雑念エンタアテインメント
モクジ 雑念
タクロウが呼び止めた彼女は、いつのまにか目の前に立っていた。 そして、彼女の前でオレに降りかかってきた、タクロウの拳。 よく、マンガなんかで目の周りに火花が飛び散ったり、頭の上を小鳥が飛んだり。 そんな場面を見るけど、まさに其れ。 目の前がチカチカした後に、じんわりと頭が悲鳴を上げる。 右手で頭上を押さえ、膝の間に少し頭を入れた。 こんな姿、遠くから見れば、唯の丸い岩にしか見えないかも。
「大丈夫・・・・ですか?」
驚いた様子で声を掛けてくれる彼女。 チラリと見上げた彼女の表情は、眉間に皺を寄せていた。
こんな無様な姿、ファンの前で見せるなんて・・・。 タクロウ、何考えてんだよ。
「大丈夫、大丈夫。 此奴の頭、石みたいに硬いから。(笑)」
イテテテ。 んなこと言いながら、人の頭をコンコン叩くなよ。 ってかさ、指輪してるトコで殴ったでしょ?
「試しに殴ってみる?(笑)」
「え? や・・・其れは、いーです。」
「滅多に殴れないよ。 オレか・・・此奴の母ちゃんくらいかな、殴れんの。(笑)」
母ちゃんだって、殴らないよ。 こんな殴り方しないっての。 タクロウ、根性悪いんじゃないの?
突然、立ち上がったオレにビックリした彼女の目は、まん丸で。 綺麗に塗られたマスカラと紫のアイシャドウが印象的だった。 ほんの数秒、彼女の目を見ただけなのに。 その時間は、とても長く感じられた。
「なにか・・・・?」
彼女の口唇が動いた。
「・・・・別に。」
「べつに、じゃないでしょ?テルさん。 謝らないと、彼女に。」
謝る?
オレが?
なんで?
「良い年した大人が、女の子にも謝れないなんて・・・。 テッコさんも落ちぶれたもんですねー。」
タクロウは、アゴを指でさすりながら遠くを見て言った。 その言い方に、オレの表情は更に不機嫌さを増し、彼女を一瞥してやった。 彼女は、怪訝な目でオレを見た後、目をそらして肩をすくめた。 タクロウはと言えば、いまだに明後日の方を見ている。
「あたし・・・・貴方に謝って貰う理由もありませんし。 それに、謝るのはアタシの方ですから。」
彼女は少し俯くとハッキリと言った。
「でもさ、さっきの言葉は傷つくよ、テッコ。 “出て行って貰えますか?”は無いでしょうよ。 あ〜んな冷たい声でさ・・・ちゃんと言い方があるでしょ?」
彼女に続いて、タクロウが口を開いた。
ったく。 オレが、何を謝れって言うの? よく分かんないよ。
面白いくらいに、ふて腐れた顔で彼女を見てやった。
+一言雑念+ どうですか! 性格悪いのはタクロウじゃなくて、テッコなんじゃないの?! なーんて、そんな苦情は受け付けません!(笑) 感想なら受け付けますが、苦情はお断りです!(笑) (作者も性格悪いな/笑)
しかしながら最近、上手い具合に文章が進みません。 言葉が出てこないんですよ。 毎回、駄文ばかりで申し訳ないです ヽ(;´Д`)ノ
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