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モクジ 雑念

3+穏やかな1日++H

今日も晴れ。

無愛想な顔と比例して、太陽はこれでもかと微笑む。
この時間には不似合いなサングラスで目を隠した。

其れは時々、人と目を合わせるのが面倒になる為。
今の気持ちを表現せず、目は口ほどに物を言わずに済む為。

事務所に着くと、何よりも先にパソコンの電源を入れる。
机の上にノートパソコンを置く。
そして、パソコンの右横には煙草と灰皿を。
左横には、携帯を。

「ひさっさん・・・今朝も電波受信ですか。」

「ウルサイ」

タクロウは、朝からウルサイ。
寂しがり屋だけに構って欲しいらしいが、オレはお断りだ。
オマエの相手をしてるほど、暇じゃないんでね。

「ヒサシはさ、電波受信しなきゃ1日が始まらないんだよ。(笑)」

“ね?(笑)”と笑いかけるジロウを横目に、煙草に火を付けた。
ゆ〜っくりと吐き出した煙を、タクロウに吹きかける。
すると、だんだんとタクロウの顔に皺が寄っていくのが見えた。

之ハ面白イ・・・

2度目を吹きかけようとした時、漸くタクロウは、此方に顔を向けた。
煙が目に沁みているのだろう。
その顔は、片目を閉じて涙目になっていた。

「ひさっさん・・・オレの視界を妨害しないでくれますか。」

「だって、面白いんだもん。(ニコリ)」

とびきりの笑顔と共に、3度目の煙を御見舞い。
おっ、防御か?
手にしていた雑誌を盾にしやがった。
コノヤロッ・・・あ。

「ハイハイハイ!ヒサシもタクロウくんをオモチャにしなーい!」

持っていた缶飲料を勢い良くテーブルに返した、ジロウ。
其れは、“裏番、怒りの鉄拳”の表れでもあった。
かわいー顔して、怖いからなー、ジロウは。

オレはパソコンに顔を向け、改めて体勢を整えた。

「そういえば、企画の相手、決まったの?」
タクロウが、煙草をくわえたテッコに尋ねた。
「うん。この3人に決定、ってとこかな。」
ニコニコしながら、テッコはハガキを差し出した。
「この子・・・なんで選んだの?(笑)」
ジロウが指したハガキには、シンプルに“当てて下さい”とだけ書かれていた。
「意表を突いちゃおうかと思って。(笑)
 まさか、自分が当たると思ってないと思うのね、この子。(笑)」
あら・・・テッコらしい考えだこと。
よほど嬉しいのか、指先の煙草でリズムを刻んでいた。


さぁて・・・ネジ巻いて働くとしますか。


+一言雑念+
メンバー登場第1弾は、ひさっさんで御座いました!(拍手)
アタシの中のヒサシ像は、こんな感じです。
之は、もう本当に申し訳ないのですが、フロミーの頃と変わらないかも知れません。(笑)
“タクロウには冷たく”が、モットーの電波人間。
シンプルでいて五感の働く(=受信率が良い)、其れが雑念のヒサシです。
まぁ、話が進むうちに変化すると思うけど。(笑)


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宇野 87 |メイル