やくざ風味の日記
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| 2002年01月29日(火) |
ハゲ丸って胸キュン?! |
『つるぴかハゲ丸』について
コレははっきり言って記憶にうすい。なぜなら…つまんないから(笑) いや、ギャグがね。サムイもん。 主人公の名前は鶴田ハゲ丸。ある意味、悪魔ちゃんよりヒドイ名前をもって誕生した忌み子。名前の通りはげている。青いシャツに短パンと年中このスタイル。 なんかギャグかますと「つ、つるせこだぜぇ〜」といってバンザイしながら飛び跳ねるのだが、この場合、目が素である場合が多くとてもコワイ。 はげた人間がせこいことをするから「つるせこ」と命名する姿には己のアイデンティティを無理矢理確立しようとする必死な抵抗が見て取られ涙を誘う。
まわりの人間も「つるせこー」と叫びながらずっこけているが、こうでもしないと出番が確保できない脇役の哀しさである。 友達としてレギュラーっぽいヤツが一人ほどいるが、こいつも顔は地味だしキャラたってない。「おっぼちゃま君」の柿野くん並の個性を作者は期待していたのだろうが…駄目。多分、次号から名前が変わってようが顔が変わってようが読者にとってはなんの関わりもない…「サザエさん」における早川さんより中途半端なキャラである。
ハゲ丸の家族はというとオヤジはやっぱりハゲている。しかもコイツのハゲは個性というより、人生の末路に向かう衰えを感じさせて寂しい。なるようにしてハゲたってカンジ。ハゲ丸が小学生なので結婚が遅かったと考えても40代だろう。それなのに、この明日にも燃え尽きそうな衰えと来たら。同じハゲでも波平の方が精力的。ヤツはまだ妻・おフネとやってるね。間違いなく。 「あら、おフネちゃん。今日はやけに肌に艶があるわねえ。昨日はお楽しみ?」 「いやだわ、おカルちゃんたら…ホホホ」 と隣の家の小説家・イササカ ナンブツの妻でありフネとは女学校時代同級生であったおカルとのオバハン特有の会話が予想される日常である。 …話がそれてしまった。そんなわけでハゲ丸のオヤジはショボイのである。 そんな彼が見せたつるせこギャグの一つにこんなのがある。 日曜なのに背広を着て出勤するハゲ丸父。んで電車のるんだけど目的駅まで乗ってまたもとの駅に帰んの。不思議に思った駅員が「どうしたんですか」と聞くと「いやー、今日で定期が切れるんで出来るだけ乗っておこうと思って(笑)」とハゲ父が答えて「つるせこー」と叫びながら駅員が宙を舞う。つー話なんだけど… これじゃあセコいというより馬鹿である。なんら身のない行為。彼はこうやって自分を慰めるしか楽しみがなかったのだ。このように、「つるせこ」と彼らが名付けた技の数々はそうとう無意味なものである。 息子の技も相当なものだ。学校で教室にある募金箱にみんなの視線を浴びながら一万円を投入するハゲ丸。みんなは「おお!あのハゲ丸が!!」てカンジで関心するのだが深夜こっそり学校に侵入したハゲ丸が一万円にくっつけておいた釣り糸(現実だと絶対ばれる)を巻き取って一万円を回収。ここでハゲ丸一言。
「見栄もはれたし一万円も戻ってきてもうけたぜぇ〜」
もうけたぜぇ〜じゃねえだろ!!ここまでくると犯罪である。きっと担任などが最終的に募金額をチェックするであろう。その時、記憶に新しいハゲ丸の一万円が無かった場合、盗難事件として捜査開始。んで真相がばれた時に「つ、つるせこー」と飛び跳ねたところで鉄拳制裁を受けるのがオチである。 まあ、そんなワケでハゲ丸のギャグとは己の社会的地位をかけた荒技なのである。「コロコロ」のような少年誌では生きていけるギャグなのだが…今見ると胸に一抹の寂しさがよぎる今日この頃。 ちなみにハゲ丸の母も無個性。サザエカットを真似して髪に個性を持たせようとあがいているのだが…顔がねえ。いっそ「元尼僧」とかいう設定にして母親もハゲにしていれば誉めてやったのだが…
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