■んークリスマス前の数日の記憶が無い。 多分忘れたい時間なのだと思う。 忘れたいと思えば忘れることは出来る。 忘れられないというのは本当は忘れたくないのだ。 多分ね。
■クリスマスはほこほことした時間を過ごしました。 まず、24日にV∞REDOMS@六本木、 25日にヴィンセントアトミクス、菊地成孔QLD@リキッド、 この2本のライブが決まっていたので、 彼氏さんと鍋したいねーと言ってたのは必然的にお流れ。 なので、24日は新宿で待ち合わせをして、デパ地下でお買い物。 いやあイヴのデパ地下は遊園地みたいだね! パーティー用のたべものがいっぱいで、 空腹で出かけてしまった私達にはもう天国というかある意味地獄でした。 ケーキとサラダとチキンを買って、 あとは彼氏さんちでピザを取ってカンパーイ。 ケーキはホールで買ったのに、一気に食べてしまった。 キハチのクリスマスシフォン。美味しかったー。
■それから六本木へ。 着く前に既に現地入りしていたBさんからメールがあり、 「ありえないことになってます!」とのこと。 いそいそと到着した途端にBさんと合流。イエー。 (そうそう、六本木一丁目駅の出口から見えた東京タワーがきれいでした) 促されて中に入ると、フロアのど真中に透明の四角いブース。 そして、その中にはドラム3台をはじめとするヴォアのセッティングに、 傍らにはマイクが20本ばかし…えええ??? 確かにこの日のヴォアは2セット用意されていて、 1セット目には「V∞REDOMS W/chorus」と書かれていたのだが (私はこれを「ダブルユー コーラス」と読み、 ののとあいぼんがコーラスだよ!祭りだよ!とさわいでいた) まさかこんな20本のマイクが用意されているとは思わなんだ(笑) しかも会場内にはつるされた大きなスクリーン、そしてたくさんの風船… 既に死んで極楽にたどり着いたのだろうか(笑)と思うくらいのファンタジックさ。 あげく、MOODMANのDJはずーーーっとクリスマスソングだった。ありえん(笑) しかも最後はなぜかめちゃめちゃ壮大な「蛍の光」だった(笑)
■そしてきっちり時間どおりにライブスタート。 ブースには…指揮者と、白いブラウスで揃えた聖歌隊が。 そう、1セット目はひたすらハーモニーを奏でる声と、 ヴォアのドラム隊&アイちゃんの雄叫び(←あえてこう表現したい)の合奏。 あきらかに面食らうお客さん。固まってる人も多い。 私も彼氏さんもBさんも踊りまくっていたが少数派(笑) しかし20人とかの人数の声より、アイちゃんの声のほうが圧倒的に存在感があった。 お客さんはあっけに取られたまま、1セット目が終了。
■ノドがカラカラになり、ラウンジへ向かうも、 ラウンジを対角線に横切る長蛇の列… しかしこの渇きっぷりには変えられぬ、と最後尾に着いたはいいが、 その後10分経っても列は1mくらいしか進まず(爆) どうやら、ドリンクを売っている人がむちゃくちゃ手際が悪いらしい。 しまいにはなんとビールが売り切れた(苦笑) ていうか、冷えたビールがなくなった、ってことらしいんだけど。 実際に列が進んで、売ってるところを見て納得… ひとり、全然動けない人がカウンターに居たのだ。ボーッとしてた(苦笑) もうひとりも決して動きがいいわけではなかった(苦笑) ちなみに、ドリンク(つーか水)を購入するまでにかかった時間、40分。 ありえねえ… この日はこの件だけがはげしくむかつきました。 おまいらにサービス業として給料をもらう資格はねえーーーー!!! と飛びげりをくらわしたい気分だったわ。 ヴォアの2ステージの合間のアイちゃんのDJタイムは30分、 当然水を手に出来た時は次のヴォアのステージが始まってました…(苦笑)
■2セット目はいつものV∞REDOMS。ドラムが血となり脈打つ。 2つのステージはすごく対照的だなーと思った。 1セット目が精神性を表現しているものなら、 2セット目は肉体性を表していると思った。 身体が勝手に動き出す! 踊る踊る。楽しい〜! 1セットが短い分、夏のワンマンほどの深さは味わえなかったけれど 今回のライブは頭で感じるライブだったなーという気もした。 (頭で考える、ではない)
■その後は電車の時間ぎりぎりまでアイちゃんのDJタイムで踊り倒す。
■と思っていたら、なんと彼氏さんがポケットに入れていたおさいふを落としたという! ええー!ついさっきお水を買った時はあったよね?? 顔面蒼白になってラウンジへ探しに行く彼氏さん。 私も、人が踊りまくってるフロアの床を見ながら歩いたが、当然見つからず… ていうか、客層を考えて、まず見つかる可能性は無いだろうなーと思った。 彼氏さんもそう思っていたらしいのだが、 私がラウンジに出て見渡したところで、彼氏さんがすっとんできた。 なんと、おさいふがあったという! どうやら入り口の受付に届けられていたそうな。 しかも、中に入ってた万券も含め、全て無事!! す、すげえーーー!! ありえない!! ああーサンタさんって本当にいるのかも!と思った瞬間だった。
■その後、電車に乗って彼氏さんの家の地元駅へ。 その頃はもうお腹がすきまくってて、なんか食べたいね〜とか言っていたのだが、 ここで2回目のミラクルが。 電車を降りた途端、甘く素敵なかほりが… ケーキの匂いですよ〜! 「わーケーキのにおいだよ〜」「食べたいね〜」 なんて言ってたその瞬間、 目の前に彼氏さんのお友達で、駅前のケーキ屋さんでバイトするMちゃんの姿が! そして私たちを見るなり、 「あ!助かったーー!!ケーキ余ったの、あげる!!」 まじですかーーーー!!(歓喜) すごい、今日はサンタさんがまたきてくれましたよ!(笑) Mちゃんにケーキ(昼に私達が買ったものより大きいケーキ(笑))を頂き、じゃあねとお別れ。 ひもじい私達には宝物のように見えました(笑)
■そしてその後、そのケーキの箱を持って歩いていると、 前から見知らぬ3人の男の子たち(大学生くらい)が。 「あのーそのケーキってどこで買いました?」 「あーごめんなさい、これ、もらい物なんですよー」 そういうとそうですかー、と肩を落とす3人組。 どうやらクリスマスパーティーをやるものの、肝心なケーキが手に入らない様子。 このとき既に時計は深夜0時を過ぎてたので、それは難しいかも… と思ったその時、少し先にコンビニの明かりが。 「コンビニにならあるかも!」と小走りになる3人組。 ああ、よっぽどケーキが欲しいんだねえ…といいながら、 後を追うような感じで同じコンビニに入ると、 ちょうど3人組がケーキ最後の1個を手にしたところを目撃! それは直径多分15cmくらいで、彼らが食べるには小さいんだと思うけど、 それを手にしてレジに向かう彼らの嬉しそうな顔ったら!(笑) はーよかったねーよかったねーと心の中で拍手をしながら 私と彼氏さんは3人組くん達を見送りました。
なんか本当にサンタさんはいるのかも!と思った夜でした。
■その後は彼氏さんちでモサム@AXのビデオ鑑賞会。 夜中の丑みつ時に大音量で見てしまいましたよ… 「カメラさんそこはタケイさんをうつすところだろう!!」 「ああっ!!ここはタケイさんがキメポーズをするところなのに!」 「このタケイさんステキ〜(うっとり)」 と、クリスマス深夜に語らうカポーですが何か。
■しかも翌朝は起きたらいきなり娘。コンDVDの鑑賞会ですよ〜。 「くはーこのよっすぃーが最高!よっすぃーになら誘われたい!」 「ミキティと一緒にカラオケに行きたいなあ…」 などと語らいながら、時間ギリギリまで鑑賞。 あやうく約束に遅刻しそうになったのでした(笑)
■そしてその後はQさんと待ち合わせて、新宿のカレー屋さんへ。 ナン食べ放題。Qさんが食べたくてしょうがなかったらしい(笑) 隣のテーブルの人もころころ入れ替わるくらいに延々と食べつづけ(爆)、 まんぷくだーと満足して、恵比寿へ。 あまりにお腹がいっぱいだったのでケーキなど食べれず、お茶をする。 アップルティーが美味しかった〜。 わんちゃんOKのカフェだったのだけど、私達がいる間は来ず…残念。
■夕方からはLIQUIDROOM ebisuへ。 もう、アルバムを聴いた時からずっと見たかったVINCENT ATMICUS!! モサム@名古屋やモサム@新潟とぶつかり(しかも新潟行けなかったし…) 涙をのんでいたのだけれど、やっと!やっと見れました!! これがもうーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!! と、「ー」と「!」を大量に書きたくなるくらいのかっこよさ!! トロンボーンの音が聞こえてきた瞬間、 すごく音が立体的になっているのを感じてびっくりした。 遠く遠くむこうから、深くゆっくりと立ち上がるような音。 まるで、3Dの映像を見ているような気分だった。 ベースがステージの真中にあって、 そこからシンメトリーにベース、ヴァイオリンが2つずつ。 音が広がる。これぞステレオ!わおうううう!!!! 思わず1曲目が終わった瞬間、Qさんに「3Dみたいだね!」と言うと Qさんも首をぶんぶんとたてにふった。 (後で聞いたら感想がことごとく同じだった(笑)) 1時間ばかりの演奏があっというま。 2月のクアトロも行きたいーーーー!!
■しかしKクチQLDは最後まで聞かずに退出… んー…悪いわけじゃないんだけど…VINCENT ATMICUSで満足しきったところはある。 ていうか、Kヒミさんが出てきて、フランス語でポエトリーリーディングを始めた瞬間、 なんかものすごく爆笑したい気分になってしまい(爆) や、Kヒミさんが悪いわけじゃないんです。 むしろ、Kヒミさんが完璧なたたずまいでそこに居るのに、 隣に居るのがおでこペカーなKクチさんってシチュエイションに笑えてしまい(爆) これもQさんと意見が一致したんだけど、 Kクチさんって…本人が大まじめに格好つければつけるほど、笑えるんだよなー(笑) DCPRGの「ミラーボウルズ」の時、タクトを振らずに客席をじっと観察してる時も 多分ご本人はキメていらっしゃると思うのだがその姿もなんだか笑える、ということで一致(笑) その点、スパンクスで瞳ちゃんが隣に居た時はしっくり来てたよなあと… ふたりがかもしだす、完璧に2、3歩及ばないいびつさがかみ合ってたよねえと。 「第2期スパンクスは奇跡のユニットだった」ということで結論が出て納得。 かっこつけてもきまりきらないところはモモさんと共通してたんだな! そうだそうだ〜と、ふたりして収まりのいいところに気持ちが落ち着いて笑った。
あ、演奏は本当にステキだったのですよー。 なんだろう、食い合わせが悪いと言うか(笑) どんなに美味しくても、同じお皿に高級トロと霜降りステーキが一緒に入ってたら なんかイマイチじゃないですか(笑) ってこんなたとえでいいのか(笑)
まあとにかくこんなにも意見が一致するQさんと見れてよかったです(笑)
■26日にはイエローモンキーのイベントが東京ドームであったんだねぇ。 私の周りにもこのイベントに行った人がたくさんいて、 皆、それぞれに感想を綴ったものを読んだりした。 最後に4人で「JAM」を演奏したのだけれど、 ほとんどの人が演奏はひどかった、と書いてた(笑) でも、聴きたくなかった、って感想はいっこも読まなかったなあ。
■バンドの終わりについて、特にここ2年くらいはいろいろなことを考えるよ。 バンドメンバー以外は全て部外者であり、傍観者だという考えに変わりは無いし、 悲しいと思ってもそれはバンドに対してではなくて 自分の思いに対して持つものだと思ってる。
■そして、解散するという事実は言葉よりも活字よりも、 何より音が如実に物語るんだなあ、とも。 解散ライブが納得の行く音ならば、 そもそも解散する意味を見出せなくなる。 納得するのは音に対してじゃなく、自分の気持ちに対して、なんだなあと。
■思えばいろいろなバンドの終わりを見てきた。 自分にとって大きなものの最初はUNICORNだった。 最後に出たアルバムは、バンドの音じゃなくソロの集まりだと思った。 だから解散します、と薄い手紙が一通来ても驚かなかった。 解散ライブは無かったし、無くていいと思った。 自分の中ではケリがとっくについていたし、 (好きじゃなくなった、という意味ではなく) なにより感傷的感情的な空気の中でUNICORNの音は聴きたくないと思った。
■次はKATZE。これは寝耳に水だった。まだ続くバンドだと思っていたから。 解散発表と同時に明かされた、バンドの実状に驚愕。 続いていたのが奇跡のようなバンドだったと知った。 でもその解散ライブは全てを、全く残さず出し切ったもので、 長らく自分の中でのベストライブに位置していたものだった。
■そしてThe Bell's。活動休止という名の解散。 どんどん煮詰まっているのは聴いていても感じていたし、やっぱり驚きはしなかった。 ただ寂しかった。 最後のライブは物足りなさが残った。 欠けたピースは補充できないまま終わった。 これが、解散ライブというものなんだ、と肌で知った。 欠けたから解散なのだと。
■そしてナンバーガール。 何度も書いてるけれど、 解散という事実と、完璧なライブが共存するという、 本当ならばありえない最後のライブだった。 完璧ならば解散する必要が無く、 でも解散するという事実を一瞬で納得させた音。 あんな音が一生のうちにそう何度もあるわけないというのは知ってる。 げんに、こんなこともう17年とか続けてて、 KATZEとナンバーガールの、その2回だけだ。
■THEE MICHELLE GUN ELEPHANT。 音が、解散「した」バンドだと伝えるラストヘヴンだった。
■事実って、なんて生々しいんだろう、と、いつも思う。 そこには私が持つ感情や思い入れなどを考慮する余地など当然なく、 事実は事実としてだけ切りこんでくる。 容赦など無い。
■でも、私はそれを嫌だとは思わない。 事実はどんなものの前でも平等で、誰の味方もしない。 だから、ありのままのむきだしの状態で受け止められる。 どう解釈するかは、自分次第なのだ。 求めるものと与えられたものが万が一一致すればもうけものだ。 そして、それをおおいに感謝したいと思う。 そのくらいの感じで生きている。
■最近思い出すのは、 私にいつも生々しい感情をぶつけては私をさんざん泣かせた人のことだ。 その人はいつも言った、 「自分はどうしたい?」 「他人がどうするだろうから、じゃなくて、自分の行動を自分で選べ」 謙遜や期待、嘘なんて通用しなかった。 言われたことしか受け取らない、 言ったことしか思ってない。 どこまでも、私に行動させた。 「私に行動させた」。 これが、どれだけ難しいことか? 今になるとよくわかる。 ラクをしたければ相手に態度で望みはっきりとは言わず、 (はっきりと言えば傷つくから) 相手がそれをくんでくれるのを待てばいい。 そういう人のほうが絶対的に多いんだ。 いつだって本気の行動だけを求められた。 もちろん、相手も私には本気の行動しか示さなかった。
だから嘘がつけずに崩れた。
耐え切れなかったのは私のほうだ。 でも、そこでギヴアップをしたことに、後悔はしていない。 多分そこが限界だった。 手を離したことで、もっと自分を解放できたのだし。
だけど思うよ、 本当の感情を示してくれる人が この世にはなんて少ないんだろうね。 笑ってるような皮だけ見せられても嬉しくないよ。 きれいに飾られた食卓にろう細工を置いたようなものだ。 だから今、本当の感情を見せてくれる人を大切にしたいと思うよ。 さんざん泣いて、ドロドロになって疲れ果てて、 楽しかったことよりも憎く思う気持ちが強かったこともあったけれど、 でも今はようやく、感謝したい気持ちが勝ってきたよ。 いつも私に本気をくれてありがとうと。 こんなことを伝える術ももうないけれどね。
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