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| 2005年05月07日(土) |
リアルな水槽はリアルでない? |
GW中だが『環琵琶湖文化論実習』で琵琶湖水族館にいった。学生は自由参加だが30人弱来ていた。途中で、博物館の学芸員の川那部さんに説明していただいた。いろいろ話していただいたが、水槽をみて川那部さんが思うことは3つあって、「本当はこんなに魚はいない」「こんなに奇麗な水じゃない」「アユはいつでもこんなにでかくない」ということだという。
水槽のなかにいる魚は、明らかに人口過密であって、本当はでっかい水槽に1−2匹いればいい方だ。で、水も本当はこんなに透明ではなく、泥でよごれているのだと。それからアユというのは冬の時期でも博物館内の水槽ではでっかいのが泳いでいるのだが、本当のアユは冬の時期には食べるものがなくてとっても小さいものしかいない。いまのアユは人工繁殖用のペレットを使って飼育しているので、もう、どんどん大きくなる。で、冬の時期の食べ物がすくない様子を再現しようとすると、普通にプランクトンを食べているものはそうではないのだが、ペレットで育ったアユはころっと死んでしまう。だから、太るか死ぬかしかないのだと。
それで川那部さんとしては、将来、でっかい水槽に1−2匹しか魚がおらず、水がにごっていて視界が悪く、冬にはアユがいるのかどうかわからないような、そんな水槽をつくるのが夢だという。リアルを追求したいということらしい。でも、リアルを追求すると誰もそれをみようとは思わない、だからそんな水槽はできないんだということらしい。
先日の森達也さんの本のなかで「リアルなものをリアルに撮ってもリアルにならない」というのを読んだところだったので、われわれが感じるリアルとは、ではいったいなんなのかということが気になった。
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hideaki
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