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モクジ 雑念

+オメデトウゴザイマス

江戸川紅子、20代、飲食店勤務

こーやって、自分の名前を改めて漢字にすると、凄いわ。
どうして親は、こんな名前をくれたのかしら。
名前の半分、濁点だし。
凄い名前だわ、エドガワベニコ。


 なんで出勤前に、こんなこと考えてるんだろ


玄関のドアノブを握ったまま、我に返った。
「まぁ、名前のことは、今更どうしようもないし。
 この名前で損したことは、パッと思いつくほど無いし・・・。」
独白しながら歩き、エレベーターで1階へ向かった。

外へ出る前に、必ず郵便受けをチェックする。
ほとんどが、ピンクチラシ。
面白半分で中学の頃、電話したのを思い出す。
コスメブランドからのDM、美容院のDM、服屋のDM。
アタシ宛の郵便物は、大半がこんな感じ。

 「あ。」

年に4回、忘れた頃にやってくるFCからのハガキ。
ハガキの裏を返そうとすると、背中から声が聞こえた。
「おはよっ。」
「おう、カブちゃん、おはよー。」
カブちゃんも自分の郵便受けを開け、いつもの一言。
「ピンクチラシばっかり・・・。」
そう言って、不要なモノをクシャクシャとゴミ箱に投げた。
「紅子は、なんか来てたのか。」
手にしてるハガキを、カブちゃんが覗き込む。
「うん、FCから。」
「紅子は、テッコが大好きだもんねー。(笑)」
「や、そうでもないってば。」
「アンタ・・・あんまり真剣な顔で言うとテッコが、寂しがるよ。」
「こんなに恋い焦がれてるんだから、アタシの方が寂しい!(笑)」
「そんなだから男が出来ないのよ、紅子さん。(笑)」
「カブちゃん、ムカツクー。(笑)」
そりゃさ、カブちゃんには2年半続いてる彼氏が居るからさ、余裕なんだろうけどさっ。
こんな幼気なアタシを置いて、サクサク歩くこと無いじゃない!(笑)

駅までの道。
時間は、午前11時過ぎ。
人通りも多くなって来る頃だ。
「で?テッコから、なんだって?」
カブちゃんに言われなきゃ、ずーっと握ってるトコだった、このハガキ。
掌で丸まったハガキを、両手で開いた。
「お。」
そうだった。


そんな企画、すーっかり忘れてた。
しかも、当選してるし。
“テッコと話せる企画”に応募したんだった、アタシ。


立ち止まるアタシの場所からは、カブちゃんの背中が小さく見えた。


+ 一言雑念 +
下書きと180度変わってしまった、第1話。(笑)
主人公の名前も隣人の名前も違いすぎる!!!
若干、この先の不安を隠せません。(笑)
ま、いっか。 ←B型気質
毎回、思ったことを此処に記そうと思います。
日記形式の頁を借りようと思ったけど、面倒だしさ。 ←面倒クサガリータ(笑)


 ←拍手とコメント宜しく哀愁!
宇野 87 |メイル