれど
決して、男のコはぞんざいな応対はしていないし
接客態度に落度はなかった。
なのに、オッサンはずねちねち、男のコを罵倒し続ける。
男のコは精一杯、ひたすら謝る。
男のコが頭を下げる度、オッサンは調子にのり
益々、乱暴な言葉の攻撃をエスカレートさせていく。

野ばらは、我慢しきれなくなってしまった。
詫びるしか術を持たぬ男のコに
「謝る必要はない。
この人はいいがかりをつけているだけだから」
いい、オッサンに
「いい加減にしたらどうですか」
注意を促した。
するとオッサンはカウンターの正面を向いて
今まで男のコをなじっていたのだが
急に横の野ばらに背を向け
「関係ないヤツが口を出すな!」

こうなれば、もう引き返せない(というか、引き返したくない)。
「関係はないが、おかしなことにおかしいといって何が悪い。
貴方が間違っているから、それをただしているだけだ」
応戦。しかしオッサンは「黙れ!」「五月蝿い!」。
挙句、「お前はこの店のサクラだろう」って。
吉野家がクレーム処理のサクラを雇うか?
野ばらは異常に腹がたち
「文句があるなら眼をあわせて話して貰えますか」
呼びかけたが、オッサンはまるでこちらを見ず
大声、それでも丼をがっつきながら
野ばらに汚い言葉を浴びせまくる。
挙句、吐き捨てた。
「お前と俺とでは棲んでる世界が違うんだよ。クズ!」

そりゃ、棲んでる世界は違うだろう。
野ばらはクズに相違ないが
オッサンが棲んでいる世界よりも高潔な世界で
日々を過ごしている自負がある。

オッサンがその後
「出て行け! 殴られたいのか」いい放ったので
「じゃ、外でやりあいましょうか」
殴り合いをする決意を固めた。
受けて、オッサン
「お前みたいなヤツを殴って
警察に連れていかれたら、俺が損をする」
卑怯な台詞。
「それでは、僕から手を出します。
すれば、貴方は被害者となるし、殴り返しても正当防衛だ。
さぁ、メシ、食い終わったら、外でやりあいましょ」
返すと、オッサン、店員に代金を払って
そそくさ、お店を出ていこうとする。
「逃げる訳?」
投げ掛けると、やはりこちらの顔も見ず
「バカを相手にしてられるかよ」

野ばらは、去ろうとするオッサンの胸ぐらを掴もうとした。
・・・・けど、ギリギリで理性が働き
こんなオッサン、胸ぐらを掴む価値すらない。
己をいさめました。
嗚呼、後味が悪い。。。

野ばらは、思う。
このオッサンは弱い。
故に、隙あらば、自分より立場の弱い者を見付たなら
苛めるのだと。

弱い者が日頃、虐げられているうっぷんを
より立場の弱い者にぶつける。
この図式が野ばらには耐えられない。
これは悪循環のループでしかないのだから。
そこから生み出されるのは、醜いものしかないのだから。

まだ本能をコントロール不可能な子供なら赦せたかもしれない。
でも、いい歳をした、オッサンが
どんなにプライベートでフラストレーションをためていたとしても
反抗の出来ない人間を見定め、捌け口にするのは
余りに卑劣だ――と。

怒りというよりも、哀しいのです。
どうして、このように
自分とちゃんと向かい合おうとしない大人がいるのだろう。
どうして、代用で気を紛らせ
本当の敵と戦おうとしない大人が存在するのだろう、ね。

長文でご免。
何か、やり切れなくって、さ。
野ばら、吉野家に行く時もロッキンだから
蹴りは威力がないだろうけど、ムリクリ
相手を這い蹲らせたなら、顔をロッキンのカカトで
こつん、すれば、滅茶苦茶、痛いよ。

てなことで、犯罪者にならずに
ことなきをえた、本日の野ばらでした。

明日は、幸せなニュースが舞い込みますように。
君にも、野ばらにも。
おやすみなさい(ぺこり)。