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モクジ 雑念

21+それから

そんなに此処は、居心地が良いのだろうか。



前回より少し小さめの個室からは、男女の笑い声が聞こえてきた。
アタシは、今から其処に料理を運びに行く途中なんだけど。




非常に。








非常に入り辛い。










どうして、アタシを指名するんだろう。
アタシは、あなたのファンなのに。
あなたも其れは、知ってるでしょ?
なのに、どうして、わざわざアタシを。
もし、アタシが、この状況を外に漏らしたら、どーすんの?



そりゃ知ってますよ。



あなたが、度々、各誌の見出しに名を馳せてることくらい。
そのくらい知ってますよ。
だって、アタシは、あなたのファンだもの。

その週刊誌を見るたびに、アタシは、ヤキモキして。
友達と、「どーなのよ?!」なんて討論し合ったり。
しょーもないヤキモチのような、嫉妬のような。
なんとも言えない感情にヤキモキして。
紙面の言葉に何度も踊らされましたよ。







そして今、目の前には、まさに「どーなの?!」的な風景が。











「お待たせ致しました。」



あたしの声は、この2人に届いてるのかしら。

そりゃ、こんなデカイ声で話せば、外にも聞こえるよ。
料理運んでる途中から、丸聞こえだっての。

どーなのよ、このマナーの悪さ。
この人、本当にテルなんだろうか。
もしかすると、ソックリさんなんじゃないの?




「あ、彼女がさ、オレの企画、台無しにした子。(笑)」



アタシをチラリと見て、そう言った。

“うははは”と笑う声。
テルだ。
紛れもなく、テルだ。

一緒にいた女性は、「えー、サイテー」とアタシを一瞥した。
「アタシなら、テルくんとの約束、忘れたりしないのにぃ。」と。
小声で、そう漏らした彼女の声は、頭に響く声だった。








 アンタの方が、サイテーでしょ―――








その言葉を飲み込んで、彼女に愛想笑いを向けた。
口元は笑っても、目は笑ってないのが、自分でも分かった。



 それから、この部屋に来てからのアタシに、テルは、目も合わせてくれなかったよ。



+一言雑念+
どーですか!!!
このイヤなヤツっぷりは!(笑)
アタシの書きたかったテルって、実は、之だったのかも!
と、最近は思います。(笑)
普通に書いてるより、遙かにペンの速度が速い。
いけずなのかなー、アタシ。
だから、此処のテッコの反映されちゃうのかも。
って、其れもどうかと思うよね。(笑)


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宇野 87 |メイル