Water Garden
あや



 愛犬の病


とうとうこの時が来てしまったな、と。
現在の実家へ引っ越したのが中学2年生の時。
ご近所さんに「番犬にどう?」と勧められたのが
プル(雑種・♀・14歳)との出会い。


人生の半分を一緒にすごして来大切な友人。


その大切なプルちゃんが
「倒れた。心臓の病気らしい」と
母から電話があった時は動揺を隠し切れませんでした。


最初は、事務所のちょっとした段差でこけ、
暫くすると痙攣を起こし、周りには糞尿や吐いた汚物
口からよだれ、という状態に。


血相を変えた父が母に報告し、慌てて病院にかけこみ
注射2本を打ってひとまず落ち着いたと。
先生が言うには、心臓の病気でしょう、と。
現場に居た訳ではないので詳しい事は分かりませんが…。


母からの電話を受けている最中、涙が止まりませんでした。
まだ彼女は、しっかり生きてるのだから
泣くのはおかしいと思うのだけど。


それでも、以前飼っていた猫が
私の腕の中で息絶えた時の事を思い出し、
どうにも止まらなかったんです。


もっと長生きして欲しい。
あと5年。ううん、1年でもいいから。






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苦しいのなら、早く楽になったほうがいいのかな。


こう考えるのは人間のエゴかしら。




先にあげた「以前飼って猫」のサムは
猫エイズにかかり、余命半年の所を2年以上生きました。


元気に家の中を駆け回っていたのが、
だんだんコタツの中から出なくなり、食欲も落ち、
猫エイズ特有の口臭も出てきました。


最期は母が見守る中、
私の腕の中で眠るように目を閉じました。
サムも人生の半分、ううん、
ほとんどを一緒に暮らした猫です。


「病気でとっても苦しかっただろうけど、
大好きな彩ちゃんの腕の中で天国に行ったんだから
サムちゃんもきっと喜んでるよ」


先生の言葉が忘れられません。
苦しかっただろう、悲しかっただろうと思う。
それでも、私のそばに居てくれたサムを一生忘れない。
忘れる事なんて出来ない。


交通事故で、子猫のまま死んでしまった夏彦。
たった2年しか生きられなかったけど
とっても勇ましい姿で我が家を守ってくれたポチ。


みんな絶対に忘れない。
彼らの分もプルには長生きして欲しい。


2003年08月22日(金)
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