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モクジ 雑念

15+反省会

聞いた?


今の声。


テルの冷たい声。


怒ってるなー、あれは。



それまで気分良さそうだったのに、急に眉間に皺寄せて。

怒って当然、だよね。


まあ、これ以上言うこともないし・・・・。
浦原さんに言って、担当代えてもらお。




特に、自分の変わった様子はない。
余計なこと・・・黙ってれば分かんないことまで言ってしまったけど。
んー、凹んではいるけど、大したことないわ。
うん、大丈夫。





さっきと同じ。
店内奥の勝手口横に座り込んだ。

其処には、先約が居たんだけどね。

「どうでした?憧れのテルさんは。」

浦原さんは、だらしなく座り込んで壁にもたれた。

「憧れは憧れのままで良いですね。(笑)
 あんまり近づきすぎると、痛い目に遭うってことが分かりました。(苦笑)」

自分の不注意なんだけどね。

「せっかく、このお店、気に入ってくれたかも知れないのに。
 逃がしちゃったかもね、さっきので。(笑)
 アタシの担当になるかも知れなかったのになー!」

と言うと、浦原さんが、“そんな小さい肝っ玉の芸能人はバカです”と
本気だか冗談だか分からない口調で、笑顔を見せた。


あはは、と笑って、話しが途切れてしまった。
何処を見るでもなく、目の前の無機質な壁に自然と目がいった。
フロアの内装とは違って、此処の壁色は、あまりにも冷たい。












さっきのテルの声に似てるなあ。









「帰ってイイっスよ。」


胸ポケットから取り出した煙草に火を付けて、浦原さんは言った。

胸の内を見透かされたのだろうか。
それとも、ジメジメと滲み出ていたのだろうか。

「え・・・・でも、忙しいのに・・・。」

吐き出された煙の向こうから声が届く。

「あれぇ?気付いてないんスか?
 紅子さん、今にも泣きそうですよ。」

立ち上がった浦原さんは、ポンッとアタシの頭に手を乗せて“おやすみなさい”と言った。




+一言雑念+
こんな甘い店、あんのか?!(笑)
テルは来るし、浦原さんは甘いし。
いーなー、ラクチンで。(笑)

とりあえず、冷たいテルの声に500萌。(笑)


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宇野 87 |メイル