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モクジ 雑念

10+いらっしゃいませ

どうすんの、この状況。
今すぐ逃げ出したい!って・・・・ムリか。
浦原さん、“冗談っスよ”って言って下さいよ。
「冗談でしょう?」
「誰か冗談、言いました?」
嗚呼、ごめんなさい。
そうですよね、冗談じゃないんですよね。
聞いたアタシが、馬鹿でした。

それからというもの、どうも顔が硬い。
今から硬くなって、どーすんのよ。

不覚にも、手と足が一緒に動いてしまいそうだわ。

「緊張してる?」
逆に、浦原さんに聞いてみた。
「いーえ。」
・・・と言う割には、貧乏揺すりしてるじゃん。
「紅子さんは・・・・いーです、言わなくて。
 アナタの気持ちは、痛いくらい分かりますから。(含笑)」
と、腕を組んでウンウンと頷いた。
クセのある髪が、フワッと揺れ、ライトに照らされた。

硬い表情だけど、今のアタシもフワフワ揺れてるのかも。


扉の向こうで、車の止まる音が聞こえた。
少しして、人の話し声と、車のエンジン音。
そして、コツコツと階段を上る靴音。

喉をゴクリと鳴らした

扉が開いて、外気が流れ込んできた。
同時に、風が強く吹いて、思わず目を閉じてしまった。
目を閉じたのは一瞬。
其の時から、この部屋の色が変わったのを鼻先で感じた。

其の人は、隣を歩く背の高い男性と喋っていた。
「いらっしゃいませ。」
浦原さんは、手を組んで深々とお辞儀をした。
見とれていたアタシも、一歩遅れてお辞儀をする。

大音響で心臓の音が聞こえる

「こんばんは。」
ブラウン管などを通して聞き慣れていた声が、頭上を通る。
思わず、頭を上げて声の主を目で追った。
長身の男性と笑い合う、後ろ姿。

硬い表情は、其の人の登場と共に消え去った。



+一言雑念+
お久しぶり過ぎてすいません。
此処だけの話し、すーっかり忘れてました。>更新
正月ボケ、ってことで許して下さい!
で・・・テッコさんの笑顔って言うのは、何か、こう
ほぐしてくれそうな効果があるように思うんです。
バクバク緊張していても、こわばっていても。
気付けば、口元緩んじゃうような。(笑)
そのような効果が、あるように思います。
其れだけです・・・すいません。


 ←拍手とコメント宜しく哀愁!
宇野 87 |メイル