一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。


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2004年01月10日(土) 第二部  その2



 第二部 その

初めて釣った魚がチヌじゃないけど、どうしても持って帰りたく、となりの釣り人に分からないよう、そっとクーラーに入れて、

また、竿に餌を付けて、いっぱしの釣り氏のような顔をして、海に浮かんでるウキを、今か今かと待ってるふりをしてたんです。

日もだんだん昇り始め、ポカポカ陽気の中、私は揺れる波に、とっても眠たくなりはじめ、そのまま後ろにバタン!

どれぐらい経ったんでしょうか、日も真上にあがり、どうも昼どきらしくて、みんな弁当を食べてるじゃありませんか(笑)

さっそく私も手弁当を出して・・・潮風の吹くイカダの上で・・・そりゃーウマカッタ!

毎日・毎日、調理場で働いてる私にとって、太陽の下で開放感にしたれるだけで十分過ぎるほど、満足でした。

昼食も終わり、またみんな、竿に仕掛けをして、海へ糸を(釣り氏達はテグスのことを糸と)サッサと投げ込むんです。

そうこうしてると陽もだんだん暮れ始め、みんなは竿を直し始め、さっきの船が迎えに来るんです、

そのまま、その船は小さな港に着き、渡船屋さんの家で、みんなの反省会が始まるみたいなんです。

会長の挨拶、そして今日一番大きなチヌを釣った人が優勝になるんです。

優勝した人の挨拶、幹事さんの挨拶、最後に会長がみんなの前で、少し興奮気味に、

「今日は残念ながら、坊主の(一匹も釣れない人のこと)人がいます」って言い始めました。・・・・・・・・(ドキッ!)

「初めて参加されたので無理だったかも知れません、」と、会長が・・・・・・・(ありがとう!)

「でも、次は絶対、釣ってくださいね!みんな応援してあげて下さい!」・・・・・・・ (何とやさしいクラブか)



                       またこの次











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