たりたの日記
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2001年06月27日(水) 映画「ギフト」

映画「ギフト」を見る。
怖かった。怖がらせることを意図して作ったホーラーものではない。
しかし、見終わった後の印象は怖かった。夜遅くに見るのではなかったと思ったりした。
でも、何が怖かったのだろう。
昨年事故で夫を亡くしたアニーには霊感があり、カードの占いで生計を立てている。

ある日、失踪した富豪令嬢の捜査に協力を頼まれ、アニーは霊視により事件の真相が明らかにされていく。
彼女は見えるが故に人の痛みや、心の奥底の傷、そして死者からの訴えまで引き受けることとなる。彼女は亡くなった祖母から、それは天から授かった賜物、ギフトなのだから、自分に忠実でありなさいと言われ続け、彼女なりに、見える者としての責任を感じ、果たそうと努力しているのである。恐怖を覚えながらも、彼女は真実から目をそらすまいと、神経を集中させ、その事件の犯人を幻視の中で見ようとするのである。
この映画を見ながら、他の人に見えないものが見えるということの苦しみ、彼女に与えられたギフトの重さを思った。

怖いと感じたのは、見えない世界に対して彼女が無防備に開かれているところ。見たくないものが向こうから突然やってくることを彼女は防ぐことができない。知らないが故に見えないが故に守られている多くの人間の中で、真実が見える彼女は孤独である。
またその特別なギフトの故に、危険にさらされる。

彼女の他の人を思いやる心や、正義感とは裏腹に、彼女を取り巻く人間達は不義や憎しみや偽りといった深い闇の中にいるのである。 また、見えるという彼女の真実を頭から受けいれようとせず、魔女扱いしたり、嘲笑する人々。彼女を守り、危機から救ってくれたのは、幼い時、父親から受けた性的虐待のために、心を病む青年だったが、、、。

アメリカの田舎ウエストバージニアだろうか、夜の闇の深さとどこか狂気をはらんでいるような重い空気。日本にはない、その土地の持つ得体の知れない怖さが、バイオリンの音に特徴がある民謡のような旋律にいっそう掻き立てられるようであった。
この原作者は女性で、彼女の祖母は超能力を持ち魔女のように言われていた人だったと、いつか読んだ雑誌に書いてあった。それだからだろう、そういう力を持つ人の内側がリアリティーを持って描かれている。原作を読んでみたい。


たりたくみ |MAILHomePage

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