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モクジ 雑念

2+オーナーです

 おめでとうございます!


店での休憩中、その文字を見ながら遅い昼食を取った。
2週間後、アタシはテッコに会える。

 何を話そう 何を聞こう 何を着よう

って・・・初めてのデートじゃないんだから。
あー
でも、デートみたいなもんか。(笑)

「なんか・・・おなか、いっぱいだわ。」
考えただけで、お腹が膨れる。
箸を置いて、テーブルに肘を立て、頬を付いた。
「美味しそうですねぇ、それ。」
「・・・ビックリしたぁ。」
「ゴメン、ゴメン。ねぇ、1コ頂戴?」
この店のオーナーの浦原さんが、背後から手を伸ばしてきた。

飲食店(この店)を経営する浦原さんは、自称20歳。
都会の中でも隠れ家的な位置にあるこの店を、とても愛している。
若い頃は、モデルもやっていたらしく、女に困らなかった・・・らしーです。
この人、頻繁に嘘を付くので何処までが本当なのか信じられない。
だって、その笑い皺。
20歳には見えませんぜ、オーナー。
見るからに、アタシよりは年上でしょう。
まぁ、背も高いしモデル経験ありそうな風貌だけど・・・“若い頃”って。
“自称20歳”の若い頃って、一体いつですか。
笑い皺、(無駄に)豊富な知識・・・30代半ば、ってとこですか?

大きな掌から真っ直ぐに伸びる指で、ミートボールを1つ頬張った。
「何か当選したんですか?」
彼は、指先に付いたミートボールのタレをペロッと舐め上げ、
机の上で寂しそうに放置されたハガキを手に取った。
「うん、当選しました。」
「嬉しそうじゃないですね。(笑)」
「んー、嬉しいけど複雑。緊張してんの。(苦笑)」
「どうして?」
目の位置より、少し伸びた前髪の隙間から此方を見る。
「テッコですよ、テッコ。緊張しますよ、そりゃー。」
「その調子で言ってやりゃいーじゃないですか。よぉ!テッコ!とかって。(笑)」
いやいや・・・此処で言えても、本番は無理でしょう。(笑)
浦原さんは、人ごとのように“こんなん、どうですか?”と
テッコに対する挨拶法を続けていた。
アタシ以外の人にとっては、人ごとなんだけどさ、実際。
「ま、宜しくお伝え下さい。」
「・・・知り合いですか?」
「いーえ、全く存じ上げません。(笑)
 さてと・・・お先に失礼しますよ。」
浦原さんは、フアーッと背伸びをし、両手を天井に伸ばした。
アタシは、その姿を下から見上げる。
クセのある明るい髪が、ライトに染まった。
「ごちそうさまでした、肉だんご。」
「あ、どういたしまして。」
ギャルソン姿の浦原さんは、長いエプロンをヒラヒラさせて仕事に戻っていった。


この煙草を吸ったら、アタシも仕事に戻ろう。
口にくわえた煙草に火を付けて、溜息のような煙を吐いた。


+一言雑念+
ああ、フロに入りたい。
またもや下書きと全然違う内容になってしまいました。
浦原って・・・・喜助じゃん!みたいな。(笑)
(「BLEACH」知ってる人しか分からないね)
だってさ、下書きには“和哉くん”って書いてあったんだもん!
そんなの今は、ムリムリ!(笑)
ムリしてもいーんだけど、此処は抑えてみました。
でも、モデルは“和哉くん”でオネガイシマス。(笑)
とりあえず、オーナーの浦原さんは、オーナーらしくないトコがステキなんです。


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宇野 87 |メイル