つぶやきDiary
何気ない日常のつぶやき
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2006年04月12日(水) クリスティもののドラマ

私は平日がお休みなので、って今日なのですけど(笑)、一番ゆったりした気分になれるのは火曜日の夜だったりします。
で、夕べはのんびりとテレビでも、と思っていたら、なんとタイミングよく、私の大好きなアガサ・クリスティの原作をもとにした2時間ドラマと言うのをやっていました。

原作は「パディントン発4時50分」、ミス・マーブルと言うおばあちゃま探偵が活躍するお話です。
物語は、ミス・マープルのお友達である老婦人が、パディントン発の列車に乗ったことから始まります。
列車の窓から外を眺めていた老婦人は、たまたま隣を並走していた列車の窓越しに、女性の首をしめている男の後姿を見てしまいます。
この後姿だけを見た、と言う点が後にポイントとなるのですけど(^^;

びっくりした彼女は、さっそく列車の係員に告げ、隣を走っていたはずの列車を調べてもらいます。
けれど、結局あやしい人物も死体もみつからない。
錯覚だったのだろうと決め付けられ憤慨した老婦人は、友達であるミス・マープルに相談します。
すぐに興味を示したミス・マープルは、翌日実際にその列車に乗ってみて、ことの真相を推理し始めます。
友達は嘘や錯覚にとらわれるタイプではない。実際に殺人はあった、そして友達は窓越しにそれを目撃したと信じていいだろう。
けれど死体はなかった。列車から消えた? おそらく、途中列車から投げ捨てたのではないか、と。
そして、線路際にある広大な敷地に立つ屋敷に目をつけるのです。

そこで登場するのが、ミス・マープルの知り合いの優秀なる家政婦さん。
彼女は、ミス・マープルの要請に答え、その屋敷に家政婦として乗り込み、敷地内を探索します。
そして、ついに死体発見・・・さて、はたして犯人は?
・・・と、こういったお話なのですが(笑)

クリスティの原作を、日本に置き換えてのドラマ化と言うのは、どんなものだろう、と少々不安はありました。
第一、ミス・マープルは真っ白い髪で小柄な、一見おとなしそうなごく普通のおばあちゃん、と言う設定です。
でも、ドラマでは岸恵子さんが演じるとか。あんなハイカラな(古い!)女優さんがマープルを?(^^;
確かに、とってもモダンな探偵さん、しかも殺人現場を目撃するお友達役も木の実ナナさんと言うあでやかさ。
原作のごく普通の老婦人ふたりが、なんとも華やかなセレブ熟女となっていたところは、まあご愛嬌かな(笑)

でも、探偵役の岸さんのお住まいのアンティークな雰囲気は、原作の昔ながらのイギリスのゆったりしたお部屋のイメージをかもし出していましたし、全体には原作をうまく日本に当てはめていたと思えました。
家政婦さん役の、はしのえみさんもとってもかわいい。
原作では、もっときりっとしたイメージではありますが、でもこんなかわいくて優秀な家政婦さん、いいかもって(笑)

お屋敷のいかめしい主人やら、一癖ありそうな息子たちやら、その周辺の人物やらも、それぞれあやしげで、なかなかよかったです。
しかも、ほぼ原作に忠実に作られていました。実は最後にもうひとつだけ秘密が隠されていて、残念ながらそれは省かれていましたが(^^;

クリスティものは、かなりの数が映画や海外ドラマになっていて、BSなどで時々見ることができました。
以前、この「パディントン発〜」もその海外ドラマで見たのですが、それよりも今回の日本版の方が楽しめたかも。
なかなかやりますねえ(笑)


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