| 2002年01月12日(土) |
日本一詳しいハトの首振り講座 |
近くの某研究所で、楽しげな講座をやってたので行ってきました。 自己紹介で「高3です。センター一週間前なんですけどね。」と言ったら大笑いされましたが。 積年の謎だったので。えぇ。おもしろかったですし。
その、日本一ハトの首振りに詳しい御仁というのが、東大院・理学系研究科・生物科学専攻、人類生体機構学研究室(←鳥と関係ない)の藤田裕樹氏。まだ若い、楽しい話し方のステキな人でした。 ヒトの二足歩行に関する研究は多いそうですが、鳥の歩行は穴場だとか。ちょっと意外。疑問に思う人は多いでしょうに。この辺が、「役に立たない(≒産業的にもうからない)研究」は進みにくいという切ない科学の一面が・・・まぁいいや。 ともかく、ホントに彼はハトの首振りに関して日本一らしくて。というか海外でも居ないかも。 冒頭で、「役に立たないです」って自分で強調し、「いやむしろ非物質的貢献、癒しです」とか言ってるあたりからしておもしろかったです。
で、肝心のハト首振りの謎なんですが・・・。 歩く際に目の位置を一時的に止めるために、首を振るらしいのです。連続写真で見ると、頭が動いてるときと止まってるとき(=hold phase)がある。で、それが視覚的な刺激によることも証明されていまして(1975年のFriedmanの実験により)。 例えば、ニワトリも首を振って歩きますけど、あれを抱えて前後に振ると、首を振って頭を静止させようとするらしいです(やってみたいなぁ)。 まぁこの辺までは従来の研究で判っていたんですが、では何故一歩につき一回で、あのタイミングなのか? どうも、単脚期(歩くときに片足で体重を支えている時)と、hold phase(目を固定している時)がほぼ重なるらしいのです。つまり、単脚期に頭部と視界を安定させているのではないか・・・。
研究はもう少し先に進んでて、他にも、 首を振るサギやムクドリと振らないカモやカモメとの比較とか、 ハトやニワトリも走るときは首を伸ばしたままだとか、 実はカモメもハト歩きをするときがあるらしいとか、 ハト撮影秘話とか、ハトの重心求める方法とか、 すごくおもしろい話を沢山聞いたのですが、書いてると際限ないし不正確になりそうなのでやめときます。 (聞きたいという暇な方にはメールか電話か会ったときにでも。)
それにしても、藤田氏は「これがD論(博士論文のことかな)になるのか?」といったことを心配されて(からかわれて?)ましたけど、こういう愉快なだけの研究がもっとできないのかなぁと思います。 彼は「こういう研究に百円出してくれる人ならいると思う。そういう人が一万人あつまれば、僕は百万円の機材が買える」とか言ってましたけど。ホントそうならないかなぁ。いや私は応援してますので(心の中で)。
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