なんか9月頃の日記を読み返して、自分で書いたくせにすごいいたたまれない。よくあることだけど。うん。
まぁともかく。 私が(ちょっと不本意ながら)ハマっている30年前のベストセラー作家、庄子薫氏の小説に、「十字架回収委員会」なる青年達が出てくるのです。 そう、つまり、現代(というか当時)に於いて「理想を抱く」などという大それたこと、それこそ十字架を背負うようなことをしている若者達を救うために、実に遠回しな方法でその十字架を回収してやろうという委員会でして。 その小説を新幹線の中で読んで、大阪に着いてみたらどうです、居るじゃないですかそれらしき人が。 つまり、梅田駅前の歩道橋の上で、大学生とおぼしき5,6人のグループが、手書きの横断幕を持ちハンドマイクでスイカ割りについて演説しているのです。 「スイカはタネから実がなるまでにー、15年(だったと思う)近くかかるー。その農家の人が手塩に掛けたスイカがー、スイカ割りというただただ割って楽しむだけの遊びの犠牲になっているー。全国のスイカ、今こそ団結せよー!」 と。(正確ではないけど大体こんなことを言っていた。) これはまさに、「フマジメなことに真面目に情熱を傾けることによって、ホントにマジメな目標に真面目に情熱を傾けている(=理想を抱いている)人たちのやる気をなくし、間接的にその理想という十字架を回収する。」というパターンではないのかー!?
いやもちろん、彼らはそんなまわりくどい委員会の生き残りではなく、ホントにスイカ割りを撲滅するべくがんばっているスイカ農家の関係者なのかも知れない。 でもその場合、普通に考えると、程良くダサい大学生グループではなく農家のおじちゃんおばちゃんが出てくるものではないのか?その方がよほど説得力があるし。 それに、2月終わりにスイカの話などすごく季節外れだ。農閑期なのか。
それにしても、レタリングもしてない横断幕にハンドマイクで大学生が演説なんて、こんなにアジテーションっぽいのを見たのは初めてだった。 アジテーションなんて、テレビで市民運動のおじちゃんおばちゃんが叫んでいる図とか、「写真で見る昭和史」とかでしか見たことないんだもの。 妙な既視感にびっくりしたのと、独特のダサさに怖じ気づいたのとで、その歩道橋からはさっさと逃げてしまったけど、もうちょっと観察してくればよかったと思う。 (しばらくして同じ所を通ったら、声だけでドラムスとベースの音を再現して曲を演奏するという芸をやっていて、スイカ割り撲滅の3倍以上人が集まってた。)
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