喧騒及煩悩日々是徒然
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2004年10月06日(水)

ネット上での著作権問題というのが最近騒がれておりますが、実のところ私もそれは対岸の火事だとばかり思っていました。

まずこの文章をどう判断されるか、この日記をお読みの方にお聞きしたいのです。

当サイトにおける文章、イラスト、写真等著作物の権利は全てサイト管理者及び作者に既存します
著作物の二次使用は一切許可しておりません
個人的使用、鑑賞を含む無許可での創作物のダウンロード、印刷も固く禁じます

私はこの文章を『サイトにある全ての文章(小説、詩、日記)は無断転用してはいけないものだ』と判断し、ご本人もそう云う意図の元で書かれたことを確認しました。

昨夜、彼女から電話が入りました。
『…私の日記、無断転載された』
その相手は私も知っている、彼女とかなり親しい関係の方でした。
彼女はすぐにその方にメールを送り、私もその方がどういう状態でご自分の日記内に彼女の日記の文章を転載したのかを確認しました。

そして深夜になってその方から届いたメールにはこのようにあったそうです
『私はあの日記を多数の人に読んで欲しかったので貴女の日記を読んでいない人にも解るように、貴女の日記を掻い摘んで内容を書いた。
無断掲載されたことが衝撃だったと云うけれど、ウェブ上に自分の意見を掲載し、それに対して意見や批判などが書かれた際に『元の意見はこうだった』と掲載されることは、著作権の侵害にあたらない範囲内であり得ることだということを考えていなかったのは認識が甘かったのではないか?
私は書いた全ての文章に対してそう認識し責任を持っている。
過去に文章が他の場所で掲載されたことがありましたが、それに関して何も思うことはないし、承知の上でHPを運営して文章を書いている』

一見正論ですが、彼女のページにある文章のことを考えると、私には納得の行くものではありませんでした。

発端は10/3のフジTV系列放送『EZTV』で放送されたイチローの絵本の話でした
(以下は彼女が日記に掲載された原文そのままをご本人の許可を頂き転載しました)
友達と喧嘩した孫にお爺さんはこう諭しました。
『私は戦争をした日本人が嫌いだった。
 だがイチローを見て日本人が好きになった。
 だからお前も友達と仲良くなさい』
孫は友達と仲直りをしましたとさ、おしまい。

簡潔にまとめれば「許すとことは大切なこと」と言うことを、おじいさんは孫に言いたかった…ということです
が、私はこの話に両手を上げて賛成することは出来ませんでした。
確かに許すということは大事なことです。でも戦争という無益な行為において大事な人を沢山失ったら、その手を下した人間を許すことが出来ますか?
私は絶対に無理です。
でも戦争というものは、どちらか片方が悪いわけでなく、両方が悪いものだと思っている。
太平洋戦争は確かに会戦の発端を作ったのは日本かもしれない。
しかしアメリカは広島・長崎に原爆を落とし、沢山の罪のない人々の命を奪い、今も後遺症に苦しめつづけている。
しかしそれが許せない一方で、それがなかったら日本はまだ無益な戦いを続けたに違いないということを考えると、アメリカを責めきれないという気持ちもある。
(ご家族、親戚などに原爆症で苦しまれている方がいらっしゃいましたら申し訳ない発言だと思っています…しかし私の中でその考えがずっと離れないのです)
そして戦争に負けた日本は敗戦国として連合国の占領下に置かれた。
戦争の全ての責任を覆い被されるのは敗戦国の定めで、日本はそれを受け入れざるを得なかった。
日本は自分達が悪いということも認めた上で、アメリカに対しても悪いと言いつづけているにも関わらず、アメリカは一方的な勝者の論理を押し付けつづけている。
私はその一端をこの本に見たと思ったのです。
そんな本が、内容が素晴しいという事でTVでも取り上げられ、平和団体の問い合わせが来たり学校の教材として扱われているらしいという話を聞いて正直ぞっとした。

『これを書いた人はよほど短畧思考で真直ぐで人を疑う事を知らないか、戦争を全く知らない世代で、祖父母にそういう意味で戦争を知った人がいないんだろう。イチロー如き存在でジャップバッシングが崩れるわきゃねーだろよ。
まあ例えて言うならば私は戦争を起こす事に対して、ただ闇雲に反対するんじゃなくて理由を知った上で反対したいと思うタチなんで。第一、戦争は『独りで起こす』ものじゃない、私利私欲故にその策に溺れた多数の人間の浅はかな思念が起こすものだから。
そしてその時に負った傷は幾らそう思ったとしても根深く、容易に許すことの出来ないものだから。
だからこそ、あんな簡単な言葉で書き綴って欲しくはなかった。
あれでは読んだ全ての人が『全てを許す事が大切』という事をいいたいのだと言われても納得するはずはないだろう。あの文書を素直に受け取ることの出来る人間もいれば、その内容を見て余りに浅はかだと怒るものだっている筈だから。
この考えを押し付ける気は元々ない。読む人が各々に考える事こそ大切なのだと思う』

この文も彼女の日記から転載しました。
私の彼女の付き合い云々は抜きにして、彼女のこの言葉に私のいいたいことは集約されています。
彼女なりの言葉でそうまとめたのだと私は理解したのですが、それがその方には伝わらなかったようで、『この本が何を言いたいのか解らないし、読んだ人が何に感動したのかも解らない』と書いた彼女の発言に対し、こう書かれていました。

『直接その絵本を読んだことがあるわけではなく番組内で省略された絵本の内容が紹介されたのを見ただけであって、同じ文章を書く人間として、一部分だけで何かを伝えたいと思っている作者の意図が伝わるはずがないということが解らないのでしょうか?
イチローを馬鹿にしたような発言もどうかと思う。自分で何かを成し遂げたことがあるのか
その人の考えを書くためにサイトはあるんだから、書くなと言う訳ではないが、その人間を知っているからこそ読んでいて気分悪かった。何よりも一番残念なのはその文章を見る限り、その管理人が全く成長していないということ。薄々解ってはいたけれど 』
(ご本人は日記を無断転載されることに何も感じられないようなので、あえて転載しました)

…何だか最後は無断転載云々より、人間としての付き合い云々になってしまったようですが…
意見は人それぞれ、十人いれば十人が別々の意見をもっているというのは私も判っています。
昨日の日記で私が激怒していたのはこれが原因でした。
一人の人間と人間として付き合って、全てとは言わずとも理解する。
それが私は人としての付き合いだと思っています。
確かに自分も普段日記で色々と毒を吐いているから大したことが言える身分ではないというのも判っている。
でも『私と貴女との間柄に私はその意義を見いだしませんでした』なんて言い切ってしまうことが私には許せない。
…まぁ2年くらい前に私も元の相棒を怒鳴りつけて絶縁した。
日記で公開処刑のようにした。
それと今回のことの何が違うと問い詰められたら、口篭もってしまうかもしれない。

でも私ははっきりと言える。
『私がそういう言い方をするのは本当に腹に据えかねた時だけだ』と
それは多分本当に親しい方は判ってくれている。
そう云う時に私がどんな口調、どんな文章を書くかも…多分知っている。

それすらも理解できない人間と張り合おうとして居たのかと思うと、情けなくて涙が出てきた。

この件については私はもう触れない。
ただ、怒りとむなしさだけが残った。


http://akilabo.easter.ne.jp/103.html
今回日記内容の転載に際してサイト管理者である『彼女』から許可認証文を掲載して欲しいという申出を受けていました。
ですが、この日記がサーチによって検索されてしまうことで彼女のサイトに迷惑が掛かることを配慮し、その許可文は非掲載とさせていただきました。ご本人には許可を頂いております。


http://akilabo.easter.ne.jp/103.html



子安侑美香 |MAIL