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モクジ 雑念

18+一瞥ムスタング+TE

タクロウが呼び止めた彼女は、いつのまにか目の前に立っていた。
そして、彼女の前でオレに降りかかってきた、タクロウの拳。
よく、マンガなんかで目の周りに火花が飛び散ったり、頭の上を小鳥が飛んだり。
そんな場面を見るけど、まさに其れ。
目の前がチカチカした後に、じんわりと頭が悲鳴を上げる。
右手で頭上を押さえ、膝の間に少し頭を入れた。
こんな姿、遠くから見れば、唯の丸い岩にしか見えないかも。

「大丈夫・・・・ですか?」

驚いた様子で声を掛けてくれる彼女。
チラリと見上げた彼女の表情は、眉間に皺を寄せていた。

こんな無様な姿、ファンの前で見せるなんて・・・。
タクロウ、何考えてんだよ。

「大丈夫、大丈夫。
 此奴の頭、石みたいに硬いから。(笑)」

イテテテ。
んなこと言いながら、人の頭をコンコン叩くなよ。
ってかさ、指輪してるトコで殴ったでしょ?

「試しに殴ってみる?(笑)」

「え? や・・・其れは、いーです。」

「滅多に殴れないよ。
 オレか・・・此奴の母ちゃんくらいかな、殴れんの。(笑)」

母ちゃんだって、殴らないよ。
こんな殴り方しないっての。
タクロウ、根性悪いんじゃないの?













突然、立ち上がったオレにビックリした彼女の目は、まん丸で。
綺麗に塗られたマスカラと紫のアイシャドウが印象的だった。
ほんの数秒、彼女の目を見ただけなのに。
その時間は、とても長く感じられた。

「なにか・・・・?」

彼女の口唇が動いた。

「・・・・別に。」

「べつに、じゃないでしょ?テルさん。
 謝らないと、彼女に。」



謝る?

オレが?

なんで?



「良い年した大人が、女の子にも謝れないなんて・・・。
 テッコさんも落ちぶれたもんですねー。」

タクロウは、アゴを指でさすりながら遠くを見て言った。
その言い方に、オレの表情は更に不機嫌さを増し、彼女を一瞥してやった。
彼女は、怪訝な目でオレを見た後、目をそらして肩をすくめた。
タクロウはと言えば、いまだに明後日の方を見ている。

「あたし・・・・貴方に謝って貰う理由もありませんし。
 それに、謝るのはアタシの方ですから。」

彼女は少し俯くとハッキリと言った。

「でもさ、さっきの言葉は傷つくよ、テッコ。
 “出て行って貰えますか?”は無いでしょうよ。
 あ〜んな冷たい声でさ・・・ちゃんと言い方があるでしょ?」

彼女に続いて、タクロウが口を開いた。





ったく。
オレが、何を謝れって言うの?
よく分かんないよ。













面白いくらいに、ふて腐れた顔で彼女を見てやった。





+一言雑念+
どうですか!
性格悪いのはタクロウじゃなくて、テッコなんじゃないの?!
なーんて、そんな苦情は受け付けません!(笑)
感想なら受け付けますが、苦情はお断りです!(笑)
(作者も性格悪いな/笑)

しかしながら最近、上手い具合に文章が進みません。
言葉が出てこないんですよ。
毎回、駄文ばかりで申し訳ないです ヽ(;´Д`)ノ


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宇野 87 |メイル