たりたの日記
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2010年08月04日(水) いつも見ていた山




向こうに見える山は、はいだて山。
わたしの生まれた家の前の道に立つと道の向こうに
大きく、くっきりとこの山が見えていた。

生まれた時から視覚の中にこの山があったので、
わたしの生きている世界のはじっこには山があると決まっていた。
大人になってふるさとから離れた時、
視覚の中に山がないことが不思議であり、不安でもあった。
向こうに山がない風景は
つまり向こう側がないのだった。
壁のない家のように
向こうのない世界が広がっているばかりだった。

山が見えるところに住みたいとふと思った。


たりたくみ |MAILHomePage

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